3団体統一世界ヘビー級タイトルマッチ
チャンピオン | ウラディミール・クリチコ(ウクライナ) 戦績:64戦61勝52KO3敗 |
挑戦者 | アレックス・リーパイ(オーストラリア) 戦績:37戦30勝24KO4敗3分 |
ウラディミール・クリチコ対アレックス・リーパイの試合内容
ヘビー級の頂点に君臨するウラディミール・クリチコがタフなアレックス・リーパイを迎える3団体統一世界ヘビー級タイトルマッチ。兄のビタリ・クリチコが引退し「新たなクリチコ時代」へ突入したヘビー級戦線に波乱はあるのでしょうか?激闘の幕開けを告げるゴングが鳴り響きます。
試合は、ガードを固めながら低い姿勢で飛び込み、左右のフックを狙う挑戦者のアレックス・リーパイに対して、チャンピオンのウラディミール・クリチコが左ジャブと左フックをリードパンチに使いながら突き放す展開で始まります。予想通りの展開と言える立ち上がりですね。
「リーパイがクリチコの懐に飛び込んで、パンチを当たられるかどうかがすべてだよ。わかりやすい試合になりそうだぞ」と思っていると、1ラウンド1分すぎ、ウラディミール・クリチコが左ジャブを連打し、アレックス・リーパイがゴロンと後ろに倒れ、ダウンしてしまいます。
ダウンからすぐに立ち上がったアレックス・リーパイ。ダメージはあまりないと思うのですが、ウラディミール・クリチコがアレックス・リーパイの動きに慣れてきたのか、左ジャブから右ストレートのワンツーが早くもアレックス・リーパイの顔面にクリーンヒットしています。
「うわっ、右ストレートがまともに入ってるよ。タフなリーパイじゃなかったら、終わってる破壊力だね。リーパイはジリ貧になる前に勝負したいなあ」と立ち上がりの攻防に注目する管理人。アレックス・リーパイはウラディミール・クリチコの強打を警戒して、ガードをすることが精一杯になっている印象です。アレックス・リーパイは何とか攻撃にシフトしたいですね。
3ラウンドに入ると、アレックス・リーパイが単発ながらパンチを振り回し、プレッシャーをかけます。しかし、ウラディミール・クリチコが左ジャブと左フックを駆使しながら距離をキープし、右ストレートを打ち込み、主導権を渡しません。ウラディミール・クリチコは、アレックス・リーパイが突進してくると、うまく距離を取ってチャンスを与えない完璧な試合運びです。
ウラディミール・クリチコのペースで進み、迎えた5ラウンド中盤。ウラディミール・クリチコが右ストレートを打ち込み、アレックス・リーパイの動きが止まります。アレックス・リーパイのダメージを確認したウラディミール・クリチコは、体重を乗せた右ストレートで追撃!ウラディミール・クリチコのベストショットをもらったアレックス・リーパイが力なくリングに崩れ落ちます。
「あああ、決まった。さすがに続行は無理じゃないかな?」と思ったのですが、タフなアレックス・リーパイが立ち上がり、レフェリーも続行を支持。しかし、ウラディミール・クリチコが右ストレートを連打し、アレックス・リーパイから3度目のダウンを奪います。次の瞬間、レフェリーが試合をストップし、勝負あり。ウラディミール・クリチコが5ラウンドTKO勝ちで防衛に成功しました。
ウラディミール・クリチコが「ヘビー級最強」の称号を世界に見せつけた完璧な防衛戦でしたね。アレックス・リーパイがパンチを当てる工夫をしようとした立ち上がりで、いきなりダウンを奪って主導権を握り、ダメージを与え続けた印象でした。「クリチコのペースになったら、誰も勝てないんじゃないかな?」と改めて思ってしまう「最強王者の完璧な試合運び」でした。
ウラディミール・クリチコ対アレックス・リーパイの試合結果
試合結果 | ウラディミール・クリチコが5ラウンドTKO勝ち。 |