WBC世界バンタム級王座決定戦
WBC世界バンタム級2位 | クリスチャン・エスキベル(メキシコ) 戦績:26戦24勝18KO2敗 |
WBC世界バンタム級3位 | 山中慎介(日本) 戦績:16戦14勝10KO2分 |
山中慎介選手とクリスチャン・エスキベルの試合内容
無敗の快進撃を続けるサウスポーの山中慎介選手が、空位のWBC世界バンタム級王座をかけて、メキシコが誇るタフな強打者のクリスチャン・エスキベルと拳を交えます。当初、この試合はWBC世界バンタム級挑戦者決定戦として行われるはずでしたが、4階級制覇を目指すチャンピオンのノニト・ドネアがタイトルを返上したため、試合の2日前、王座決定戦に格上げされました。
もし山中慎介選手が勝てば、日本のボクシングジムに所属する世界チャンピオンが史上最多の8人となります。8連続KOで世界タイトル挑戦のチャンスを手にした「日本の秘密兵器」は、得意の左ストレートを打ち込み、世界チャンピオンベルトを腰に巻くことができるでしょうか?日本ボクシング界の歴史を左右する運命のゴングが鳴り響きます。
試合は、上半身を小刻みに振りながら懐へ飛び込み、右フックを強振するファイターのクリスチャン・エスキベルに対して、サウスポーの山中慎介選手が右ジャブで突き放し、左ストレートのカウンターを狙う展開で始まります。どちらも積極的にパンチを交換するスリリングな立ち上がりですね。
「山中選手は左ストレート、エスキベルは右フックがカギになりそうな展開だよ。どちらも一発で倒せるパンチを持っているんで、突然終わる展開になるかもしれないぞ」と試合の行方を見守る管理人。プレッシャーはきついですが、クリスチャン・エスキベルは真正面から飛び込んでくるタイプなので、山中慎介選手の左ストレートが当たりそうな雰囲気ですね。
試合は2ラウンドに入り、一気に加速します。接近戦で打ち合いたいクリスチャン・エスキベルの踏み込みに合わせて、2ラウンド1分すぎ、山中慎介選手が鋭い左ストレートを顔面に叩き込み、クリスチャン・エスキベルの腰がガクンと落ちます。
「あ、効いた!」と思わず叫ぶ管理人。山中慎介選手が得意とする最短距離を走る左ストレートが見事に炸裂しましたね。攻勢に転じる山中慎介選手は、パンチを顔面、ボディーへ打ち分け、クリスチャン・エスキベルを後退させます。初の世界戦とは思えない落ち着いた戦いぶりです。
3ラウンド以降は、ダメージの影響か、クリスチャン・エスキベルの上半身の振りが小さくなり、山中慎介選手の左ストレートが次々とクリスチャン・エスキベルの顔面にクリーンヒットします。山中慎介選手は射程距離を完全に掌握したようです。
並のボクサーなら、倒れてもおかしくないパンチが決まっているのですが、無類のタフネスを誇るクリスチャン・エスキベルは打たれても打たれても前進を続け、右フックを振り回します。決して器用なボクサーではありませんが、打たれ強さは山中慎介選手にとって脅威ですね。
「エスキベルのタフネスは驚異的だよ。山中選手はペース配分を考えながら、このまま主導権を握り続けたいね」と応援に力が入る管理人。山中慎介選手のペースで迎えた6ラウンド終盤、ついに「伝家の宝刀」が火を噴きます。
積極的にパンチを打ち込み、クリスチャン・エスキベルを後退させる山中慎介選手は、6ラウンド終了間際、飛び込んで右フックを狙うクリスチャン・エスキベルにカウンターの左ストレートを叩き込み、ダウンを奪います!
「よっしゃ!ナイス、カウンター!テンプルを完璧にとらえたね。このダウンで気持ちが楽になればいいな」と山中慎介選手に声援を送る管理人。ダメージを重ねながら、耐えて耐えて耐え抜いてきたクリスチャン・エスキベルにとって、気持ちが折れてもおかしくないダウンです。
7ラウンドに入ると、山中慎介選手が自分から積極的に距離を詰め、勝負に出ます。得意の左ストレートを次々と炸裂させ、勝利まであと一歩の山中慎介選手。ところが、7ラウンド残り40秒、驚愕のファイティングスピリッツをみせるクリスチャン・エスキベルは、追い込まれながらも右フックを山中慎介選手の顔面に叩き込み、ダウンを奪い返します。
「うそっ!エスキベル、すげえな。それほどダメージはないと思うけど、振り回す右フックは要注意だね」と最後まで試合をあきらめないクリスチャン・エスキベルの闘志に脱帽の管理人。山中慎介選手もクリスチャン・エスキベルも持てる力を出し切っている素晴らしいタイトルマッチですね。
試合終盤に入ると、ダメージの蓄積で動きが鈍ってきたクリスチャン・エスキベルに対して、山中慎介選手が的確なパンチを叩き込み、ポイントを積み重ねる展開が続きます。山中慎介選手は初の世界戦で、めっちゃタフなクリスチャン・エスキベルを相手に高い集中力を保ちながら、完璧に近いボクシングを披露していますね。
11ラウンドの開始直後、突然の停電で試合が5分間中断するハプニングがありましたが、山中慎介選手は集中力を切らすことなく、試合再開後、的確なカウンターを打ち込みます。さすがのクリスチャン・エスキベルも動けなくなってきましたね。
山中慎介選手が完全に主導権を握り、迎えた11ラウンド30秒。山中慎介選手の左ストレートがクリスチャン・エスキベルの右目付近をとらえ、クリスチャン・エスキベルがダウン!ダウンしたクリスチャン・エスキベルは右目をパチパチしながら、痛そうな表情を浮かべています。
「山中選手、チャンスだよ。一気に決められるかな?」とKO勝利に期待する管理人。悲願の世界タイトル奪取に向けて、最後の力を振り絞る山中慎介選手は、何とか立ち上がったクリスチャン・エスキベルに再び強烈な左ストレートを叩き込み、3度目のダウンを奪います。
右目を押さえながらダウンするクリスチャン・エスキベルを確認したレフェリーが「これ以上の続行は無理」と判断し、試合をストップ!山中慎介選手が無類のタフネスを誇るクリスチャン・エスキベルに11ラウンドTKO勝ちを飾り、無敗のまま悲願の世界チャンピオンベルトを獲得しました。
素晴らしすぎる!山中慎介選手の的確な左ストレートと巧みなポジショニングが、クリスチャン・エスキベルの強打を封じ込めた試合でしたね。並のボクサーなら、クリスチャン・エスキベルのプレッシャーに巻き込まれて、打ち合いの末、倒されるパターンだと思いますが、山中慎介選手は距離を完璧にコントロールする見事な試合運びで、大一番を制しました。
山中慎介選手が世界チャンピオンに輝いたことで、日本のボクシングジムに所属する世界チャンピオンは史上最多の8人になりました。8人という数もすごいことだと思うのですが、それ以上に世界のトップ選手を相手に戦えるチャンピオンが増えたことがうれしいです!
サウスポーの利点を最大限に生かすボクシングで、無敗のまま世界の頂点にたどり着いた山中慎介選手。日本ボクシング界の未来に大きな希望を与えてくれる素晴らしい王座奪取でした。世界チャンピオンクラスのボクサーじゃないと、山中慎介選手に勝つことは難しいんじゃないかな?初防衛戦がめっちゃ楽しみです!
山中慎介選手とクリスチャン・エスキベルの試合結果
試合結果 | 山中慎介選手が11ラウンドTKO勝ちで世界タイトル奪取に成功。山中慎介選手の王座獲得で、日本のボクシングジムに所属する世界チャンピオンが史上最多の8人となりました。 |