WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ
チャンピオン | テーパリット・ゴーキャットジム(タイ) 戦績:20戦18勝12KO2敗 |
挑戦者 | 亀田大毅(日本) 戦績:24戦22勝14KO2敗 |
亀田大毅とテーパリット・ゴーキャットジムの試合内容
亀田三兄弟の次男で元WBA世界フライ級チャンピオンの亀田大毅(かめだ・だいき)選手が2階級制覇をかけてタフで手数の多いテーパリット・ゴーキャットジムに挑戦します。亀田大毅選手が勝てば、日本人ボクサーとして初めての兄弟2階級制覇の大記録がかかる大一番です。
試合は、お互いが1ラウンドから接近戦で打ち合うスリリングな展開で始まります。左ジャブを突きながら左右のフックを強振するチャンピオンのテーパリット・ゴーキャットジムに対して、亀田大毅選手はガードを固めながらチャンピオンの攻撃に耐え、打ち終わりを狙って左右のフックを上下に散らして反撃しています。
「2人のボクシングスタイルがめちゃめちゃ噛み合ってるよ。ものすごい消耗戦になりそうな展開だぞ」と試合の行方を見守る管理人。亀田大毅選手は序盤でテーパリット・ゴーキャットジムのボディーを叩いてスタミナを奪いたいですね。
テーパリット・ゴーキャットジムの強烈なプレッシャーとパンチを受けながら、真っ向勝負を挑む亀田大毅選手。鼻血が出て、呼吸が苦しい状態ですが、得意の接近戦で力強いパンチを打ち込みながら堂々と戦っていますね。
「手数とパンチのバリエーションはテーパリットが一枚上手だけど、パンチの威力は負けてないよ。ポイントを奪取するためにも、もう少し手数がほしいところだな」と亀田大毅選手のボクシングに注目する管理人。
亀田大毅選手とテーパリット・ゴーキャットジムのボクシングを比較すると、一撃の破壊力はそれほど差がないと思います。しかし、自分から積極的に左ジャブを突き、連打につなげるテーパリット・ゴーキャットジムに対して、亀田大毅選手はガードを固めて相手の打ち終わりを待って、パンチを強振するボクシングなので、競ったラウンドでポイントを失ってしまう展開が続いているようです。
「実質は10対9.5、もっと競っているラウンドの場合、10対9.8くらいの差しかないんだけど、結果は10対9でポイントを失う惜しいラウンドが続いてるかも。うーん、亀田選手も左ジャブを使うか、コンパクトな連打に切り替えて戦えるといいんだけど…」と両者のボクシングスタイルの差に注目する管理人。
試合は、お互いが中盤以降も距離を詰めて打ち合う激しい打撃戦が続きます。「手数が減ったボクサーが一気に主導権を奪われる」壮絶な消耗戦。亀田大毅選手もテーパリット・ゴーキャットジムも歯を食いしばりながら勝利を目指して戦っていますね。
終盤に入っても、真っ向から打ち合う熱戦が続き、お互いに一歩も引かないまま、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。大記録がかかる勝敗の行方は3人のジャッジに委ねられ、結果は3人のジャッジすべてがテーパリット・ゴーキャットジムを支持。
テーパリット・ゴーキャットジムがランキング1位の指名挑戦者、亀田大毅選手に3-0の判定勝ちを収め、タイトルの初防衛に成功しました。一方、敗れた亀田大毅選手は善戦及ばず、日本ボクシング界初の兄弟2階級制覇の快挙はお預けとなりました。
テーパリット・ゴーキャットジムも亀田大毅選手もすべてを出し切った素晴らしい打ち合いでしたね。結果はチャンピオンのテーパリット・ゴーキャットジムが防衛を飾りましたが、亀田大毅選手の勇敢なボクシングに惜しみない拍手を送ったファンも多いのではないでしょうか?
今回のタイトルマッチは、管理人が観た亀田大毅選手の最高試合で、敗れはしましたが、亀田大毅選手の評価を上げるターニングポイントになるかもしれません。テーパリット・ゴーキャットジムと真正面から打ち合えるボクサーは世界でも数えるほどしかいないですからね。
今回は「左の使い方」と「パンチのバリエーション」の差が、そのまま勝敗につながった印象ですが、再戦が実現すれば、勝つチャンスは十分にあると思います。自慢の強打を生かすボクシングに磨きをかけるためにも、今後は左ジャブとディフェンスの強化がポイントになりそうですね。
兄弟2階級制覇の夢は破れしましたが、抜群のタフネスとメンタルの強さをみせた亀田大毅選手。「夢の続き」に期待が持てる感動的な試合でした。敗れても誇り高く戦った亀田大毅選手に大きな拍手を送りたいです。
亀田大毅とテーパリット・ゴーキャットジムの試合結果
試合結果 | テーパリット・ゴーキャットジムが3-0の判定勝ちで初防衛に成功。 【公式ジャッジの採点結果】
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