WBO世界スーパーウェルター級王座決定戦
ランキング1位 | バーネス・マーティロスヤン(アメリカ) 戦績:34戦33勝21KO1分 |
ランキング2位 | デメトリアス・アンドラーデ(アメリカ) 戦績:19戦全勝13KO |
バーネス・マーティロスヤン対デメトリアス・アンドラーデの試合内容
アテネ五輪に出場したバーネス・マーティロスヤンと北京五輪に出場したデメトリアス・アンドラーデが空位のWBO世界スーパーウェルター級タイトルをかけて拳を交えます。バーネス・マーティロスヤンは無敗。デメトリアス・アンドラーデは全勝。めっちゃ楽しみなオリンピアン対決ですね。
試合は、ガードを固めながら距離を詰め、ワンツーを狙うバーネス・マーティロスヤンに対して、サウスポーのデメトリアス・アンドラーデが右ジャブで突きながら鋭い左ストレートを打ち込む展開で始まります。バーネス・マーティロスヤンは右ストレート、デメトリアス・アンドラーデは左ストレートを狙っている印象です。
「パワーは互角、スピードはアンドラーデが一枚上手かな?お互いにジャブからストレートで試合を作るタイプなんで、ジャブが試合の流れを左右する可能性もありそうだぞ」と思っていると、1ラウンド残り40秒、バーネス・マーティロスヤンが、デメトリアス・アンドラーデの左ストレートに左フックを合わせ、デメトリアス・アンドラーデが後ろに崩れ落ちます。
【Photo:Top Rank】
「なぬっ!アンドラーデが主導権を握りそうな展開だったんで、マーティロスヤンが奪ったダウンは大きいなあ。アンドラーデのダメージはどうだろう?」とデメトリアス・アンドラーデのダメージに注目する管理人。フラッシュ気味のダウンだったので、大きなダメージではなさそうです。
2ラウンドに入ると、ダウンを奪われたデメトリアス・アンドラーデが積極的にパンチを出して、ポイントを奪い返そうとします。バーネス・マーティロスヤンも真っ向から勝負しますが、2ラウンド30秒、デメトリアス・アンドラーデが右アッパーを叩き込み、バーネス・マーティロスヤンが後退します。バーネス・マーティロスヤンは慎重になっちゃいましたね。
一方、1ラウンドにダウンを奪われたデメトリアス・アンドラーデですが、ラウンドが進むにつれて、バーネス・マーティロスヤンのボクシングに慣れてきたようです。6ラウンド1分には、左ストレートから返しの右フックを叩き込み、バーネス・マーティロスヤンの動きが止まります。
7ラウンド以降は、デメトリアス・アンドラーデがアウトボクシングに切り替え、ペースを変えます。バーネス・マーティロスヤンは必死にパンチを打ち込もうとしますが、懐の深いデメトリアス・アンドラーデが紙一重で回避する展開が続きます。
【Photo:Top Rank】
「マーティロスヤンの攻撃したい気持ちは伝わってくるんだけど、アンドラーデに突き放されちゃうね。あと一歩、踏み込むことができれば、パンチが当たりそうなんだけどなあ。アンドラーデが懐の深さを生かして、うまく戦ってるね」と両雄のボクシングに注目する管理人。バーネス・マーティロスヤンは体のどこでもいいので、パンチを当ててリズムを作りたいですね。
終盤は、デメトリアス・アンドラーデが右ジャブを巧みに使うボクシングで、バーネス・マーティロスヤンのリズムを崩します。バーネス・マーティロスヤンはワンツーを打って反撃しますが、大きく動き始めたデメトリアス・アンドラーデを捕まえることができないまま、試合終了のゴング。勝敗は3人のジャッジに委ねられます。
採点の結果、2人のジャッジがデメトリアス・アンドラーデ、1人がバーネス・マーティロスヤンを支持。北京五輪に出場したデメトリアス・アンドラーデが、アテネ五輪に出場したバーネス・マーティロスヤンに12ラウンド判定勝ちを飾り、世界タイトル奪取に成功しました。
デメトリアス・アンドラーデが懐の深さを生かしたボクシングで、バーネス・マーティロスヤンの強打を封じ込めた試合でしたね。1ラウンドにダウンを奪われたデメトリアス・アンドラーデですが、2ラウンドに攻撃に出て、すぐに主導権を奪い返したことが、勝敗を分けるポイントになった印象です。デメトリアス・アンドラーデのポテンシャルの高さを感じた王座決定戦でした。
バーネス・マーティロスヤン対デメトリアス・アンドラーデの試合結果
試合結果 | デメトリアス・アンドラーデが12ラウンド判定勝ち。全勝で初の世界タイトル奪取に成功しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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