WBA世界ライトフライ級王座決定戦

井岡一翔選手とホセ・ロドリゲスの試合内容

2階級制覇を狙う井岡一翔（いおか・かずと）選手がタフなホセ・ロドリゲスと激突する注目の大一番です。日本人ボクサーの2階級制覇の最短記録は井岡一翔選手のおじの井岡弘樹さんと亀田興毅選手が樹立した22戦。井岡一翔選手は2階級制覇を達成し、記録を大幅に更新することができるでしょうか？

試合は1ラウンドから大きく動きます。ガードを固めて距離を詰めようとするホセ・ロドリゲスに対して、井岡一翔選手は鋭い左ジャブからコンパクトな右ストレートで突き放します。井岡一翔選手はいきなりプレッシャーをかけようとしたホセ・ロドリゲスのボクシングに冷静に対応していますね。

「井岡選手はロドリゲスのパンチがよく見えてるね。パンチのスピードと回転の速さは井岡選手が一枚も二枚も上手な印象だよ。先手先手で主導権を握りたいなあ」と思っていると、1ラウンド中盤、井岡一翔選手の的確なコンビネーションブローが火を噴きます！

井岡一翔選手は左ジャブを連打してホセ・ロドリゲスをロープへ詰めると、右アッパーから左フックのボディーブロー、最後は左フックを顔面へ叩き込みます。井岡一翔選手の急所を打ち抜くコンビネーションブローをもらったホセ・ロドリゲスは尻もちをついてダウン！井岡一翔選手が2分足らずでダウンを奪いました。

「すげえ！完璧なコンビネーションだよ。多彩なパンチを的確に打ち込める技術はすごいなあ」とダウンを奪った井岡一翔選手に拍手を送る管理人。敵地開催で立ち上がりから勝負に出たかったホセ・ロドリゲスの出鼻を見事にくじいた攻撃です。

2ラウンドに入ると、ダウンを奪われたホセ・ロドリゲスが攻撃姿勢を強め、ポイントを奪い返そうとします。井岡一翔選手はフックワークを使いながらホセ・ロドリゲスの攻撃を空振りさせ、主導権を渡しません。

ホセ・ロドリゲスはパンチを当てながらリズムを作るボクサーなので、パンチを空振りさせることができると、リズムを狂わせたり、スタミナを消耗させたり、精神的なプレッシャーをかけたり、いろんな意味で試合を有利に運べますね。

「井岡選手のボクシングも井岡選手の陣営の作戦も完璧じゃないかな？簡単な相手じゃないのに、あっさりと主導権を奪った印象だもん。階級を上げて、スピードもパワーも増した感じだね」と応援に力が入る管理人。

3ラウンド以降は、スピードで上回る井岡一翔選手がホセ・ロドリゲスにプレッシャーをかけ、的確なパンチを叩き込む展開が続きます。ホセ・ロドリゲスも必死にフックを強振して応戦しますが、井岡一翔選手が巧みなボディーワークで回避し、クリーンヒットを許しません。

「コンパクトなパンチを的確に打てる井岡選手とパンチを強振するロドリゲス。ラウンドが進むにつれて、ボクシングの完成度の違いが出始めたね。ロドリゲスはかなりプレッシャーを感じてるよ」と井岡一翔選手に拍手を送っていると、6ラウンド終盤、井岡一翔選手が再びダウンを奪います。

鋭い左ジャブを連打してホセ・ロドリゲスを後退させ、間髪入れず右ストレートをホセ・ロドリゲスの顔面へ叩き込みます！パンチの衝撃がホセ・ロドリゲスの時間を奪い、一瞬遅れて、ホセ・ロドリゲスがヒザからリングに崩れ落ちます。

「よっしゃ！完璧なワンツー！このダメージは深いよ。残り15秒、フィニッシュできるかな？」と残り時間を確認した瞬間、井岡一翔選手がホセ・ロドリゲスに猛然と襲いかかり、右アッパーから右ストレートでフィニッシュ！6ラウンド衝撃のTKO勝ちで日本最短記録となる2階級制覇を達成しました。

井岡一翔選手がスピードとテクニックでホセ・ロドリゲスを圧倒した完璧な試合でしたね。「両者の実力差に違いがありすぎた」と言ってしまえば簡単ですが、トップボクサーがプライドをかけて激突する王座決定戦で相手を圧倒することは簡単じゃないですよ。

井岡一翔選手がスピード、そしてパンチの種類と的確さで圧倒していたので、次々とクリーンヒットを奪い、試合の主導権を握りましたが、もしスピードと手数が同じくらいのボクサーがホセ・ロドリゲスと対戦したら、乱打戦に巻き込まれてしまい、我慢比べになる確率が高いと思います。本来は危険なタイプです。

2階級制覇を達成した井岡一翔選手のボクシングを目にして「ボクシングの完成度が格段にアップしてる気がする。試合を重ねるたびに、ものすごい勢いで強くなってるよ。まだ23歳でしょ？将来がめちゃめちゃ楽しみだなあ」と井岡一翔選手の輝ける未来に期待せずにいられない圧勝でした。「日本ボクシング界の至宝」ですね。

井岡一翔選手とホセ・ロドリゲスの試合結果