WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチ

試合内容

無敗を続けるプエルトリコ出身のチャンピオン、ウィルフレド・バスケス・ジュニアが2階級制覇を狙うメキシコ出身の挑戦者、イバン・エルナンデスを迎えて2度目の防衛戦を行います。どちらも好戦的なボクサーなので、激しい打ち合いになりそうですね。

試合は1ラウンドからウィルフレド・バスケス・ジュニアもイバン・エルナンデスも積極的にパンチを出す予想通りの展開でスタートします。ウィルフレド・バスケス・ジュニアは左ジャブを突きながら右ストレート、左ボディーブローを狙っています。一方のイバン・エルナンデスは接近戦で左右のフックを狙っていますね。

「エルナンデスが積極的に勝負に行っているよ。バスケス・ジュニアも真っ向勝負で反撃しているんで、早いラウンドで決まるかも」というのが1ラウンドを観た率直な感想です。どちらも1ラウンドから力を込めてパンチを打ち込んでいますね。

序盤3ラウンドは激しい打ち合いとなりましたが、試合が進むにつれて、どちらもキャンパスに足を取られて滑る場面が目立ち、力を込めてパンチを打つ場面が少なくなります。お互い、打ち合いが好きなボクサーだけにちょっと残念ですね。

中盤以降はウィルフレド・バスケス・ジュニアのペースで進み、迎えた10ラウンド。疲れた見え始めたイバン・エルナンデスに対して、ウィルフレド・バスケス・ジュニアが襲い掛かります。

残り1分、ウィルフレド・バスケス・ジュニアはスマッシュ気味の左アッパーでイバン・エルナンデスの顔面を跳ね上げ、左ジャブから得意の右ストレート、左ボディーブローを連打！イバン・エルナンデスもパンチを出して反撃しますが、見るからにスピードが落ち、かなりダメージを負っているようです。

ラウンド終了間際には、ウィルフレド・バスケス・ジュニアがイバン・エルナンデスをロープへ追い詰めて右ストレートをイバン・エルナンデスのアゴに叩き込みます。ゴングに救われたイバン・エルナンデスですが、コーナーを間違えるほど、ダメージは深いですね。

11ラウンドに入ると、ウィルフレド・バスケス・ジュニアが勢いよくコーナーから飛び出し、イバン・エルナンデスにパンチを連打！必死にガードを固めて耐えようとするイバン・エルナンデスをコーナーへ追い詰めると、ウィルフレド・バスケス・ジュニアは右ストレートを中心にラッシュし、試合を決めに行きます。

最後はイバン・エルナンデスが防戦一方になったところでレフェリーが試合をストップ！プエルトリコのスーパースター候補、ウィルフレド・バスケス・ジュニアが2階級制覇を狙ったイバン・エルナンデスに11ラウンドTKO勝ちを収め、2度目の防衛に成功しました。

パンチの的中率で上回るウィルフレド・バスケス・ジュニアがイバン・エルナンデスに徐々にダメージを与え、見事に仕留めた試合でしたね。イバン・エルナンデスも打たれたら打ち返すボクシングで、2階級制覇に執念を見せたのですが、最後はウィルフレド・バスケス・ジュニアの前に力尽きてしまいました。

ウィルフレド・バスケス・ジュニアはまだまだ荒削りなボクシングで、打ち合ったときにパンチをもらってしまう場面もありますが、パンチを当てる技術に優れ、コンビネーションで相手を倒す魅力があります。戦えば戦うほど強く、そして上手くなりそうなボクサーですね。

試合結果