WBO世界ミドル級タイトルマッチ
チャンピオン | ピーター・クイリン(アメリカ) 戦績:30戦全勝22KO |
挑戦者 | ルーカス・コネチニー(チェコ) 戦績:54戦50勝23KO4敗 |
ピーター・クイリン対ルーカス・コネチニーの試合内容
全勝の快進撃を続けるWBO世界ミドル級チャンピオンのピーター・クイリンが、2階級制覇を目指すベテランのルーカス・コネチニーを迎える3度目の防衛戦。ビッグマッチを切望するピーター・クイリンはルーカス・コネチニーを撃破し、存在感をアピールすることができるでしょうか?
試合は、ガードを固めて距離を詰め、左右のフックを狙おうとする挑戦者のルーカス・コネチニーに対して、チャンピオンのピーター・クイリンが左ジャブを連打しながら、右ストレート、右アッパー、左ボディブローで応戦する展開で始まります。ピーター・クイリンの左ジャブがめっちゃ印象的な立ち上がりです。ルーカス・コネチニーはもう少し手数がほしいですね。
立ち上がりは、チャンピオンのピーター・クイリンが突進するルーカス・コネチニーのガードの上からパンチを打ち込む展開が続きます。3ラウンドに入ると、ルーカス・コネチニーがプレッシャーを強めて手数を増やし、ピーター・クイリンをロープに詰めますが、クリーンヒットを打ち込むことはできません。ただ、ルーカス・コネチニーのパンチも当たりそうな距離になってきました。
【Photo:Showtime】
ピーター・クイリンのペースで進み、迎えた6ラウンド終了間際。ルーカス・コネチニーが左フックを当て、追撃しようとした瞬間、ピーター・クイリンが右ストレートを打ち込みます。ルーカス・コネチニーはバランスを崩しますが、パンチを連打し、追撃を回避。パンチを打ち込んだピーター・クイリンも耐えて反撃したルーカス・コネチニーも気持ちの強さを見せたラウンドでしたね。
中盤以降は、ルーカス・コネチニーが必死に前進を続け、左右のフックを打ち込みますが、ピーター・クイリンが強烈な右ストレートを打ち返し、帳消しにする展開が続きます。左ジャブを中心に攻撃を組み立ながら、ルーカス・コネチニーが出てきたところへパンチを打ち込むピーター・クイリンのボクシングが印象的です。ルーカス・コネチニーは何とか耐えていますね。
【Photo:Showtime】
終盤も同じような展開が続き、ピーター・クイリンがルーカス・コネチニーの突進を封じ込め、12ラウンド終了のゴング。勝敗は3人のジャッジにゆだねられ、3人ジャッジが大差でピーター・クイリンを支持。ピーター・クイリンがルーカス・コネチニーに12ラウンド判定勝ちを飾り、3度目の防衛に成功しました。
ピーター・クイリンが左ジャブを有効に使って、ルーカス・コネチニーの突進を許さなかった試合でしたね。右ストレートのイメージが強いピーター・クイリンですが、左ジャブから組み立て、シャットアウトできることも証明した試合だったと思います。ルーカス・コネチニーが右ストレートを警戒していたので、左を有効に使って、試合を支配することを優先したのかもしれませんね。
ただ、逆に言うと、ピーター・クイリン本来の迫力に欠けた試合だったという見方もできるかもしれません。「もっとパンチを連打できるボクサーが相手だったら、クイリンはロープ際のディフェンスがめっちゃうまいタイプじゃないんで、危ないかも。やっぱり前に出てこそ、本来のポテンシャルを発揮できるんじゃないかな?」と改めて感じた防衛戦でした。
ピーター・クイリン対ルーカス・コネチニーの試合結果
試合結果 | ピーター・クイリンが12ラウンド判定勝ち。3度目の防衛に成功しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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