WBA・WBC世界スーパーライト級タイトルマッチ

ダニー・ガルシア対エリック・モラレス（再戦）の試合内容

全勝チャンピオンのダニー・ガルシアと4階級制覇の実績を誇るエリック・モラレスが7か月ぶりの再戦で激突するプライドをかけた新旧対決。チャンピオンと挑戦者の立場を入れ替えて行われる因縁のリマッチです。

2012年3月に行われた初対決はチャンピオンのエリック・モラレスが計量をクリアできず、試合前にタイトル剥奪。しかも、挑戦者のダニー・ガルシアにダウンを奪われる展開で、ベルトがダニー・ガルシアに渡りました。

試合前から両陣営がヒートアップしている因縁の再戦を制するボクサーは、勢いに乗るダニー・ガルシアでしょうか？それとも、リベンジに燃えるエリック・モラレスでしょうか？世界中のボクシングファンが注目するリマッチは衝撃の結末を迎えました。

試合は、ガードを固めて距離を詰め、接近戦で勝負しようとする挑戦者のエリック・モラレスに対して、チャンピオンのダニー・ガルシアが左ジャブを連打しながら、力強い右ストレートと左フックで応戦する予想外の展開で始まります。

【Photo:The Ring Magazine】

「ありゃ？スロースターターのモラレスが立ち上がりからエンジン全開で距離を潰しに行ってる。手数とスタミナが必要な作戦が、ベテランのモラレスに吉と出るかな？凶と出るかな？」とエリック・モラレスの作戦に注目する管理人。

2ラウンドに入ると、さらに両者の戦いはヒートアップ。頭を振りながら真っ正面から飛び込もうとするエリック・モラレスに対して、ダニー・ガルシアが力強い連打で応戦します。ダニー・ガルシアのパンチもエリック・モラレスのパンチも入っていますね。

引退から復帰後は、テクニックを重視したボクシングをすることが多かったエリック・モラレスですが、この試合は完全なファイタースタイルで勝負していますね。勢いに乗ると爆発的な強さを発揮するダニー・ガルシアを序盤で止める作戦のようです。

【Photo:The Ring Magazine】

一進一退の激しい打ち合いが続き、迎えた3ラウンド。これまで距離を保っていたダニー・ガルシアが手数を増やして、自分から前へ出るボクシングに切り替えます。

エリック・モラレスはガードを固めて、ダニー・ガルシアの攻撃を防ごうとしていますが、ダニー・ガルシアが上下にパンチを打ち分けるので、ブロックしきれなくなってきましたね。

「前に出ると、ガルシアはさすがに強いな。モラレスは序盤の踏ん張りどころだよ」と思い始めた3ラウンド残り5秒。ダニー・ガルシアが強烈な右ストレートをエリック・モラレスのアゴに叩き込み、エリック・モラレスの腰が落ちます。

「めっちゃ効いた！ガルシア、チャンスだよ」と叫んだ瞬間、ダニー・ガルシアが追撃の左フックを放ちますが、得意のパンチは空を切り、ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。追撃を何とか回避したエリック・モラレスですが、ダメージはめっちゃ深いですね。

4ラウンドが始まると、ダニー・ガルシアが左ジャブで距離を測りながら、ジワリジワリとプレッシャーをかけ、迎えた4ラウンド1分すぎ。エリック・モラレスが左フックを打ち込もうとした瞬間、ダニー・ガルシアがカウンターの左フックを叩き込み、エリック・モラレスがロープへ吹っ飛びます。

【Photo:The Ring Magazine】

「うぎゃ、とんでもない左フックが決まっちゃった！さすがのモラレスも続行は無理じゃないかな？」と思っていると、エリック・モラレスのセコンドがリングに飛び込み、レフェリーが試合をストップします。

世界中のボクシングファンが注目した因縁の再戦は、チャンピオンのダニー・ガルシアが挑戦者のエリック・モラレスに4ラウンド衝撃のTKO勝ちを飾り、試合前からヒートアップしていた新旧対決に終止符を打ちました。

【Photo:The Ring Magazine】

ダニー・ガルシアが得意とする力強い左フックがカウンターで炸裂しましたね！2012年に観戦した衝撃KOトップ5に入る見事な勝ちっぷりでした。ダニー・ガルシアとエリック・モラレスの7か月ぶりの再戦を観戦して「ガルシアがめっちゃ強くなってない？」と思ったボクシングファンも多いのではないでしょうか？

因縁の新旧対決に連勝し、世代交代を印象付けたダニー・ガルシア。わずか1年で劇的な躍進を遂げたダニー・ガルシアが2013年のスーパーライト級の主役になることは間違いなさそうです。ブランドン・リオスと戦ったら、どうなるんだろう？

ダニー・ガルシア対エリック・モラレス（再戦）の試合結果