NABO北米スーパーライト級タイトルマッチ
元3団体統一世界 ライト級チャンピオン |
ファン・ディアス(アメリカ) 戦績:37戦35勝17KO2敗 |
前IBF世界スーパー ライト級チャンピオン |
ポール・マリナッジ(アメリカ) 戦績:29戦26勝5KO3敗 |
試合内容
元3団体統一世界ライト級チャンピオンのファン・ディアスと前IBF世界スーパーミドル級チャンピオンのポール・マリナッジが再び拳を交えるサバイバルマッチです。2009年8月の初対決では、前へ出てプレシャーをかけ続けたファン・ディアスがポール・マリナッジのスピードとテクニックを封じる展開となり、12ラウンド判定勝ちを収めました。
ファン・ディアスは誰と戦っても、前へ出て連打を狙うボクシングに徹するので、今回の再戦で変化があるとすれば、ポール・マリナッジです。ポール・マリナッジは、持ち前のスピードとテクニックを生かしてリベンジできるでしょうか?それとも、ファン・ディアスのプレッシャーと連打が再びポール・マリナッジのボクシングを封じこめるのでしょうか?
立ち上がり主導権を握ったのはポール・マリナッジ。速射砲のような鋭い左ジャブを連打してファン・ディアスの出鼻を叩き、ファン・ディアスが飛び込んでくると、右ストレートのカウンター、左フックでまわして、得意の中間距離を保ちます。ポール・マリナッジがスピードとテクニックを駆使して、ファン・ディアスのプレシャーをかわしていますね。
前回の初対決では、一階級下のライト級から上がってきたファン・ディアスが、ポール・マリナッジをしつこく追い回し、自分のペースに引きずり込みましたが、今回のリマッチでは、ポール・マリナッジが意識をして、ファン・ディアスが得意とする接近戦に持ち込めないような展開を作っています。
6ラウンドには、ファン・ディアスの左ジャブに合わせて、ポール・マリナッジがカウンターの右アッパーを突き上げます!お互いのパンチが相手のアゴをとらえる相打ちですが、右アッパーをまともにもらったファン・ディアスのほうがダメージが大きく、一瞬フラフラになります。勇気がないと打てない見事なカウンターのアッパーですね。
10ラウンドには、ポール・マリナッジの右フックでバランスを崩したファン・ディアスの右手がキャンバスに触れて、レフェリーの判断はダウン。「巻き込みぎみのパンチで、ナックルがちゃんと当たっていないけどなあ。ディアスがかわいそうだよ」と思わず同情してしまうダウンもあり、ファン・ディアスにとっては苦しい展開が続きます。
終盤は前半奪われたポイントを挽回しようと、ファン・ディアスは必死にパンチを出して反撃しますが、ポール・マリナッジが最後まで中間距離をキープするボクシングを貫き、ファン・ディアスに決定打を許すことなく、12ラウンド終了。結果は3人のジャッジすべてがポール・マリナッジを116-111で支持し、ポール・マリナッジがリベンジに成功しました。
ポール・マリナッジが持ち味のスピードを最大限生かすボクシングに徹したため、さすがのファン・ディアスもつかまえきれませんでしたね。初対決と同じような展開と言えば同じような展開ですが、初対決と全く違う結果になっちゃいました。プロデビュー以来、KO勝ちがわずか5つしかないポール・マリナッジですが、スピードを武器に、相手のパワーを封じ込めるボクシングを見せつけた試合でした。
試合結果
試合結果 | ポール・マリナッジが12ラウンド判定勝ちで再戦に勝利。管理人の採点は116-111でポール・マリナッジの勝ちでした。 【公式ジャッジの採点結果】
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