WBC世界スーパーバンタム級王座決定戦
前IBF世界 バンタム級チャンピオン |
アブネル・マレス(メキシコ) 戦績:24戦23勝13KO1分 |
元2階級制覇 チャンピオン |
エリック・モレル(プエルトリコ) 戦績:48戦46勝23KO2敗 |
アブネル・マレス対エリック・モレルの試合内容
2階級制覇を目指すアブネル・マレスと3階級制覇を目指すエリック・モレルが激突するWBC世界スーパーバンタム級王座決定戦。西岡利晃選手の名誉チャンピオン昇格に伴い、ランキング1位のアブネル・マレスとランキング5位のエリック・モレルがタイトルを争うことになりました。
26歳のアブネル・マレスと36歳のエリック・モレルはどちらもオリンピックに出場した経験を持つアマチュア出身のテクニシャン。アブネル・マレスは2004年のアテネ五輪、エリック・モレルは1996年のアトランタ五輪に出場しています。
オリンピアン対決を制して、チャンピオンの座に君臨するボクサーは無敗の快進撃を続けるアブネル・マレスでしょうか?それとも、ベテランのエリック・モレルでしょうか?新旧スター対決の幕が開けます。
試合は、左ジャブを連打しながら距離を詰めて、上下にパンチを打ち分けるアブネル・マレスに対して、エリック・モレルがステップバックをしながら距離を取り、鋭い連打で反撃する展開で始まります。アブネル・マレスは予想通り1ラウンドからガンガン出てきましたね。
【Photo:The Ring Magazine】
2ラウンドに入ると、ベテランのエリック・モレルが自分から距離を詰め、アブネル・マレスにプレッシャーをかけようとします。負けん気の強いアブネル・マレスは真っ向から応戦。左フックを連打してエリック・モレルを押し返します。
「手数はマレスが一枚も二枚も上手だね。マレスの攻撃はめちゃめちゃ勢いがあるよ」と思っていると、アブネル・マレスがエリック・モレルをロープに詰めて、強烈な左フックを叩き込みます!
一瞬、腰が落ちるエリック・モレル。「あ!効いた!」と叫ぶ管理人。エリック・モレルはアブネル・マレスに抱きついて何とか耐えましたが、反撃に出ようとしたラウンドで出鼻をくじかれちゃいましたね。
3ラウンドに入ると、アブネル・マレスが右ストレートを使い始め、中間距離からも攻撃を仕掛けます。アブネル・マレスは接近戦になると、左右のフック、左アッパーを連打、中間距離になると、鋭い左ジャブから右ストレートを連打するボクシングでエリック・モレルを翻弄しています。
「マレスの手数がモレルのテクニックを上回り始めたかな?モレルのパンチも当たっているんだけど、当たっている数が違うもんな。このままだと、モレルはジリ貧になっちゃうよ。ダメージが蓄積する前に勝負に行きたいね」とエリック・モレルの反撃に期待する管理人。
試合中盤に突入すると、エリック・モレルがフットワークを使って左右に大きく動いたり、サウスポーにスイッチしたり、流れを変えるために工夫をしながら戦います。エリック・モレルの鋭い左ジャブからコンパクトな右ストレートが当たり始めるようになりましたね。
【Photo:The Ring Magazine】
試合終盤になると、ベテランのエリック・モレルがインファイトとアウトボクシングを上手く使い分け、アブネル・マレスの勢いを封じ込めようとします。しかし、アブネル・マレスは真っ向から懐へ飛び込み、距離が詰まると、一気にパンチを集めて主導権を渡しません。
「モレルも上手く戦っているんだけど、マレスの前進が止まらないよ。マレスの連打とスタミナはすごいな。負けん気の強さだけじゃなくて、我慢強さも一級品だよ。濃密な練習を重ねているんだろうな」とアブネル・マレスのボクシングに拍手を送る管理人。
【Photo:The Ring Magazine】
11ラウンド以降は、エリック・モレルが接近戦を挑み、アブネル・マレスが応戦する壮絶な打撃戦になります。アブネル・マレスもエリック・モレルもスタミナをかなり消耗していると思いますが、どちらも最後までKOを狙ってコンパクトなパンチを打ち続けています。
12ラウンドは、お互いが残る力を振り絞ってパンチを交換する激しい打撃戦が続き、試合終了のゴングが鳴り響きます。勝敗は3人のジャッジに委ねられ、3人のジャッジすべてが大差でアブネル・マレスを支持。アブネル・マレスがエリック・モレルを撃破し、2階級制覇を達成しました。
【Photo:The Ring Magazine】
アブネル・マレスのパワフルな連打がエリック・モレルのテクニックを封じ込めた試合でしたね。結果的に、大差の判定となりましたが、中盤以降はエリック・モレルの頑張りもあって、スコアほど開きのない白熱した内容だったと思います。
ベテランのエリック・モレルに勝利をおさめ、無敗で2階級制覇を成し遂げたアブネル・マレス。西岡利晃選手、ノニト・ドネア、ギジェルモ・リゴンドーなどの強豪がひしめく激戦区に殴り込みをかけたアブネル・マレスがビッグマッチのカギを握る存在になるかもしれませんね。どの組み合わせも激戦必至です!
アブネル・マレス対エリック・モレルの試合結果
試合結果 | アブネル・マレスが12ラウンド大差の判定勝ち。無敗のまま2階級制覇を達成しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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