WBC世界スーパーミドル級タイトルマッチ
チャンピオン | サキオ・ビカ(オーストラリア) 戦績:39戦32勝21KO5敗2分 |
挑戦者 | アンソニー・ディレル(アメリカ) 戦績:26戦全勝22KO |
サキオ・ビカ対アンソニー・ディレルの試合内容
驚異のタフネスを誇るサキオ・ビカが初の世界タイトル挑戦に燃えるアンソニー・ディレルを迎えてWBC世界スーパーミドル級タイトルの初防衛戦を行います。パワフルなファイターのサキオ・ビカとスポードと強打を誇るアンソニー・ディレルの楽しみな新旧対決ですね。
試合は、真っ向から距離を詰めて自慢の強打を振り回すチャンピオンのサキオ・ビカに対して、挑戦者のアンソニー・ディレルが距離をキープしながらカウンターを狙う展開で始まります。チャンピオンのサキオ・ビカは予想通り、立ち上がりからブンブン振り回していますね。
「ビカは完全にKO狙いだね。ディレルはディフェンスを大事に戦っている印象だよ。ビカのプレッシャーに耐えながら、ディレルがどれだけパンチを返せるかで、試合の流れが変わってきそうな雰囲気だなあ」と序盤の攻防に釘付けの管理人。アンソニー・ディレルはサキオ・ビカのプレッシャーを感じていますが、大きなパンチはきちんと外していますね。
【Photo:Showtime】
立ち上がりはディフェンスを重視していたアンソニー・ディレルですが、3ラウンドに入ると、攻撃を強め、積極的にパンチを打ち込みます。サキオ・ビカの大振りなパンチに対して、アンソニー・ディレルはコンパクトなストレートを中心に攻撃を組み立てていますね。
一方、サキオ・ビカはスピードで上回るアンソニー・ディレルを体ごとロープに押し込んで、強打を上下に打ち分けます。サキオ・ビカはフィジカルの強さを押し出して、アンソニー・ディレルのスピードを消す作戦のようです。激しい我慢比べになってきました!
一進一退の攻防が続き、迎えた5ラウンド残り40秒。アンソニー・ディレルの鋭い右ストレートがサキオ・ビカのアゴをとらえ、サキオ・ビカがフラフラになります。次の瞬間、アンソニー・ディレルが追撃のフックを連打し、耐え切れなくなったサキオ・ビカがリングに手を突きます。
【Photo:Showtime】
「すごい右ストレート!タフなビカじゃなかったら、終わってもおかしくない破壊力だよ」とアンソニー・ディレルに大きな拍手を送る管理人。ダウンから立ち上がったサキオ・ビカですが、ダメージはめちゃめちゃ深いですね。ダウンを奪われたサキオ・ビカはアンソニー・ディレルの追撃に何とか耐えて5ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。
「ディレルのペースになるかな?」と思った6ラウンド。サキオ・ビカが体を預けて、猛然とパンチをラッシュ!一方のアンソニー・ディレルはガードを固めて耐え、打ち終わりを狙ってカウンターを狙います。どちらもフラフラになる壮絶なラウンドでした!
終盤は、サキオ・ビカが猛攻を仕掛け、アンソニー・ディレルがカウンターを狙う展開。どちらもスタミナが落ち、ダメージを抱える状況の攻防が続き、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。過酷な我慢比べの勝敗は3人のジャッジに委ねられます。
【Photo:Showtime】
結果は、1人のジャッジがサキオ・ビカ、1人がアンソニー・ディレル、1人が引き分け。三者三様のドローで、サキオ・ビカが初防衛に成功しました。ダウンを奪われたサキオ・ビカが気迫を押し出して盛り返し、タイトルを死守した内容でしたね。
一方、引き分けで世界タイトルを奪取できなかったアンソニー・ディレルにとって、悔いの残る世界タイトル初挑戦になりました。最終ラウンドの戦い方をチェックする限り、アンソニー・ディレルは勝ちを確信していたと思うのですが、もっと攻めて確実にポイントを奪いたかったですね。
屈指のタフネスを誇るサキオ・ビカが辛くもタイトルを守った初防衛。「生き残った世界チャンピオン」と「あと一歩を踏み出せなかった挑戦者」の試合後の表情が印象的な引き分けでした。強烈なダウンを奪われながら攻撃的なボクシングでペースを渡さなかったサキオ・ビカの執念とタフネスが印象に残っています。6ラウンドが勝負の分かれ目だったかな?
サキオ・ビカ対アンソニー・ディレルの試合結果
試合結果 | 三者三様のドロー。サキオ・ビカが初防衛に成功しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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