IBFパンパシフィック・ヘビー級タイトルマッチ
チャンピオン | カリー・ミーハン(オーストラリア) 戦績:42戦38勝31KO4敗 |
挑戦者 | トラビス・ウォーカー(アメリカ) 戦績:46戦38勝30KO7敗1分 |
カリー・ミーハン対トラビス・ウォーカーの試合内容
IBFパンパシフィック・ヘビー級タイトルを保持するベテランのカリー・ミーハンと強打が魅力のトラビス・ウォーカーが激突するヘビー級サバイバルマッチです。カリー・ミーハンもトラビス・ウォーカーも相手を一撃で沈めることができる強打を持っているので、目の離せない戦いになりそうですね。
試合は、左ジャブを突きながら距離を詰め、得意の右ストレートを狙う挑戦者のトラビス・ウォーカーに対して、地元オーストラリアのファンの大声援を受けるチャンピオンのカリー・ミーハンが右ストレートのカウンターを狙う展開で始まります。
「前に出ながら強打を叩き込みたいウォーカーとカウンターを狙うミーハン。ミーハンもウォーカーも思い切り右を振ってるよ。どっちの右が最初に当たるかな?」とスリリングな展開に興味津々の管理人。
2ラウンドに入ると、少しずつカリー・ミーハンのカウンターのタイミングが合い始めます。チャンピオンのカリー・ミーハンは2004年にレイモン・ブリュスターが持つ世界タイトルに挑戦した経験を持つテクニシャン。初の世界戦は悔しい僅差の判定負けに終わりましたが、2度目の世界タイトル挑戦へ向けて、闘志は全く衰えていないようです。
「ウォーカーが左ジャブを打とうとしたタイミングで、ミーハンは右ストレートのカウンターをかぶせているね。さあ、ウォーカーはどうやって反撃に出るかな?このままだと、ジリ貧になっちゃうよ」とトラビス・ウォーカーのボクシングに注目する管理人。
トラビス・ウォーカーは、IBF世界ヘビー級チャンピオンのウラディミール・クリチコへの挑戦権をかけて、2008年にクリス・アレオーラと挑戦者決定戦を戦った経験があります。最後は、逆転KO負けを喫したトラビス・ウォーカーですが、クリス・アレオーラをあと一歩のところまで追い込んだ強打は大きな魅力。しかし、この試合は自慢の強打が空回りしていますね。
3ラウンドの中盤になると、これまで左ジャブと右ストレートのワンツーを多用していたトラビス・ウォーカーが左フックを使い始めます。左ジャブから左フックをリードパンチに切り替え、カリー・ミーハンのカウンターを封じる作戦のようです。
3ラウンド終盤になると、カリー・ミーハンが肩で息をするようになり、攻撃のペースがガクンと落ちます。「ありゃ?ミーハンの動きが一気に落ちたみたい。せっかくカウンターが決まっているのに追撃にいかないもんな。スタミナに不安があるのかも」と予想外の展開に驚く管理人。
4ラウンドに入ると、カリー・ミーハンが積極的に攻撃を仕掛けますが、トラビス・ウォーカーはガードを固めてカリー・ミーハンの強烈なパンチに耐え抜きます。一撃に力を込めてパンチを打つカリー・ミーハンは一気にスタミナを消耗。カリー・ミーハンのペースだと思っていましたが、少しずつ風向きが変わってきましたね。
「ミーハンのスタミナの消耗の仕方が普通じゃないよ。序盤を耐え切ることができれば、ウォーカーにチャンスが巡ってくるんじゃないかな?」と思い始めた6ラウンド。カリー・ミーハンの攻撃を警戒しながら戦ってきたトラビス・ウォーカーが勝負に出ます。
6ラウンドが始まると、トラビス・ウォーカーが左ジャブを連打しながら前進し、カリー・ミーハンをコーナーへ追い詰めると、得意の右ストレートから左フックの返しを顔面に叩き込みます。
「あ、効いた!」と思った瞬間、カリー・ミーハンがフラフラと後退し、トラビス・ウォーカーが一気にラッシュ。力強いフックを連打して、カリー・ミーハンをロープへ追い詰めると、得意の右ストレートを連打します。
最後は、カリー・ミーハン陣営がタオルを投げ込んだところで試合終了。敵地オーストラリアに乗り込んだトラビス・ウォーカーが世界タイトル挑戦経験を持つベテランのカリー・ミーハンに6ラウンドTKO勝ちを飾り、地域タイトルを奪取しました。
トラビス・ウォーカーが鮮やかなラッシュで勝利を引き寄せた試合でしたね。序盤は、カリー・ミーハンの強打に手を焼いていたトラビス・ウォーカーですが、カリー・ミーハンのスタミナ切れを見抜いて耐え抜いた後、一気に勝負を決めました。トラビス・ウォーカー陣営の作戦が印象的なサバイバルマッチでした。
カリー・ミーハン対トラビス・ウォーカーの試合結果
試合結果 | トラビス・ウォーカーが6ラウンドTKO勝ちでタイトル奪取に成功。 |