WBA・WBC世界スーパーライト級タイトルマッチ
チャンピオン | ダニー・ガルシア(アメリカ) 戦績:27戦全勝16KO |
挑戦者 | マウリシオ・ヘレラ(アメリカ) 戦績:23戦20勝7KO3敗 |
ダニー・ガルシア対マウリシオ・ヘレラの試合内容
激戦区スーパーライト級で全勝の快進撃を続けるダニー・ガルシアが、両親が生まれたプエルトリコへ乗り込み、マウリシオ・ヘレラと激突する5度目の防衛戦。圧倒的な勢いで世界の強豪を撃破し続けるダニー・ガルシアは「約束の地」プエルトリコで勝利を手にすることができるでしょうか?
試合は、立ち上がりからパンチを強振するチャンピオンのダニー・ガルシアに対して、挑戦者のマウリシオ・ヘレラが小刻みに頭の位置とポジションを変えながら、コンパクトなパンチで応戦する展開で始まります。プエルトリコ初登場のダニー・ガルシアは序盤からKO狙い、マウリシオ・ヘレラはディフェンスを大事に戦いながら、ダニー・ガルシアのリズムを崩そうとしている印象です。
「ありゃ?ガルシアは必要以上に力が入っている印象だね。逆に、ヘレラはガルシアのパンチを空回らせることに専念しているみたい。ヘレラは1ラウンドから迷わずクリンチしてるね。迷いがない証拠だよ」と立ち上がりの攻防に興味津々の管理人。パンチの的中率が高いダニー・ガルシアですが、マウリシオ・ヘレラに思い切りパンチをかわされていますね。
【Photo:Showtime】
序盤は、ダニー・ガルシアのパンチが空回るシーンが目立ち、迎えた5ラウンド1分、マウリシオ・ヘレラがダニー・ガルシアの左ジャブに合わせて、右ストレートのカウンターを叩き込みます。初めてパンチをクリーンヒットさせたマウリシオ・ヘレラは積極的にパンチを打ち始め、主導権を握ろうとします。
一方のダニー・ガルシアは6ラウンドに入り、フットワークを使いながらリズムを作ろうとします。手数が少なく、空回りしていたダニー・ガルシアですが、少しずつパンチが当たり始めるようになりました。ダニー・ガルシアがリズムを変えたことで、マウリシオ・ヘレラも作戦を変更。積極的にプレッシャーをかけながらパンチを打ち込み、真っ向から勝負しています。
アウトボクシングに切り替え、リズムをつかみかけたダニー・ガルシアですが、9ラウンド終盤、マウリシオ・ヘレラの逆ワンツーをもらってしまい、鼻から出血!攻撃の流れをつかもうとする瞬間に、マウリシオ・ヘレラのコンパクトなパンチをもらってしまう苦しい展開が続きます。
【Photo:Showtime】
終盤は、悲願の世界タイトル奪取を目指して攻め込むマウリシオ・ヘレラに対して、ダニー・ガルシアがパンチをもらいながらも懸命にアウトボクシングで応戦する展開が続き、試合終了のゴング。勝敗は3人のジャッジに委ねられ、2人のジャッジがダニー・ガルシアを支持、1人が引き分け。ダニー・ガルシアがマウリシオ・ヘレラに12ラウンド僅差の判定勝ちを飾りました。
ダニー・ガルシアが大苦戦しながらも中盤でリズムを作り直して、マウリシオ・ヘレラを何とか退けた防衛戦でしたね。試合前は「ガルシアがヘレラをKOできるか」に焦点が絞られていた「プエルトリコ凱旋防衛戦」したが、実際に戦ってみると、パンチが全く当たらないまま、試合が進んでしまった印象です。これだけ空回ったダニー・ガルシアの試合を初めて観戦しました。
素人ファンがチェックした過去のダニー・ガルシアの試合で最も出来が悪かった「プエルトリコ凱旋防衛戦」ですが、途中でリズムを作り直して、何とか生き残った起死回生のボクシングが、ダニー・ガルシアのキャリアを振り返ったときに大きなポイントになるかもしれませんね。まだまだ知られていないダニー・ガルシアの良い面と悪い面の両方を感じた防衛戦でした。いやー、あぶなかった!
ダニー・ガルシア対マウリシオ・ヘレラの試合結果
試合結果 | ダニー・ガルシアが12ラウンド僅差の判定勝ち。5度目の防衛に成功しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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