WBO世界クルーザー級タイトルマッチ
チャンピオン | マルコ・フック(ドイツ・セルビア出身) 戦績:28戦27勝20KO1敗 |
挑戦者 | アダム・リチャーズ(アメリカ) 戦績:25戦23勝15KO2敗 |
試合内容
セルビア出身で8歳の時にドイツへ移住した強打者、マルコ・フックが、アメリカからの刺客、アダム・リチャーズを迎えて2度目の防衛戦を挑みます。ヨーロッパで人気急上昇中のマルコ・フック。10代でテコンドーの世界チャンピオンに君臨し、ボクシングでも世界の頂点を極めた逸材です。
一方のアダム・リチャーズもアマチュア時代、全米ジュニア選手権で2年連続全試合KO勝ちを記録したハード・パンチャー(全米ジュニア選手権で2年連続全試合KO勝ちの記録を持つボクサーはアダム・リチャーズとマイク・タイソンの2人だけです)。強打者対決を制して、実力を世界にアピールするボクサーはマルコ・フックでしょうか?アダム・リチャーズでしょうか?
試合は立ち上がりからマルコ・フック、アダム・リチャーズのどちらも積極的にパンチを打ち込むスリリングな展開で始まります。敵地ドイツに乗り込んできたアダム・リチャーズは、強引に前へ出てペースを握ろうとしているようです。一方のマルコ・フックはアダム・リチャーズの打ち終わりを狙って、左右のフック、アッパーを連打!どちらも相手を一撃で倒すパンチを持っているので、目の離せない展開になりそうですね。
2ラウンドに入ると、挑戦者のアダム・リチャーズがマルコ・フックをロープへ押し込み、ボディーブローを連打します。スピードのあるマルコ・フックを止めようという作戦のようです。アダム・リチャーズは決して器用なボクサーではありませんが、相手に休みを与えないほどの強烈なラッシュを持っていますね。
「接近戦だと、リチャーズの回転の速いパンチが有効だなあ。このままフックを下がらせることができれば、大番狂わせも夢じゃないよ」と挑戦者、アダム・リチャーズの勇敢なボクシングに拍手を送る管理人。「さあ、フックはどうやってリチャーズの前進を食い止めるかな?」と思っていると、ラウンド中盤、マルコ・フックがアダム・リチャーズをロープへ追い詰めて強烈な右ストレートを顔面へ叩き込みます。
「あ、効いた!」と叫ぶ管理人。接近戦はアダム・リチャーズに分がありそうですが、中間距離はマルコ・フックが一枚上手のようです。3ラウンドに入ると、アダム・リチャーズが主導権を奪い返そうと立ち上がりから勝負に出ますが、マルコ・フックがカウンターで応戦し、ラウンド中盤には、右ストレートでダウンを奪います。
一気に畳みかけるマルコ・フックは残り1分で、再び強烈な右ストレートのカウンターをアダム・リチャーズのテンプルへ叩き込み、アダム・リチャーズがたたらを踏んだところで、得意の右ストレートを連打します!最後はマルコ・フックのパンチをまともに浴びたアダム・リチャーズがフラフラになり、レフェリーが試合をストップ!マルコ・フックが3ラウンドKO勝ちで2度目の防衛に成功しました。
マルコ・フックの右ストレートの上手さが目立った試合でしたね。マルコ・フックの右はロングでもショートでも相手を倒すだけの威力があります。25歳と若く、これからドンドン力をつけて強くなりそうなボクサーですね。「次の試合も観たい」と思わせてくれるチャンピオンです。
試合結果
試合結果 | マルコ・フックが3ラウンドKO勝ちでタイトル防衛に成功。 |