IBF世界フライ級タイトルマッチ
チャンピオン | アムナット・ルエンロエン(タイ) 戦績:13戦全勝5KO |
挑戦者 | マクウィリアムス・アローヨ(プエルトリコ) 戦績:16戦15勝13KO1敗 |
アムナット・ルエンロエン対マクウィリアムス・アローヨの試合内容
IBF世界フライ級チャンピオンに君臨するアムナット・ルエンロエンが、強打のマクウィリアムス・アローヨを迎えた2度目の防衛戦。日本の井岡一翔選手にプロ初黒星をつけたアムナット・ルエンロエンは、次なる刺客のマクウィリアムス・アローヨを撃破することができるでしょうか?
試合は、ガードを高く構えて鋭い左ジャブを突き、距離を詰めようとする挑戦者のマクウィリアムス・アローヨに対して、チャンピオンのアムナット・ルエンロエンが左ジャブを上下に打ち分けながらカウンターを狙う展開で始まります。マクウィリアムス・アローヨが、アムナット・ルエンロエンの回転の速い連打を警戒してディフェンスを大事に戦っている印象です。
3ラウンドに入ると、アムナット・ルエンロエンが距離を詰めて応戦し、両雄のパンチが当たる回数が増えます。どちらもディフェンスがうまく、決定的なパンチが当たりません。お互いのパンチが当たる距離でパンチの交換が続いているので、ものすごい緊迫感のある立ち上がりです。どちらもいろいろな角度から強いパンチが打てますね。
「2人とも手数が多いけど、パンチが当たらないなあ。アムナットはボディワークとクリンチ、アローヨはブロッキングで攻撃を回避してるね。アムナットもアローヨもディフェンスがうまいなあ。接戦が続きそうな雰囲気だぞ」と思っていると、6ラウンド残り1分すぎ、マクウィリアムス・アローヨが左フックを叩き込み、アムナット・ルエンロエンがバタバタと崩れ落ちます。
アムナット・ルエンロエンはダウンから立ち上がりましたが、体がフラフラしていますね。一気に勝負を決めたいマクウィリアムス・アローヨは左右のフックを強振!しかし、クリーンヒットを奪うことはできず、追撃のチャンスを逃してしまいます。さらに、ラウンド終了のゴングが10秒くらい早く鳴ってしまう不運。アムナット・ルエンロエンはピンチを乗り切りましたね。
7ラウンドに入ると、マクウィリアムス・アローヨがプレッシャーを強めて攻め込みますが、アムナット・ルエンロエンがカウンターに徹して耐え抜きます。さらに、アムナット・ルエンロエンは、マクウィリアムス・アローヨが距離を詰めようとするタイミングで徹底的にクリンチ。アムナット・ルエンロエンは中間距離で回転の速い連打を打ち込む作戦のようです。
終盤は、マクウィリアムス・アローヨが飛び込んでパンチを振り回し、アムナット・ルエンロエンがカウンターで応戦しながら、クリンチで追撃を回避する展開が続きます。どちらも一歩も譲らないまま試合が進み、12ラウンド終了のゴング。大接戦の勝敗は、3人のジャッジにゆだねられます。
採点の結果、2人のジャッジがアムナット・ルエンロエン、1人がマクウィリアムス・アローヨを支持。ダウンを奪われたアムナット・ルエンロエンが地元ファンの大声援を受けながら盛り返して、マクウィリアムス・アローヨに12ラウンド判定勝ちを飾りました。2度目の防衛に成功です!
どちらが勝ってもおかしくない大接戦でしたね。個人的に「アローヨが勝ったかな?ダウンの2ポイントとアムナットが流した12ラウンドのポイントが大きい気がする」と思ったのですが、アムナット・ルエンロエンが勝っても不思議じゃない内容だったと思います。大接戦だったので、できれば、もう一度、観戦したいです。チャンスがあれば、再戦してほしいなあ。
アムナット・ルエンロエン対マクウィリアムス・アローヨの試合結果
試合結果 | アムナット・ルエンロエンが12ラウンド判定勝ち。2度目の防衛に成功しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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