WBC世界ミドル級タイトルマッチ
チャンピオン | セルヒオ・マルチネス(アルゼンチン) 戦績:54戦50勝28KO2敗2分 |
挑戦者 | マーティン・マレー(イギリス) 戦績:26戦25勝11KO1分 |
セルヒオ・マルチネス対マーティン・マレーの試合内容
絶大な人気を誇るセルヒオ・マルチネスが、無敗の快進撃を続けるマーティン・マレーを母国アルゼンチンに迎えて、11年ぶりとなる凱旋試合を行います。5万人のファンは英雄の凱旋に大興奮。セルヒオ・マルチネスは母国のファンに存在感をアピールできるでしょうか?
試合は、ガードを下げて、おびき寄せたところへカウンターを狙うチャンピオンのセルヒオ・マルチネスに対して、マーティン・マレーがガードを高く構えてディフェンスを大事に戦う展開で始まります。
「マレーはガチガチのディフェンスから入ってるね。さすがのマルチネスも打つところがないよ。どっちも自分のボクシングに徹している立ち上がりだね。マルチネスは無理して攻めないと突破口が見つからないんじゃないかな?」と予想外の立ち上がりに驚く管理人。
セルヒオ・マルチネスはノーガードで顔を突き出して、マーティン・マレーを誘っているのですが、マーティン・マレーがセルヒオ・マルチネスの誘いに全く乗りません。序盤はセルヒオ・マルチネスがマーティン・マレーのガードの上を一方的に打ち続ける展開が続きます。
【Photo:The Ring Magazine】
中盤に入ると、マーティン・マレーがプレッシャーを強め、セルヒオ・マルチネスにパンチを当てる場面が少しずつ増え始めます。マーティン・マレーは序盤で失ったポイントを取り返すため、ガードを固めながら前進する作戦に切り替えてきましたね。
「マレーが出てきたんで、マルチネスのパンチも当たりやすくなるんじゃないかな?」と思っていると、8ラウンド中盤、マーティン・マレーの右ストレートがセルヒオ・マルチネスの顔面へヒット!セルヒオ・マルチネスが後ろへ倒れ込み、ダウンを奪われます。
「なぬっ!マレーがマルチネスの外側に踏み込んで、ど真ん中を打ち抜いたね。マルチネスは7ラウンドのクリンチ際にもらったパンチが実は効いてるんじゃないかな?」とセルヒオ・マルチネスのダメージに注目する管理人。
ダウンを奪われたセルヒオ・マルチネスは、フットワークを使って大きく動き始め、マーティン・マレーのパンチが届かない距離でダメージの回復に努めます。マーティン・マレーは無理をして攻めることなく、小さなパンチを当てることに専念しているようです。
【Photo:The Ring Magazine】
「マレーはもっと手数がほしいなあ。今ダメージを与えたいよ。精神的にもっとプレッシャーをかけることができれば、終盤につながりやすくなると思うんだけどなあ」とマーティン・マレーのボクシングに注目する管理人。マーティン・マレーはセルヒオ・マルチネスのカウンターを警戒して、慎重に戦っていますね。
10ラウンドに入ると、マーティン・マレーがプレッシャーを強め、勝負に出ます。セルヒオ・マルチネスをロープに後退させて右ストレートを打ち込み、セルヒオ・マルチネスからクリーンヒットを奪うなど、パンチを集めてきましたね。
一方、スタミナが切れてきたセルヒオ・マルチネスは、マーティン・マレーのプレッシャーに後退する場面が増えてきました。しかし、パンチを打ち込みながら、マーティン・マレーに「あと一発」を許さず、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。
勝敗は3人のジャッジに委ねられ、3人のジャッジすべてがセルヒオ・マルチネスを支持。セルヒオ・マルチネスがマーティン・マレーに12ラウンド判定勝ちを飾り、11年ぶりのアルゼンチン凱旋試合で防衛に成功しました。
【Photo:The Ring Magazine】
セルヒオ・マルチネスがマーティン・マレーの鉄壁のガードに苦しみながらも、手数でポイントを奪い、逃げ切った試合でしたね。セルヒオ・マルチネスの失速とマーティン・マレーの慎重すぎる戦いが印象に残った新旧対決でした。
正直なところ、セルヒオ・マルチネスの出来は決して良くなかったと思います。最近は終盤の失速が目立つようになり「あと一発」を打ち込まれると危ない試合が続いていますね。でも、フラフラになりながらも勝利を手にするところは、さすがスーパースターです。
11年ぶりのアルゼンチン凱旋試合で薄氷を踏んだ「驚異の男」。大苦戦の末、試合後に勝利の喜びを爆発させたセルヒオ・マルチネスの姿が、印象的な英雄の帰還でした。屋外で戦った影響もあったのかな?
セルヒオ・マルチネス対マーティン・マレーの試合結果
試合結果 | セルヒオ・マルチネスが12ラウンド判定勝ち。11年振りのアルゼンチン凱旋試合で防衛に成功しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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