WBA・WBC世界ウェルター級王座統一戦

フロイド・メイウェザー対マルコス・マイダナの王座統一戦の試合内容（前編）

ボクシング史上ただひとり全勝で5階級制覇を達成した「天才」フロイド・メイウェザー。ボクシングの本場で愛されるアルゼンチンが生んだ「ハードヒッター」マルコス・マイダナ。最激戦区ウェルター級の頂点に君臨する2人の世界チャンピオンが王座統一戦をかけて激突します。

正反対の特徴を持つチャンピオン対決を勝ち抜き、2本のベルトを統一するボクサーは、芸術的なディフェンスを誇るフロイド・メイウェザーでしょうか？それとも、爆発的な攻撃力を誇るマルコス・マイダナでしょうか？世界中のボクシングファンが注目する「柔と剛の頂上対決」の幕開けです！

試合は、ガードを固めて低い体勢から飛び込もうとするWBAチャンピオンのマルコス・マイダナに対して、WBCチャンピオンのフロイド・メイウェザーが距離をキープし、左ジャブを突く展開で始まります。どちらも相手の戦力を分析しながら戦っている印象です。

【Photo:Showtime】

「マイダナがほとんどパンチを打ってないね。飛び込めないのかな？それとも、いきなり飛び込むための作戦かな？メイウェザーは左ジャブを突きながら、マイダナがパンチを打つタイミングを待っているみたい。もう少し探り合いが続きそうだぞ」と思っていると、開始1分すぎ、フロイド・メイウェザーがロープへ下がった瞬間、マルコス・マイダナが攻撃へシフトし、右フックを強振します！

「きたー！うわっ、クリンチしようとしたメイウェザーが、マイダナのパワーで振り回されてる。一気にペースアップしそうな雰囲気だよ」とテンション上がりまくりの管理人。「生粋のハードパンチャー」マルコス・マイダナはフロイド・メイウェザーがロープへ下がろうとするタイミングで踏み込み、強引すぎる勢いで、自慢の強打を振り回します！

一方「時空を超越するスピード」と「鉄壁のブロック」を自由自在に操る「俊英のディフェンスマスター」フロイド・メイウェザーは、多彩なブロッキングとボディワークを駆使して、マルコス・マイダナの火の出るような攻撃を回避！しかも、マルコス・マイダナの攻撃が止まったタイミングで、コンパクトなボディブローと絶妙なカウンターを顔面に打ち込み、応戦しています。

【Photo:Showtime】

「メイウェザーもマイダナもすげえ！マイダナのパンチが単発で当たってるんだけど、メイウェザーが紙一重のところで、威力を半減させてるね。メイウェザーはわざと呼び込んでマイダナの弱点のボディを攻める作戦かな？でも、マイダナも被弾を覚悟で勝負してるよ。いやー、予想をはるかに上回る我慢比べになるかもしれないなあ」と衝撃に1ラウンドに驚く管理人。すさまじい攻防です！

2ラウンドに入ると、マルコス・マイダナがプレッシャーを強め、試合はますますヒートアップ！マルコス・マイダナは、フロイド・メイウェザーがロープへ下がろうとするタイミングを狙って飛び込み、体ごとロープへ押し込みながら、パワフルなパンチを上下に打ち分ける作戦のようです。とにかく体にパンチを当てながら、体力勝負に持ち込もうとしていますね。

一方、フロイド・メイウェザーは、マルコス・マイダナのプレッシャーを感じてロープへ下がっているというより、わざと自分から下がってロープを背負って戦っている印象です。「メイウェザーのスピードがあれば、もっと左右に動けるはずなのに、どうして自分からロープに下がるんだろう？わざと打たせてスタミナの消耗を狙っているのかな？」と驚いてしまう展開が続きます。

【Photo:Showtime】

3ラウンドが始まると、フロイド・メイウェザーがまたまたロープに下がり、マルコス・マイダナが突進。しかし、フロイド・メイウェザーはマルコス・マイダナの攻撃が終わると、ロープから脱出し、リングの中央へ素早く移動。さらに、鋭い左ジャブをマルコス・マイダナの弱点のボディへ打ち込みます。少しずつフロイド・メイウェザーの持ち味が目に見える戦いになってきました。

「メイウェザーはパンチの軌道やパワーを確認するため、わざとマイダナに攻めさせたのかな？マイダナの強打が目の前を通過するだけで、普通は体がこわばっちゃうと思うんだけど、だんだん慣れてきてるところがすごい！メイウェザーにしかできない危険すぎる戦力分析だよ」と「天才」の適応力に言葉を失う管理人。マルコス・マイダナのパンチが空を切る回数が増えてきましたね。

フロイド・メイウェザーがマルコス・マイダナの攻撃に慣れ始め「メイウェザーのペースになりそうだぞ」と思い始めた4ラウンド、フロイド・メイウェザーにアクシデント発生！偶然のバッティングで右目の上をカットしてしまいます。相手に触れることを許さないスピードとテクニックを誇る「完全無欠の天才」にとって、めちゃめちゃ珍しいアクシデント。予想外の試練に直面します。