WBO世界ウェルター級タイトルマッチ
チャンピオン | ティモシー・ブラッドリー(アメリカ) 戦績:32戦31勝12KO1無効試合 |
挑戦者 | マニー・パッキャオ(フィリピン) 戦績:62戦55勝38KO5敗2分 |
ティモシー・ブラッドリー対マニー・パッキャオの再戦の試合内容
大論争となった初対決から1年10か月。2階級制覇の実績を誇る無敗チャンピオンのティモシー・ブラッドリーと6階級制覇の実績を誇るマニー・パッキャオが再び拳を交える因縁の再戦。世界が注目するリマッチを勝ち抜き、因縁に終止符を打つボクサーはどちらでしょうか?
試合は、立ち上がりから予想をはるかに上回る主導権争いが展開されます。左ジャブを突きながらポジションを変え、右ストレートを打ち込むチャンピオンのティモシー・ブラッドリーに対して、挑戦者のマニー・パッキャオは頭の位置を変えながら飛び込むタイミングを計算し、左ストレートを上下に打ち分ける展開で始まります。どちらも積極的にパンチを打ち込んでいますね。
「ブラッドリーが完全なアウトボクシングじゃなくて、自分から攻めるボクシングを選択したことで、1ラウンドから激しい攻防になってるね。めちゃめちゃおもしろい立ち上がりだよ。どっちが倒れてもおかしくない展開だなあ」と立ち上がりの主導権争いに大興奮の管理人。ティモシー・ブラッドリーはパンチを打つことで、マニー・パッキャオの突進を止めようとしていますね。
【Photo:HBO】
2ラウンドに入ると、ティモシー・ブラッドリーがプレッシャーを強め、力強いパンチを振り回します。ティモシー・ブラッドリーは強いパンチでプレッシャーをかけることで、マニー・パッキャオを下がらせる作戦のようです。ところが、2ラウンド中盤、マニー・パッキャオが得意の左ストレートを打ち込み、ティモシー・ブラッドリーの腰が落ちます。すさまじい破壊力ですね。
パンチをもらったティモシー・ブラッドリーですが、自分からプレッシャーをかけ続け、真っ向からマニー・パッキャオを打ち負かそうとしています。初戦で判定勝ちを飾りながら「パッキャオが勝っていた」という声が多く、正当な評価を与えられなかったティモシー・ブラッドリー。待ちに待った再戦は、誰の目に明らかな「完全決着」を目指して戦っているようです。
初戦で判定負けを喫したマニー・パッキャオも気合い十分!体重を乗せたパンチを打ち込んでくるティモシー・ブラッドリーに対して、パンチを集めて、手数で主導権を握ろうとしている印象です。試合前は「手数のブラッドリー、一撃のパッキャオ」と予想していたので、全く逆の展開に驚きを隠せません。「ブラッドリーの真っ向から勝ってやる」という闘志はすさまじいですね。
信じられないハイペースで試合が進み、迎えた4ラウンド中盤。ティモシー・ブラッドリーの右ストレートがマニー・パッキャオの顔面へクリーンヒットし、マニー・パッキャオがバタバタと後退します。5ラウンドに入ると、ティモシー・ブラッドリーがガードを固めながら強引に距離を詰めます。一方、マニー・パッキャオはフットワークを使いながら、組み立て直そうとしている印象です。
【Photo:HBO】
6ラウンドに入ると、序盤のハイペースが影響したのか、ティモシー・ブラッドリーがガクンと失速し、動きにキレがなくなってしまいます。呼び込んでカウンターを狙おうとするティモシー・ブラッドリーに対して、マニー・パッキャオはフェイントを入れながら、コンパクトなパンチを連打!先に失速したと思われたマニー・パッキャオが息を吹き返してきましたね。
中盤は、コンパクトなパンチを集めるマニー・パッキャオに対して、ティモシー・ブラッドリーが体重を乗せたフックで応戦。ティモシー・ブラッドリーは疲れの影響でしょうか?持ち味の連打とスピードを生かしたボクシングができず、苦しい展開が続きます。逆に、マニー・パッキャオは、疲れを抱えながらもコンパクトなパンチを当ててポイントを積み重ねている印象です。
終盤、ティモシー・ブラッドリーが必死にパンチを出して盛り返そうとしますが、マニー・パッキャオがディフェンスを大事にしながらクリーンヒットを許さない展開が続き、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。勝敗は、3人のジャッジに委ねられ、3人のジャッジすべてがマニー・パッキャオを支持。マニー・パッキャオがリベンジを果たし、王座返り咲きに成功しました。
【Photo:HBO】
マニー・パッキャオのコンパクトな連打が、失速したティモシー・ブラッドリーに反撃のチャンスを与えなかった試合でしたね。正直なところ「ブラッドリーは勝ちに徹するだろうなあ」と予想していたので、真っ向から強いパンチを打ち込み続けた姿にめっちゃ驚いています。初戦のバッシングが影響したのかな?前半でスタミナが切れちゃうくらいのオーバーペースは衝撃でした。
一方、マニー・パッキャオはティモシー・ブラッドリーの失速を見逃さず、見事に主導権を引き寄せましたね。かなり苦しい試合だったと思うのですが、疲れを抱えた終盤にパンチを集めることができるスタミナは、マニー・パッキャオの真骨頂です。「お互いのプライドがぶつかり合ったタフな我慢比べだったなあ」とボクシングの奥深さを実感できる因縁の再戦でした。
ティモシー・ブラッドリー対マニー・パッキャオの再戦の試合結果
試合結果 | マニー・パッキャオの12ラウンド判定勝ち。リベンジを果たし、世王座返り咲きに成功しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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