WBC世界スーパーミドル級タイトルマッチ
チャンピオン | サキオ・ビカ(オーストラリア) 戦績:40戦32勝21KO5敗3分 |
挑戦者 | アンソニー・ディレル(アメリカ) 戦績:27戦26勝22KO1分 |
サキオ・ビカ対アンソニー・ディレルの試合内容
驚異のタフネスを誇るサキオ・ビカと無敗のアンソニー・ディレルが激闘から8か月、再戦で激突します。2013年12月に行われた初戦は、3人のジャッジの採点が割れる引き分けでした。因縁の再戦を勝ち抜き、激戦区スーパーミドル級のチャンピオンとして、将来のビッグマッチへ進出するボクサーはどちらでしょうか?決戦の開始を告げるゴングが鳴り響きます。
試合は、挑戦者のアンソニー・ディレルが強いパンチを打ち込み、チャンピオンのサキオ・ビカが応戦する展開で始まります。アンソニー・ディレルはパンチを打ち込んだ勢いで、そのままサキオ・ビカに体を預けて、反撃のパンチを出させない作戦のようです。
「ディレルはビカの攻防分離なボクシングをよく研究してるね。先手でパンチを打ち込んで、反撃させない試合運びだね。お互いに初戦の因縁があるんで、ラフになりそうな雰囲気もあるけど、冷静に試合をコントロールできるかどうかが勝敗のポイントになりそうだなあ」と感じる立ち上がりです。
【Photo:Showtime】
2ラウンドに入ると、アンソニー・ディレルがサウスポーにスイッチするようになり、サキオ・ビカの目線を変えながら戦います。サキオ・ビカはフィジカルがめちゃめちゃ強くて、パンチもめっちゃ強烈ですが、正直なボクシングなので、アンソニー・ディレルに攻撃を読まれている印象です。自慢の強打を打ち込もうとする前にクリンチで止められてしまう苦しい立ち上がりです。
アンソニー・ディレルがサキオ・ビカの攻撃をうまく封じ込め、迎えた5ラウンド残り20秒。アンソニー・ディレルが強烈な右アッパーを突き上げ、サキオ・ビカの動きが止まります。サキオ・ビカがすぐにクリンチをして追撃を回避し、レフェリーが「クリーンファイトするように」と注意して時間を与えたので、ダメージが表面化しなかったのですが、かなり効いた印象です。
さらに、アンソニー・ディレルは5ラウンド終了間際にも再び右アッパーを叩き込みます。サキオ・ビカが前進するタイミングで右アッパーを狙っているようです。一方、サキオ・ビカは距離を詰めようとしてカウンターを浴びる苦しい展開。アンソニー・ディレルが打ち合ってくれると、サキオ・ビカのタフネスと強打が発揮されると思うのですが、かみ合わないまま試合が進みます。
【Photo:Showtime】
「パンチとスピードの動きで上回るディレルがうまく試合をコントロールしてるね。ビカが大きいパンチを当てられると流れが変わる可能性もあると思うんだけど、突破口が見つからない感じだなあ。うーん、ビカはどうやって攻めればいいんだろう?」とサキオ・ビカの攻撃に注目する管理人。アンソニー・ディレルが上下にパンチを打ち分けながら主導権を握る展開が続きます。
8ラウンドに入ると、サキオ・ビカが被弾を覚悟で猛然と襲いかかり、強烈な左フックを上下に連打しますが、アンソニー・ディレルが冷静に対処し、右ストレートのカウンターで強烈なお返し!サキオ・ビカがめっちゃタフなので耐えていますが、倒れてもおかしくないパンチが何発も入っています。終盤はサキオ・ビカが盛り返す展開が続き、試合終了のゴングが鳴り響きます。
採点の結果、3人のジャッジすべてがアンソニー・ディレルを支持。アンソニー・ディレルがサキオ・ビカに12ラウンド判定勝ちを飾り、2度目の挑戦で世界タイトル奪取に成功しました。アンソニー・ディレルがスピードとパワーを生かして、サキオ・ビカを封じ込めた試合でしたね。無敗で世界タイトル奪取に成功したアンソニー・ディレルの強さとうまさを感じた再戦でした。
サキオ・ビカ対アンソニー・ディレルの試合結果
試合結果 | アンソニー・ディレルが12ラウンド判定勝ち。2度目の挑戦で世界タイトル奪取に成功しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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