WBC世界スーパーライト級挑戦者決定戦
ランキング1位 | ビクトール・ポストル(ウクライナ) 戦績:25戦全勝10KO |
ランキング2位 | セルチュク・アイディン(トルコ) 戦績:28戦26勝19KO2敗 |
ビクトール・ポストル対セルチュク・アイディンの試合内容
ランキング1位のビクトール・ポストルとランキング2位のセルチュク・アイディンが、WBC世界スーパーライト級チャンピオンのダニー・ガルシアに挑戦するチケットをかけて激突する挑戦者決定戦。悲願の世界タイトル奪取へ近づくボクサーは、テクニシャンのビクトール・ポストルでしょうか?それとも、ファイターのセルチュク・アイディンでしょうか?
試合が始まると、ファイターのセルチュク・アイディンが飛び出そうとしますが、ビクトール・ポストルがいきなり力強いパンチを打ち込み、警戒心を与えます。ガードを高く構えて距離を詰めようとするセルチュク・アイディンに対して、ビクトール・ポストルがコンパクトなパンチを連打して、主導権を握ろうとしていますね。
一方、セルチュク・アイディンは、1ラウンド残り1分、強烈な左フックをビクトール・ポストルのアゴに叩き込み、ビクトール・ポストルがバタバタと後退。体重を乗せたフックを振り回して追撃しますが、ビクトール・ポストルが距離をキープして、何とか耐え抜きます。お互いの持ち味が発揮された、手に汗にぎるオープニングラウンドでしたね。
【Photo:HBO】
2ラウンドに入ると、セルチュク・アイディンがプレッシャーを強め、主導権を握ろうとします。しかし、ビクトール・ポストルが真っ向から飛び込んでくるセルチュク・アイディンにコンパクトなパンチを集め、ペースを渡しません。大振りのセルチュク・アイディンに対して、ビクトール・ポストルは小さなパンチを連打して、うまく戦っている印象です。
3ラウンド以降は、ビクトール・ポストルがコンパクトなパンチとフットワークを駆使してセルチュク・アイディンの突進を封じ込める展開が続きます。ビクトール・ポストルは、前進するセルチュク・アイディンを左ジャブで突き放したり、左フックで回したりしながら、セルチュク・アイディンの持ち味を消し去り、うまく主導権を握っています。
中盤以降は、ビクトール・ポストルが打たせずに打つボクシングで試合を支配し、迎えた11ラウンド残り10秒。ビクトール・ポストルが動きの鈍ってきたセルチュク・アイディンに右フックから右アッパーを突き上げ、セルチュク・アイディンからダウンを奪います。
ビクトール・ポストルの右アッパーをまともにもらってしまったセルチュク・アイディンは、体を支えることができず、ガクンと崩れ落ちてしまいました。次の瞬間、レフェリーがカウントすることなく試合をストップし、勝負あり。ビクトール・ポストルが11ラウンドTKO勝ちを飾りました。
ビクトール・ポストルのテクニックが、セルチュク・アイディンのパワーを上回った試合でしたね。懐が深いビクトール・ポストルは、セルチュク・アイディンにとって、最も相性の悪いボクサーだったのかもしれません。ラウンドが進むにつれて、ビクトール・ポストルが主導権を握り、最後がダメージの蓄積で動きが鈍ったセルチュク・アイディンに完璧なアッパーを叩き込みました!
ビクトール・ポストルは左の使い方がめっちゃうまいですね。左ジャブのトリプル、打ち込むというより回すための左フックが特に印象的でした。左フックは、ファイターのセルチュク・アイディン対策だったのかな?左フックから右ストレート、右アッパーへつなげる攻撃は見事でした。ダニー・ガルシア戦が実現したら、全勝対決ですね。派手さはありませんが、技術が高くて強いなあ。
ビクトール・ポストル対セルチュク・アイディンの試合結果
試合結果 | ビクトール・ポストルが11ラウンドTKO勝ち。WBC世界スーパーライト級タイトルの挑戦権を獲得しました。 |