WBA中南米ライト級王座決定戦
元2階級制覇 チャンピオン |
ホルヘ・リナレス(ベネズエラ) 戦績:29戦28勝18KO1敗 |
元WBO中南米スーパー フェザー級チャンピオン |
リカルド・フアレス(メキシコ) 戦績:35戦28勝20KO6敗1分 |
試合内容
2階級制覇を成し遂げた「ベネズエラのゴールデンボーイ」ホルヘ・リナレスと、6度の世界タイトル挑戦の経験を持つ「無冠の帝王」リカルド・フアレスがラスベガスで拳を交えます。ホルヘ・リナレスもリカルド・フアレスも抜群の人気と知名度を誇る人気ボクサー。世界タイトルマッチでもおかしくない、ボクシングファン注目の好カードですね。
試合はお互いが鋭い左ジャブを突く展開で始まります。リカルド・フアレスは左ジャブを突きながら接近し、左右のフックを狙っているようです。一方のホルヘ・リナレスは左ジャブとフットワークを使って距離を保ち、中間距離での戦いを選択。どちらの距離で試合が進むかで大きく流れが変わりそうです。
2ラウンドに入ると、リカルド・フアレスがさらにプレッシャーを強め、接近戦に持ち込んで主導権を握ろうとします。しかし、ラウンド中盤、リカルド・フアレスの左ジャブの戻り際を狙って、ホルヘ・リナレスが強烈な左アッパーを突き上げます。さらに、ホルヘ・リナレスは左ボディーブローをリカルド・フアレスに叩き込み、上下のコンビネーションでリカルド・フアレスを揺さぶります。
この試合のホルヘ・リナレスは左ジャブが素晴らしいですね。これまで観たホルヘ・リナレスの試合でベストかもしれません。6度の世界タイトル挑戦を誇る実力者のリカルド・フアレスが全く距離を詰めることができません。リカルド・フアレスは、ホルヘ・リナレスの左ジャブに本当に手を焼いています。
ホルヘ・リナレスのペースで迎えた5ラウンド。ホルヘ・リナレスが左ジャブとフットワークで、前へ出てくるリカルド・フアレスの突進を上手くいなす展開が続き、残り5秒、ホルヘ・リナレスの左アッパーがリカルド・フアレスのアゴをとらえます。リカルド・フアレスはヨタヨタと後退し、そのまま尻もちをついてダウン!
「よし!タフなフアレスからダウンを奪った。ホルヘ、チャンスだよ!」と興奮気味の管理人。6ラウンドに入ると、この試合初めてラウンド開始直後からホルヘ・リナレスがプレッシャーをかけて左ジャブ、左フック、左アッパーを連打。ダウンの影響で動きが鈍ったリカルド・フアレスに対して、一気に攻勢をかけます。
7ラウンド中盤には、この試合初めてホルヘ・リナレスが強烈な右ストレートのカウンターをリカルド・フアレスのテンプルへ叩き込み、リカルド・フアレスの体が大きく流れます。リカルド・フアレスが得意とする左フックを警戒し、ガードに使っていた右をついに攻撃に使いましたね。ホルヘ・リナレスはリカルド・フアレスのパンチ、動きを読んできたようです。
その後は、最後の力を振り絞って反撃に出るリカルド・フアレスの前に、ホルヘ・リナレスが押し込まれる場面が目立ち、9ラウンドには、リカルド・フアレスの右ストレートをまともにもらってしまったホルヘ・リナレスですが、最後まで左ジャブとフットワークを使って距離を保つボクシングを貫き、10ラウンド終了(この試合は10回戦のタイトルマッチです)。判定の結果、ホルヘ・リナレスがリカルド・フアレスに勝利し、復帰第2戦も白星で飾りました。
体格で上回るホルヘ・リナレスが強敵のリカルド・フアレスを封じ込めた試合でしたね。最後はスタミナが切れてしまったホルヘ・リナレスですが、7ラウンドまでのボクシングは管理人が観たホルヘ・リナレスの試合で一番良かったと思います。リカルド・フアレス相手にダウンを奪い、大差の判定で勝つのですから、さすが「ベネズエラのゴールデン・ボーイ」です。
管理人は「ホルヘはこのままライト級で戦えるんじゃないかな?体格的なハンデもないし、減量も楽になるよね」と思ったのですが、試合後、ホルヘ・リナレスはかつて自身が持っていたWBA世界スーパーフェザー級タイトル挑戦の意向を表明しました。WBA世界スーパーフェザー級チャンピオンと言えば、日本のKOアーティスト、内山高志選手です。実現すれば壮絶な試合になりそうですが、2人とも応援しているので、2人が潰し合うところは正直見たくないんですよ。ただ、「宿命」から逃げられないのがボクシングなんですよね。うーん、複雑な心境です。
試合結果
試合結果 | ホルヘ・リナレスが10ラウンド3-0の判定勝ちでタイトルの獲得に成功。再起第2戦で強豪のリカルド・フアレスに勝利しました。管理人の採点は99-90でホルヘ・リナレスの勝ちでした。 【公式ジャッジの採点結果】
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