WBC世界ライト級挑戦者決定戦(10回戦)
WBC世界ライト級2位 | 荒川仁人(日本) 戦績:28戦24勝16KO3敗1分 |
WBC世界ライト級5位 | ホルヘ・リナレス(ベネズエラ) 戦績:38戦35勝23KO3敗 |
荒川仁人選手とホルヘ・リナレスの試合内容
日本の八王子中屋ジムに所属する荒川仁人選手と帝拳ジムに所属するホルヘ・リナレスがラスベガスで拳を交える大注目の挑戦者決定戦。サバイバルマッチを勝ち抜き、WBC世界ライト級チャンピオンのオマール・フィゲロアに挑戦するボクサーはどちらでしょうか?
試合は、ガードを高く構えて距離を詰め、接近戦に持ち込もうとするサウスポーの荒川仁人選手に対して、ホルヘ・リナレスが鋭いワンツーで対抗する展開で始まります。ホルヘ・リナレスの最短距離を走る右ストレートがめっちゃ印象的な立ち上がりです。
「サウスポー対策かな?ホルヘが右ストレートを積極的に打って、荒川選手の前進を止めてるね。荒川選手は、ある程度の被弾を覚悟して距離を詰めているみたい。我慢比べになりそうな雰囲気だぞ」と序盤の攻防に興味津々の管理人。接近戦で勝負したい荒川仁人選手。中間距離で戦いたいホルヘ・リナレス。どちらの距離で戦うのかで、試合の流れが大きく変わりそうな雰囲気です。
【Photo:Showtime】
2ラウンドに入ると、ホルヘ・リナレスがパンチを上下に散らし、荒川仁人選手に強烈なボディブローを叩き込みます。「うわっ、強烈!長丁場を想定したナイス作戦だなあ」と思っていると、今度は、ホルヘ・リナレスが左アッパーを突き上げ、荒川仁人選手の動きが一瞬止まります。タフな荒川仁人選手じゃなければ、試合が終わってもおかしくないパンチが決まっていますね。
序盤は、ホルヘ・リナレスが主導権を握り、中盤に入ると、荒川仁人選手が少しずつ距離を詰める場面が増えます。しかし、ホルヘ・リナレスが鋭い連打とフットワークを駆使して、荒川仁人選手の追撃を回避。荒川仁人選手は攻撃が単発で終わってしまう苦しい展開です。
最終ラウンド、荒川仁人選手が逆転KOを目指して猛然とラッシュ!しかし、ホルヘ・リナレスに致命的な打撃を打ち込めないまま試合終了のゴングが鳴り響きます。採点の結果、3人のジャッジすべてが、ホルヘ・リナレスを支持。ホルヘ・リナレスが荒川仁人選手に10ラウンド大差の判定勝ちを飾り、悲願の3階級制覇へリーチをかける挑戦権を獲得しました。
【Photo:Showtime】
ホルヘ・リナレスの回転の速い的確なコンビネーションが、荒川仁人選手の突進を封じ込めた試合でしたね。結果は、ホルヘ・リナレスの大差の判定勝ちで終わりましたが、どちらにとってもめっちゃ苦しい我慢比べだったと思います。苦しい試合で勝利を引き寄せたホルヘ・リナレスのテクニックがめちゃめちゃ印象的な試合でした。
ホルヘ・リナレスが3階級制覇をかけて激突する予定のオマール・フィゲロアは、強いパンチを打ち込みながら、プレッシャーをガンガンかけてくるタイプなので、荒川仁人選手と戦った経験は、めっちゃ大きな財産になりそうな気がします。オマール・フィゲロアも強いパンチを打たないと前進が止まらないと思うので、我慢比べになりそうですが、ぜひ3階級制覇を達成してほしいです!
世界中のファンが注目したPPVイベントに登場し、力の限り戦ったホルヘ・リナレスと荒川仁人選手。「いやー、この組み合わせは、どっちも応援できないよ。なんて悩ましい対戦カードなんだろう」と試合前に頭を抱えたマッチメイクが、ラスベガスで実現したことに感動しまくりの1日でした。日本で活躍するボクサーが、夢の舞台に登場する回数がもっともっと増えますように。
荒川仁人選手とホルヘ・リナレスの試合結果
試合結果 | ホルヘ・リナレスが10ラウンド大差の判定勝ち。3階級制覇へ向け、挑戦権を獲得しました。 【公式ジャッジの採点結果】
|