WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ

ミゲール・ガルシア対ファン・カルロス・ブルゴスの試合内容

全勝で2階級制覇を達成したWBO世界スーパーフェザー級チャンピオンのミゲール・ガルシアが、3度目の世界タイトル挑戦となるファン・カルロス・ブルゴスを迎えて、初防衛戦を行います。スーパースターの階段を順調に駆け上げるミゲール・ガルシアと日本の長谷川穂積選手と対戦した経験を持つファン・カルロス・ブルゴスの楽しみなタイトルマッチですね。

試合は、お互いがガードを高く構えて、左ジャブを突きながらリングをサークルする展開で始まります。挑戦者のファン・カルロス・ブルゴスがワンツーを打ち込もうとするタイミングで、チャンピオンのミゲール・ガルシアは左フックのカウンターを狙っている印象です。

「マイキー（ミゲール・ガルシア）はめちゃめちゃ落ちついた立ち上がりだね。ブルゴスはもっと攻撃したかったと思うんだけど、マイキーに観察されている気がするのかな？攻めたい気持ちを抑えているみたい。どっちが先に『ジャブの次のパンチ』を当てるかな？」と思っていると、2ラウンド残り20秒、ファン・カルロス・ブルゴスの強烈な一撃がさく裂します！

【Photo:HBO】

ワンツーで攻めていたファン・カルロス・ブルゴスが左フックを強振！ミゲール・ガルシアの腰が落ちる強烈なパンチです。ファン・カルロス・ブルゴスの強打を浴びたミゲール・ガルシアは、ドタバタと後退しますが、何とか踏ん張ってダウンを回避し、2ラウンド終了のゴング。「いやー、ビックリした。マイキーはよく耐えたね」と驚きまくりのラウンドでした。

強烈なパンチをもらったミゲール・ガルシアですが、3ラウンド、強烈な右ストレートを顔面に叩き込み、お返し！今度は、ファン・カルロス・ブルゴスが必死に耐えます。距離をつかんできたミゲール・ガルシアは、4ラウンドにも鋭い右ストレートを打ち込み、徐々に主導権を奪い返します。逆に、ファン・カルロス・ブルゴスは手数が減り始め、先手を奪われていますね。

ラウンドが進むにつれて、足に力が戻ってきたミゲール・ガルシアは、鋭い左ジャブと軽快なフットワークを使いながら、ファン・カルロス・ブルゴスにパンチを叩き込みます。序盤は、ファン・カルロス・ブルゴスが先手を奪っていたのですが、中盤に入り、ミゲール・ガルシアが先手で攻め込む場面が増えます。ミゲール・ガルシアのボクシングにリズムが出てきましたね。

【Photo:HBO】

中盤以降は、ミゲール・ガルシアがプレッシャーをかけ、ファン・カルロス・ブルゴスが大きく動いて攻撃を回避する場面が増えます。ミゲール・ガルシアのプレッシャーがめっちゃ強烈で、ファン・カルロス・ブルゴスが下がるようになっちゃいましたね。

終盤は、ミゲール・ガルシアの攻撃を警戒して、ファン・カルロス・ブルゴスが打ち合いを避ける展開が続きます。ファン・カルロス・ブルゴスは「KO負けだけは避けたい」と消極的なボクシングになっているようです。ファン・カルロス・ブルゴスが下がりっぱなしの展開はめちゃくちゃ珍しいですね。ミゲール・ガルシアの攻撃をかなり警戒しているようです。

試合は、ミゲール・ガルシアがファン・カルロス・ブルゴスにプレッシャーをかける展開が続き、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。勝敗は3人のジャッジに委ねられ、3人のジャッジすべてがミゲール・ガルシアを支持。ミゲール・ガルシアがファン・カルロス・ブルゴスに12ラウンド大差の判定勝ちを飾り、初防衛に成功しました。

【Photo:HBO】

ミゲール・ガルシアが2ラウンドに強烈なパンチを浴びましたが、徐々に盛り返して、最後は、ファン・カルロス・ブルゴスを圧倒した試合でしたね。2ラウンドにパンチをもらった瞬間は「うぎゃ、危ない！」と思ったのですが、足に力が戻った中盤以降は、完全に試合を支配しました。

一方、ファン・カルロス・ブルゴスは、めちゃくちゃ悔いが残りそうな失速ぶりでしたね。ミゲール・ガルシアが「カウンターの名手」なので、ファン・カルロス・ブルゴスは簡単に追撃ができなかったと思うのですが、もう少し攻め込みたかったなあ。3度目の世界タイトル挑戦で大金星を手にするチャンスがあっただけに本当にもったいなかったですね。

2試合連続で危ないシーンに直面しながら、冷静な試合運びでタイトル防衛に成功したミゲール・ガルシア。「良いところも悪いところも両方あったけど、ランキング1位のブルゴスに圧勝する技術はさすがだね。少しずつ攻撃にシフトして、ボクシング界の頂点へ駆け上がってほしいなあ」と早くも次戦に期待してしまうミゲール・ガルシアの初防衛でした。

ミゲール・ガルシア対ファン・カルロス・ブルゴスの試合結果