IBF世界ライト級タイトルマッチ
チャンピオン | ミゲール・バスケス(メキシコ) 戦績:35勝32勝13KO3敗 |
挑戦者 | メルシト・ヘスタ(フィリピン) 戦績:27戦26勝14KO1分 |
ミゲール・バスケス対メルシト・ヘスタの試合内容
軽快なフットワークと的確なパンチを武器を防衛を重ねるミゲール・バスケスが、無敗のメルシト・ヘスタと激突する5度目の防衛戦。テクニシャンのミゲール・バスケス対パワフルなファイターのメルシト・ヘスタが拳を交える楽しみなタイトルマッチです。
試合は、右ジャブを突きながら距離を詰め、得意の強打を打ち込みたいサウスポーのメルシト・ヘスタに対して、チャンピオンのミゲール・バスケスが左右に大きく動きながら距離を取り、カウンターを打ち込む展開で始まります。
「バスケスは予想通り、大きく動いてきたね。ヘスタはどうやって距離を詰めるかな?勝負のポイントになりそうだぞ」と思っていると、1ラウンド1分、ミゲール・バスケスがメルシト・ヘスタの顔面に右ストレートを叩き込み、メルシト・ヘスタが尻もちをつきます。
「めっちゃコンパクト!いきなりダウンを奪ったバスケスはリズムに乗れそうだね」と思ったのですが、レフェリーの判断はスリップダウン。パンチが当たっていたので、レフェリーによってはダウンと判断してもおかしくないシーンでしたね。
ダウンと判断されることはありませんでしたが、チャンピオンのミゲール・バスケスが主導権を握り、メルシト・ヘスタの強打をフットワークで回避しながら、コツコツとポイントを奪取する展開が続きます。ミゲール・バスケスは気持ちよくボクシングをしている印象です。
【Photo:The Ring Magazine】
一方、挑戦者のメルシト・ヘスタは自慢の強打がことごとく空を切り、本来のボクシングをさせてもらえません。ミゲール・バスケスは全く打ち合わないタイプのボクサーなので、メルシト・ヘスタから距離を詰めて攻撃するしかないのですが、接近戦に持ち込めない苦しい展開です。
ミゲール・バスケスのペースで進み、迎えた3ラウンド1分。メルシト・ヘスタが飛び込むタイミングをはかっていると、ミゲール・バスケスが鋭いワンツーを顔面に叩き込み、メルシト・ヘスタの体が揺れます。
「これは効いた!でも、バスケスは深追いしないね。徹底的にアウトボクシングを貫くところがバスケスの強さの秘密だよ」と誰と戦っても、どんな展開になっても、冷静に戦況を把握して本来のボクシングを貫くミゲール・バスケス。決して派手なボクサーではありませんが、自分の長所と短所をしっかりと理解しているクレバーなボクサーですね。
試合は、このままチャンピオンのミゲール・バスケスが挑戦者のメルシト・ヘスタの強打を空回りさせながらポイントを奪取する展開が続き、12ラウンド終了。判定の末、ミゲール・バスケスがメルシト・ヘスタに勝利をおさめ、5度目の防衛に成功しました。
【Photo:The Ring Magazine】
チャンピオンのミゲール・バスケスが持ち味を存分に発揮して、無敗の挑戦者に何もさせませんでしたね。ミゲール・バスケスのスタイルは賛否両論があると思いますが、プロのリングで生き残るため、必死に考え、トレーニングを重ねた成果だと思います。
相手の長所を消し去るミゲール・バスケスの頭脳的なボクシングに「対戦相手をガンガン倒してきた新鋭のファイターが戦うと、空回りさせられそうだなあ。かなりの曲者だよ」とうなってしまった管理人でした。
ミゲール・バスケス対メルシト・ヘスタの試合結果
試合結果 | ミゲール・バスケスが12ラウンド判定勝ち。5度目のタイトル防衛に成功しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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