NABF北米ウェルター級王座決定戦
元2階級制覇チャンピオン | ポール・マリナッジ(アメリカ) 戦績:37戦32勝7KO5敗 |
元2階級制覇チャンピオン | ザブ・ジュダー(アメリカ) 戦績:52戦42勝29KO8敗2無効試合 |
ポール・マリナッジ対ザブ・ジュダーの試合内容
鋭い左ジャブと回転の速いコンビネーションで2階級制覇を成し遂げたポール・マリナッジと鋭い踏み込みと強烈なパンチで2階級制覇を達成したザブ・ジュダーが激突するベテラン対決。ニューヨーク出身の人気ボクサーが激突する楽しみなサバイバルマッチです。
試合は、得意の左ジャブを連打しながら、右ストレートを上下に打ち分けるポール・マリナッジに対して、サウスポーのザブ・ジュダーが右ジャブを突きながら左ストレートと左アッパーを打ち込むタイミングを狙う展開で始まります。まずはジャブの突き合いでスタートしましたね。
「お互いに相手の戦力を探っている1ラウンドだね。立ち上がりをチェックする限り、スピードは互角な感じがするなあ。何が勝敗を分けるかな?」と思っていると、2ラウンド開始直後、ザブ・ジュダーの左ストレートがポール・マリナッジの顔面にヒットし、ポール・マリナッジがダウンします。
【Photo:Showtime】
「速い!さすが、ジュダーだよ」とザブ・ジュダーのパンチに拍手を送る管理人。ポール・マリナッジがフェイントを入れながら真っ正面から攻撃をしようとしていたタイミングで、ザブ・ジュダーが得意の左ストレートを打ち込みましたね。ただ、ダウンしたポール・マリナッジの状況を確認する限り、ダメージはあまりないようです。
3ラウンドに入ると、ダウンを奪われたポール・マリナッジが上半身を振りながら、大きな動きで、ザブ・ジュダーの的を絞らせない作戦に切り替えます。ポール・マリナッジは先手でパンチを打ち込み、すぐに離れてポジションを変えるボクシングに切り替えてきましたね。
一方、ザブ・ジュダーは、ポール・マリナッジの小さくて速いパンチに手を焼いている印象です。ポール・マリナッジが先手で攻めて、すぐにポジションを変えるので、なかなかカウンターを打ち込むタイミングがつかめず、後手に回っていますね。「まず攻めて、次に引きつけて、最後は得意のカウンター」というザブ・ジュダーのリズムが崩れている印象です。
【Photo:Showtime】
中盤は「ジャブの帝王」ポール・マリナッジが手数でザブ・ジュダーを押し込む場面が増えます。一方、ザブ・ジュダーは試合が進むにつれて手数が減り、ポール・マリナッジに「打たれて、逃げられる」苦しい展開。「マジックマン」の異名の持つポール・マリナッジが「スーパー」ザブ・ジュダーのスピードとパンチをうまく封じ込めています。
終盤もポール・マリナッジのペースで進み、ザブ・ジュダーの攻撃を見切る展開のまま、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。勝敗は3人のジャッジに委ねられ、3人のジャッジすべてがポール・マリナッジを支持。ポール・マリナッジがザブ・ジュダーに12ラウンド判定勝ちを飾り、ニューヨーク出身のベテラン対決に勝利しました。
ポール・マリナッジの手数がザブ・ジュダーのスピードとパワーを封じ込めた試合でしたね。ポール・マリナッジの試合運びのうまさに、ザブ・ジュダーがリズムをつかめないまま、12ラウンドが過ぎた印象でした。予想通り、玄人好みの試合内容になりましたが、ボクシングの駆け引きを堪能できる興味深いベテラン対決でした。コンディションの違いが出ちゃったかな?
ポール・マリナッジ対ザブ・ジュダーの試合結果
試合結果 | ポール・マリナッジが12ラウンド判定勝ち。ニューヨーク出身のベテラン対決に勝利しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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