IBF世界スーパーライト級タイトルマッチ
チャンピオン | レイモント・ピーターソン(アメリカ) 戦績:34戦31勝16KO2敗1分 |
挑戦者 | ディエリー・ジャン(カナダ・ハイチ出身) 戦績:25戦全勝17KO |
レイモント・ピーターソン対ディエリー・ジャンの試合内容
IBF世界スーパーライト級チャンピオンのレイモント・ピーターソンが、悲願の世界タイトル奪取を目指すディエリー・ジャンを迎えた2度目の防衛戦です。激戦区スーパーライト級のトップで戦い続けるレイモント・ピーターソンと全勝のディエリー・ジャンの楽しみな対戦ですね。
レイモント・ピーターソンは2013年5月にルーカス・マティセとキャッチウエイトで激突。3ラウンドTKO負けを喫し、今回が再起戦です。スーパーライト級のリミットを1ポンドオーバーした契約体重だったので、タイトルを返上したり、はく奪されたりすることはありませんでしたが、ルーカス・マティセ戦の影響がどれだけあるのか、めっちゃ気になる防衛戦です。
試合は、プレッシャーをかけながら、自慢の強打を打ち込むタイミングを狙う挑戦者のディエリー・ジャンに対して、チャンピオンのレイモント・ピーターソンがフットワークを使いながら、左ジャブから右ストレート、左フックで応戦する展開で始まります。1ラウンドは、どちらも相手の戦力を分析しながら戦っている印象です。
【Photo:Showtime】
3ラウンドに入ると、チャンピオンのレイモント・ピーターソンが距離を詰め、攻撃にシフト。力強いパンチを上下に打ち分けながら、ディエリー・ジャンを後退させます。特に、レイモント・ピーターソンの左ボディブローと左フックが効果的で、攻撃に出ると強さを発揮するディエリー・ジャンにディフェンスを意識させることに成功している印象です。
一方、挑戦者のディエリー・ジャンは、レイモント・ピーターソンの変則的なボクシングに戸惑い、後手に回ってしまう苦しい展開。レイモント・ピーターソンが右ストレートをリードパンチに使ったり、左右に大きく動いたりするので、リズムを崩されている印象です。レイモント・ピーターソンの動きを見てしまっている影響で、本来のパワーが半減している感じですね。
「ピーターソンが、ジャンの持ち味をうまく消しながら戦ってるね。強いパンチを集めて、すぐに離れたり、いきなり強烈な左フックやコンパクトな右ストレートを打ち込んだり、メリハリのある見事なボクシングだなあ」とレイモント・ピーターソンに大きな拍手を送る管理人。前半は、レイモント・ピーターソンの経験がディエリー・ジャンの勢いを上回るラウンドが続きます。
【Photo:Showtime】
8ラウンドに入り、ディエリー・ジャンが悲願を覚悟で距離を詰め、勝負に出ます。しかし、レイモント・ピーターソンが粘り強いボクシングで応戦し、主導権を渡しません。試合は、レイモント・ピーターソンのペースで進み、12ラウンド終了のゴング。勝敗は3人のジャッジにゆだねられます。
採点の結果、3人のジャッジすべてがレイモント・ピーターソンを支持。レイモント・ピーターソンがディエリー・ジャンに12ラウンド判定勝ちを飾り、2度目の防衛に成功しました。ルーカス・マティセに完敗を喫した悪いイメージを吹き飛ばすボクシングで復活をアピールしました。
レイモント・ピーターソンの頭脳的なボクシングが、ディエリー・ジャンのパワーを封じ込めた試合でしたね。決して楽な試合じゃなかったと思うのですが、立ち上がりから勝負を仕掛けて主導権を握り、終盤を有利に戦える状況を作り出したレイモント・ピーターソンの試合運びがめっちゃ印象的でした。ルーカス・マティセに負けた影響を感じさせない復活でした!
レイモント・ピーターソン対ディエリー・ジャンの試合結果
試合結果 | レイモント・ピーターソンが12ラウンド判定勝ち。2度目の防衛に成功しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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