WBC世界フライ級タイトルマッチ
チャンピオン | 八重樫東(日本) 戦績:20戦17勝9KO3敗 |
挑戦者 | オスカル・ブランケット(メキシコ) 戦績:38戦32勝23KO5敗1分 |
八重樫東選手とオスカル・ブランケットの試合内容
2階級制覇を成し遂げた八重樫東(やえがし・あきら)選手が世界タイトル初挑戦のオスカル・ブランケットを迎えて初防衛戦を行います。スピードの八重樫東選手とパワーのオスカル・ブランケットというわかりやすい構図になりそうですね。
試合は、左ジャブを突きながら得意のフックを狙う挑戦者のオスカル・ブランケットに対して、チャンピオンの八重樫東選手がフットワークを使って距離を取りながら踏み込んで鋭いパンチを狙う展開で始まります。予想通り、スピード対パワーの戦いでスタートしましたね。
「スピードは八重樫選手のほうが上回ってるね。長いリーチから放たれるロングのフックに注意しながら、スピードでかき回したいよ」とチャンピオンの応援に力が入る管理人。八重樫東選手にとっても、オスカル・ブランケットにとっても、我慢比べになりそうな展開です。
2ラウンドに入ると、オスカル・ブランケットがプレッシャーを強め、パンチを上下に振り回します。一方の八重樫東選手は、距離を取りながら左フックのカウンターで応戦。オスカル・ブランケットの強打を警戒しているため、八重樫東選手の手数が少ない印象です。
序盤は、八重樫東選手がオスカル・ブランケットの強打を警戒するシーンが続きますが、試合が進むにつれて、少しずつペースを握り、迎えた8ラウンド終了間際。八重樫東選手が左フックから右ストレートをオスカル・ブランケットの顔面へ当て、ダウンを奪います。
「よっしゃ!ダウンの2ポイントは大きいよ」とチャンピオンに拍手を送る管理人。オスカル・ブランケットの状態をチェックする限り、フィジカルのダメージはあまりないと思うのですが、メンタルのダメージはめっちゃ大きいですね。
8ラウンド終了後の公開採点の結果、3人のジャッジすべてが八重樫東選手を支持。逆転KOを狙うしかなくなったオスカル・ブランケットは9ラウンドに入ると猛然と襲いかかり、勝負に出ます。しかし、八重樫東選手がフットワークを使って、オスカル・ブランケットの強打を回避。主導権を渡しません。
試合終盤は、疲れとダメージの影響でスピードが落ちてきたオスカル・ブランケットに対して、八重樫東選手が距離をキープして戦うシーンが続き、試合終了のゴング。勝敗は3人のジャッジに委ねられます。
採点の結果、3人のジャッジすべてが八重樫東選手を支持。八重樫東選手がオスカル・ブランケットに12ラウンド判定勝ちを飾り、ミニマム級時代に成し遂げることができなかった世界タイトルの初防衛に成功しました。
八重樫東選手が慎重に戦って、オスカル・ブランケットの強打を回避した試合でしたね。正直なところ、八重樫東選手は手数が少なく、オスカル・ブランケットはぎこちなさが目立ち、どちらも本調子とは言えない内容だったと思います。でも、「八重樫選手がタイトルを防衛できて本当によかったなあ」が本音ですね。
持ち味の激しいボクシングを封印し、スピード勝負に徹した八重樫東選手。「アウトボクシングに徹するなら、確実に勝つために、2倍くらいの手数がほしいね」と思いましたが、スピードを生かして初防衛に成功できたことは大きな収穫だったと思います。八重樫東選手の希望と課題が見え隠れした初防衛戦でした。
八重樫東選手とオスカル・ブランケットの試合結果
試合結果 | 八重樫東選手が12ラウンド判定勝ち。フライ級タイトルの初防衛に成功しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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