WBO世界フライ級挑戦者決定戦

ジョバンニ・セグラ対エルナン・マルケスの試合内容

2階級制覇を目指すジョバンニ・セグラと王座返り咲きを目指すエルナン・マルケスが激突するWBO世界フライ級挑戦者決定戦。ボクシング王国メキシコが誇る軽量級の強打者対決は、序盤からファンの興奮がピークに達する大熱戦が繰り広げられました。

試合は、ジョバンニ・セグラが開始直後からプレッシャーをかけ、エルナン・マルケスにパンチを打ち込む展開でスタート。開始30秒、ジョバンニ・セグラがエルナン・マルケスをロープに詰めて強烈な右フックを叩き込みます。エルナン・マルケスの顔を天井を向く破壊力です。

「いきなりセグラが仕掛けてきたね。どっちも超攻撃型のファイターなんで、前に出続けたボクサーが主導権を握りそうな雰囲気だなあ。マルケスは反撃できるかな？」とジョバンニ・セグラの先制攻撃に大きな拍手を送る管理人。ジョバンニ・セグラは1ラウンド残り50秒、再び右フックを浴びせ、エルナン・マルケスが大きくバランスを崩します。

2ラウンドに入ると、エルナン・マルケスが反撃開始。2ラウンド中盤、スマッシュ気味の右アッパーから左ストレートを打ち込み、ジョバンニ・セグラの動きを止めると、手数を増やし、パンチを打ち込むことで、ジョバンニ・セグラの前進を食い止めます。

「セグラもマルケスも攻撃が防御になっているタイプなんで『下がったボクサーが負け』のわかりやすい試合になってきたね。すさまじい我慢比べになりそうだぞ」と熱戦に大興奮の管理人。ジョバンニ・セグラがエルナン・マルケスを押し込む場面が目立ちますが、エルナン・マルケスも必ずパンチを打ち返して反撃していますね。

激しい打ち合いが続き、迎えた4ラウンド残り30秒、ジョバンニ・セグラが強烈な左フックから右フックを返し、エルナン・マルケスがリングにヒザを突きます。エルナン・マルケスは、さらに大きなダメージを受ける前にダウンを選び、8秒間休んだ印象です。

「まだ4ラウンドだけど、マルケスのダメージが深い証拠だね。下がって戦っている分だけ、マルケスのほうがダメージも疲れも蓄積しているみたい。逆に、セグラはチャンスだよ」と思っていると、5ラウンドに入り、ジョバンニ・セグラが猛然とエルナン・マルケスに襲いかかります。

一方、エルナン・マルケスは、ダメージの影響で足が動かないのか、わざと呼び込んでカウンターを狙っています。苦しい状況のエルナン・マルケスですが、左ストレートや右フックをヒットさせ、パンチでジョバンニ・セグラを後退させるところは、さすがですね。

「大きなパンチが当たると、一気に流れが変わっちゃうね。どっちが倒れてもおかしくないよ。ものすごい試合になってきたなあ」と両雄に大きな拍手を送る管理人。どちらも一歩も譲らない壮絶な攻防が続き、迎えた11ラウンド残り1分。ジョバンニ・セグラがエルナン・マルケスをパンチを打ち込みながら押し込み、エルナン・マルケスの体がロープに絡まります。

エルナン・マルケスはジョバンニ・セグラの追撃を防ぐため、ロープから脱出しようとした瞬間、ジョバンニ・セグラがパンチを当て、エルナン・マルケスがヒザを突きます。レフェリーの判断はダウン。接戦だけに、エルナン・マルケスにとって、2度目のダウンは痛恨ですね。

最終ラウンドに入ると、エルナン・マルケスが逆転のKOを目指して、勝負に出ます。ところが、最終ラウンド残り1分20秒、ジョバンニ・セグラの左フックがエルナン・マルケスのアゴを打ち抜き、エルナン・マルケスが崩れ落ちます。

最後は、大の字で倒れ込むエルナン・マルケスの状態を確認したレフェリーが試合をストップ。大激戦の末、ジョバンニ・セグラがエルナン・マルケスに12ラウンドTKO勝ちを飾り、WBO世界フライ級タイトル挑戦権を獲得しました。

いやー、とんでもない名勝負でしたね。個人的に、ジョバンニ・セグラがスイッチしながらコツコツと当てていたリードパンチが、エルナン・マルケスのリズムを狂わせ、ジョバンニ・セグラの前進を後押しする原動力になった印象を受けました。好戦的なファイターのエルナン・マルケスが自分から前に出ることができず、後手後手に回っちゃいましたもんね。

おしまいに、勝ったジョバンニ・セグラだけでなく、敗れたエルナン・マルケスにも大きな拍手を送りたいです。最後は、逆転を狙って倒されることを覚悟で勝負に行った結果なので、しょうがないと思います。むしろ、エルナン・マルケスの勝利に対する執念や勝負師としての誇りを感じることができる12ラウンドでした。2人の勇敢なメキシカンの熱き名勝負に感動です！

ジョバンニ・セグラ対エルナン・マルケスの試合結果