WBA・WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ
チャンピオン | ビック・ダルチニャン(アルメニア) 戦績:36戦33勝27KO2敗1分 |
挑戦者 | ロドリゴ・ゲレロ(メキシコ) 戦績:15戦13勝9KO1敗1分 |
試合内容
軽量級屈指の強打を誇るビック・ダルチニャンが、メキシコ期待のホープ、ロドリゴ・ゲレロと激突するWBA・WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチです。圧倒的な攻撃力で相手を打ちのめしてきたビック・ダルチニャン。西岡利晃選手のスパーリングパートナーを務め、メキメキと力をつけているロドリゴ・ゲレロ相手にどんなボクシングをみせてくれるか楽しみですね。
試合は1ラウンドからKOを狙いパンチを振り回すビック・ダルチニャンに対して、ロドリゴ・ゲレロが前進して左右のフックで応戦する予想外の展開。「ゲレロは全く下がらずに真っ向から勝負しているよ。ダルチニャンが1ラウンドからロープに後退させられる場面は本当に珍しいよね」とロドリゴ・ゲレロのボクシングに感心する管理人。ロドリゴ・ゲレロはビック・ダルチニャンのパンチの打ち終わりに合わせて、ボディーブローで反撃していますね。
「もしかすると、このままゲレロのペースで進むんじゃない?」と思い始めた4ラウンド、ビック・ダルチニャンが試合の主導権を握ろうとプレッシャーを強めます。左ストレートを強振する一本調子の作戦から、左ストレートをリードパンチに使いながら、左アッパーを狙う作戦に変更。いろいろな角度からパンチが出てくると、さすがのロドリゴ・ゲレロも接近戦でさばくことができず、距離を取るため後退します。
4ラウンド終盤には、ビック・ダルチニャンの強烈な左アッパーがロドリゴ・ゲレロのアゴをとらえます。驚異的な打たれ強さを誇るロドリゴ・ゲレロだからこそ何とか耐えていますが、そこは軽量級屈指の強打者、ビック・ダルチニャンのパンチ。確実にロドリゴ・ゲレロにダメージを与え、序盤に比べてロドリゴ・ゲレロの動きが鈍り始めています。
5ラウンド以降、これまで真正面から打ち合っていたビック・ダルチニャンがフットワークを使いながらパンチを打ち込むボクシングを展開。ガードを固めて真っ向から勝負するタイプのロドリゴ・ゲレロは、ビック・ダルチニャンの左右の動きに翻弄され、ラウンドが進むにつれて主導権を奪われてしまいます。
試合後半は、ビック・ダルチニャンがペースを握り、ロドリゴ・ゲレロにクリーンヒットを叩き込む場面が増えますが、ロドリゴ・ゲレロも単発ながら反撃し、完全なビック・ダルチニャンのペースと言えないまま12ラウンド終了。結果は3人のジャッジすべてがビック・ダルチニャンを支持して、2つのタイトルの防衛に成功しました。
ビック・ダルチニャンのパンチ力、スタミナ、スピードだけでなく、ロドリゴ・ゲレロの打たれ強さにも驚いた試合でしたね。ビック・ダルチニャンのパンチをあれだけまともにもらいながら、ロドリゴ・ゲレロは12ラウンド一度もダウンすることがありませんでした。驚異的なタフネスぶりです。ロドリゴ・ゲレロは左ジャブで試合を作り、左右のフックを連打することができれば、相手を追い回すスタミナを持っているので、対戦相手にとって脅威になると思います。
勝ったビック・ダルチニャンは、ロドリゴ・ゲレロのタフネスに手を焼きましたが、手数で圧倒してラウンドごとのポイントをしっかりと取り、終わってみれば大差の勝利。スーパーフライ級で圧倒的な強さをみせるビック・ダルチニャン。世界中のボクシングファンが注目するノニト・ドネアとの再戦に向けて準備万全ですね。ノニト・ドネアとの再戦が実現すれば、KO必至のものすごい試合になりそうです。
試合結果
試合結果 | ビック・ダルチニャンが12ラウンド判定勝ちでタイトル防衛に成功。管理人の採点は118-110でビック・ダルチニャンの勝ちでした。 【公式ジャッジの採点結果】
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