WBC世界ウェルター級タイトルマッチ
チャンピオン | アンドレ・ベルト(アメリカ) 戦績:27戦全勝21KO |
挑戦者 | ビクター・オルティス(アメリカ) 戦績:32戦28勝22KO2敗2分 |
アンドレ・ベルト対ビクター・オルティスの試合内容
圧倒的な瞬発力と一撃強打で全勝の快進撃を続けるアンドレ・ベルトが強打を誇る好戦的なサウスポーのビクター・オルティスと激突する6度目の防衛戦です。次世代のスーパースターを決める素晴らしいカードが実現しましたね。
全勝チャンピオンのアンドレ・ベルトが自慢の強打でビクター・オルティスを沈めるのか?それとも、好戦的なビクター・オルティスがアンドレ・ベルトにプロ初黒星を付け、悲願の世界タイトルを手にするのか?世界中のボクシングファンが注目する強打者対決が幕を開けます。
試合は立ち上がりから一気にヒートアップ!右ジャブを突きながら思い切り踏み込んで左ストレートを狙う挑戦者のビクター・オルティスに対して、チャンピオンのアンドレ・ベルトは鋭い左ジャブで応戦しながら右ストレートを狙っています。お互いパンチにキレがありますね。
「ものすごい緊張感だな。どちらのパンチも当たりそうだよ」と思っていると、1分すぎ、アンドレ・ベルトの右ストレートをかわしたビクター・オルティスがショートの左ストレートをアンドレ・ベルトのテンプルへ打ち込んでダウンを奪います。
「おおお!めちゃめちゃ速い!」と思ったのですが、レフェリーの判断はスリップダウン。抜群の瞬発力を誇るアンドレ・ベルトに対して、ビクター・オルティスはスピード負けしていませんね。初の世界タイトル奪取に向けて真正面から勝負しています。
スリップダウンから立ち上がったアンドレ・ベルトはペースを握られないよう、足を止めて真っ向から応戦しますが、1ラウンド中盤、ビクター・オルティスとアンドレ・ベルトが同じタイミングで右フックを放ち、ビクター・オルティスのパンチだけがアンドレ・ベルトのアゴを打ち抜きます。
ヨロヨロと後退するアンドレ・ベルトを観て「めちゃめちゃ効いた!オルティス、チャンスだよ」とソファーから立ち上がる管理人。一気に畳みかけるビクター・オルティスは右フックと右アッパーを連打し、今度こそアンドレ・ベルトからダウンを奪います。ダウンから何とか立ち上がったアンドレ・ベルトですが、ダメージは相当深いですね。
2ラウンドに入ると、ビクター・オルティスが上半身を振りながら飛び込んで左ストレートを打ち込むタイミングを狙います。しかし、一発を狙いすぎているのか、手数が減り、少しずつアンドレ・ベルトが回復します。
そして迎えた2ラウンド残り30秒、ビクター・オルティスが飛び込んだ瞬間、アンドレ・ベルトがコンパクトな右ストレートのカウンターを打ち込み、今度はビクター・オルティスがダウン!序盤からダウンを一度ずつ奪い合う凄まじい展開になってきました。
3ラウンドに入ると、ビクター・オルティスが積極的に前進してパンチを打ち込み、アンドレ・ベルトにプレッシャーをかけます。アンドレ・ベルトは1ラウンドのダメージがまだ抜けきっていないのか、ロープを背にしてカウンター狙いのボクシングに徹していますね。
「お互いダウンは一度ずつだけど、ダメージはベルトのほうが深いよ。オルティスはこのままペースを握れるかな?」と試合の行方に注目する管理人。4ラウンド、5ラウンドはビクター・オルティスがアンドレ・ベルトをロープに詰めてパンチを集める場面が目立ちます。
「試合の流れがオルティスに傾いてきたな」と思い始めた6ラウンド中盤。アンドレ・ベルトが無防備に飛び込んできたビクター・オルティスのアゴに強烈な右ストレートのカウンターを叩き込み、さらに右フックのカウンターを打ち込んでダウンを奪います。
「これは効いた!逆転じゃない?オルティス、立てるかな?」とビクター・オルティスの状態を確認する管理人。ビクター・オルティスは何とか立ち上がりましたが、ダメージはめちゃめちゃ深いですね。
逆転のチャンスを手にしたアンドレ・ベルトはフラフラのビクター・オルティスに襲い掛かり、強烈な右ストレートを連打!ビクター・オルティスは必死に耐えていますが、今にも倒れそうな状態です。
「オルティス、厳しいな」と思っていると、残り20秒、アンドレ・ベルトがビクター・オルティスをコーナーに追い詰めて連打!しかし、ビクター・オルティスが一瞬のスキをついてコンパクトな左ストレートのカウンターをアンドレ・ベルトのアゴに打ち込むと、アンドレ・ベルトが後ろへゴロンと倒れます。
「えええ!そんなに強くないパンチだけどな。ダウンしちゃったか。ベルトは1ラウンドのダウンのダメージと疲労がめちゃめちゃ深いんだね」と壮絶な倒し合いにキョトンとなる管理人。試合中盤ですが、アンドレ・ベルトもビクター・オルティスもフラフラですね。
7ラウンドはお互いが苦しい状態で接近戦の打ち合いを展開します。一撃の威力はアンドレ・ベルトのほうが上ですが、手数はビクター・オルティスのほうが上ですね。ビクター・オルティスはとにかく先にパンチを当てようと前進を続けています。一方のアンドレ・ベルトはダメージと疲労で連打ができないのか、完全にカウンター狙いですね。
8ラウンド以降も同じような一進一退の攻防が続きます。試合はお互いが最後まで相手を打ち倒そうとパンチを打ち込むスリリングな展開が続き、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。
大激戦の勝敗は3人のジャッジに委ねられ、結果は3人のジャッジすべてがビクター・オルティスを支持。ビクター・オルティスがアンドレ・ベルトに12ラウンド判定勝ちを収め、悲願の世界タイトルを獲得しました。敗れたアンドレ・ベルトはプロ初黒星です。
お互いにダウンを2度奪う壮絶な試合になりましたね。どちらが勝ってもおかしくない紙一重の試合でしたが、ビクター・オルティスがアンドレ・ベルトに休む時間を与えず、最後まで攻め続けて世界チャンピオンに輝きました。
激闘を制したビクター・オルティスは攻撃的すぎるため、パンチを簡単にもらってしまう悪いクセがありますが、いつも倒し倒されの試合をするので、勝ち続けるほど人気が高まるタイプですね。今後、ディフェンスに磨きをかければ、長期防衛も夢ではないと思います。
一方、プロ初黒星を喫して王座陥落となったアンドレ・ベルトは1ラウンドのダウンのダメージが最後まで抜けず、本来のリズムで戦うことができませんでした。敗れはしましたが、実力は誰もが認めるところなので、休養してダメージを抜き、再びリングに戻ってきてほしいですね。再戦の噂もあるので、今後もビクター・オルティスとアンドレ・ベルトに注目しましょう。再戦が実現してほしいな。
アンドレ・ベルト対ビクター・オルティスの試合結果
試合結果 | ビクター・オルティスが12ラウンド3-0の判定勝ちで悲願の世界タイトル獲得に成功。敗れたアンドレ・ベルトはプロ初黒星で王座陥落。 【公式ジャッジの採点結果】
|