WBCシルバー・スーパーライト級王座決定戦
元3階級制覇 チャンピオン |
エリック・モラレス(メキシコ) 戦績:55戦49勝34KO6敗 |
元英連邦 ライト級チャンピオン |
ウィリー・リモンド(イギリス) 戦績:35戦33勝8KO2敗 |
試合内容
2010年3月、2年半振りの沈黙を破り、現役復帰を果たしたエリック・モラレスが、イギリス人のウィリー・リモンドと拳を交える復帰第2戦です。メキシコ人ボクサー初の4階級制覇を目指すエリック・モラレスは、アミール・カーンと対戦経験を持つウィリー・リモンド相手にどんなボクシングを見せてくれるでしょうか?
試合はエリック・モラレスとウィリー・リモンドのどちらも左ジャブを突きながら距離を測り、右ストレートを狙う展開で始まります。エリック・モラレスは左ジャブで試合を作りながら、得意の右ストレートを叩き込もうとする、いつも通りの作戦ですね。
「モラレスは体が大きくなった分、スピードがなくなっちゃったね。リモンドがスピードでかき回せるとおもしろくなりそうだぞ」というのが1ラウンドを観た率直な感想です。3ラウンドに入ると、ウィリー・リモンドが出入りのスピードを生かしてパンチを上下に打ち分け、エリック・モラレスを揺さぶります。
「お!ボディーを中心にパンチを集めることができれば、リモンドにもチャンスがあるかも」と思い始めた4ラウンド。エリック・モラレスが一段ギアを上げてウィリー・リモンドにプレッシャーをかけ続けます。ウィリー・リモンドもカウンターで応戦しますが、少しずつ後退し始めているようです。
エリック・モラレスが主導権を握り始めた6ラウンド、「恐怖の男」の拳が本領を発揮します。エリック・モラレスはラウンド開始からジワリジワリとウィリー・リモンドとの距離を詰めて、右ストレート、右アッパー、左ボディーブローの連打でウィリー・リモンドからダウンを奪います。
立ち上がったウィリー・リモンドに対して、エリック・モラレスは再び強烈な左ボディーブローを叩き込み、ウィリー・リモンドが耐えきれずにヒザをついてしまいます。最後は再び立ち上がったウィリー・リモンドに対して、左ボディーブローから右ストレートを打ち込み、ウィリー・リモンドが3度目のダウンをしたところでレフェリーが試合をストップ。
エリック・モラレスが6ラウンドにウィリー・リモンドから3度のダウンを奪い、復帰第2戦に快勝しました。エリック・モラレスのテクニック、勝負どころを見極める嗅覚の良さが発揮された試合でしたね。全盛期のエリック・モラレスと比べると「体のキレがまだまだかな?」と思いますが、今後も4階級制覇に期待しながら応援したいと思います。
試合結果
試合結果 | エリック・モラレスが6ラウンドTKO勝ちでタイトル奪取に成功。 |