WBA暫定世界スーパーフライ級タイトルマッチ
チャンピオン | ノニト・ドネア(フィリピン) 戦績:24戦23勝15KO1敗 |
挑戦者 | エルナン・マルケス(メキシコ) 戦績:28戦27勝20KO1敗 |
試合内容
フィリピン出身の2階級制覇チャンピオン、ノニト・ドネアが、メキシコ出身のサウスポー、エルナン・マルケスを迎えて初防衛戦を行います。軽量級屈指の破壊力を誇るノニト・ドネアが強打を生かして初防衛に成功するのでしょうか?それとも、世界タイトル初挑戦のエルナン・マルケスが番狂わせを起こすのでしょうか?好戦的なボクサー同士の対決です。
試合序盤、主導権を握ったのはチャンピオンのノニト・ドネア。スイッチヒッターのノニト・ドネアは、得意の右構えではなく、サウスポーでスタートし、エルナン・マルケスを困惑させる作戦のようです。「タイソン」のニックネームを持つ、サウスポーのエルナン・マルケスは距離が上手くつかめず、自慢の強打が空回りしています。
「ドネアがサウスポーでスタートするなんて珍しいなあ。マルケスの強打を警戒しているのかな?」と予想外のスタートに驚く管理人。身長、リーチで上回るノニト・ドネアはサウスポースタイルで右ジャブを連打し、チャンスがあると左ストレートを打ち込んで離れるボクシングに徹しています。エルナン・マルケスは距離の長さに戸惑っているようですね。
3ラウンドに入ると、少しずつエルナン・マルケスが距離を詰め、ラウンド終盤には、接近戦で激しい打ち合いを展開。接近戦になると、エルナン・マルケスも持ち味を発揮しますね。特にショートのフックはキレがあり、相手を一撃で沈めることができる威力を秘めているようです。
4ラウンドは、ノニト・ドネアが右ジャブを連打して中間距離を保つボクシングに徹し、5ラウンドの立ち上がり、この試合初めて右構えにスイッチ。距離を詰めて打ち合いに行くと、ラウンド中盤、得意の左フック、右ストレート、左アッパー、左フックの連打でダウンを奪います。ノニト・ドネアは右構えになると、躍動感が増し、より攻撃的なボクシングになりますね。
その後はノニト・ドネアがスイッチを繰り返してエルナン・マルケスを翻弄し、迎えた8ラウンド終了間際、最後の力を振り絞って反撃するエルナン・マルケスの左ストレートをダッキングでかわし、右フックに合わせて、強烈な左アッパーのカウンターを突き上げます!
ノニト・ドネアのアッパーで脳を揺らされたエルナン・マルケスはフラフラになりながらも何とか立ち上がりますが、レフェリーが試合をストップ。ノニト・ドネアが8ラウンドTKO勝ちでエルナン・マルケスを下し、スーパーフライ級タイトルの初防衛に成功しました。
ノニト・ドネアがボクシングの幅をみせつけた試合でしたね。より攻撃的な右構えと、アウトボクシングで相手の良さを消すサウスポーを使い分け、エルナン・マルケスを一蹴しました。
敗れたエルナン・マルケスは強いですよ。チャンピオンになってもおかしくない実力を持っていると思います。でも、ノニト・ドネアの前では手も足も出ない状態でした。「ドネア、強すぎる!」と改めて実感した見事な防衛戦でした。
試合結果
試合結果 | ノニト・ドネアが8ラウンドTKO勝ちでタイトル初防衛に成功。 |