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激動!マニー・パッキャオ対クリス・アルジェリの新旧チャンピオン対決

WBO世界ウェルター級タイトルマッチ

チャンピオン マニー・パッキャオ(フィリピン)
戦績:63戦56勝38KO5敗2分
挑戦者 クリス・アルジェリ(アメリカ)
戦績:20戦全勝8KO

マニー・パッキャオ対クリス・アルジェリの試合内容

ボクシング界の頂点を走り続けるWBO世界ウェルター級チャンピオンのマニー・パッキャオが、2階級制覇を目指すWBO世界スーパーライト級チャンピオンのクリス・アルジェリと激突する新旧チャンピオン対決。マニー・パッキャオのパワーと瞬発力か?クリス・アルジェリのテクニックとフットワークか?将来のメガマッチを左右する大一番の幕開けです!

試合は、距離をキープしながら鋭い左ジャブを連打する挑戦者のクリス・アルジェリに対して、チャンピオンのマニー・パッキャオがフェイントを入れながら上下に左ストレートを打ち分ける展開でスタートします。両雄のリーチ差は13センチですが、マニー・パッキャオが予想以上に距離を詰め、クリス・アルジェリにプレッシャーをかけている印象です。

「もっと戸惑うと思ったけど、パッキャオの動きがすごくいいね。でも、アルジェリも悪くないよ。アルジェリは下がりっぱなしだと、いずれ詰められちゃうんで、ときどきカウンターの強いパンチを打って警戒心を与えたいね。さあ、どっちが主導権を握るかな?」と思っていると、2ラウンド1分、マニー・パッキャオのパンチをブロックしたクリス・アルジェリが足をすべらせてダウンします。

いきなりダウン
【Photo:HBO

レフェリーの判断はノックダウン。「だー!アルジェリにとって気の毒なノックダウンなあ。逆に、パッキャオは戦いやすくなったね」と試合の行方を見つめる管理人。クリス・アルジェリは「スリップだよ」とアピールしますが、レフェリーの判定が覆ることはありません。後半勝負を明言していたクリス・アルジェリにとって、大きな誤算となる悔しいダウンですね。

ダウンを奪われたクリス・アルジェリは攻撃にシフト。距離をキープしながら、マニー・パッキャオが飛び込むタイミングを狙って、右ストレートと左フックのカウンターを打ち込みます。一方、マニー・パッキャオはクリス・アルジェリのパンチをブロックしながら素早く距離を詰め、鋭い左ストレートとアッパーを顔面に叩き込みます。パンチがめっちゃコンパクトです。

「パッキャオが冷静に、激しくプレッシャーをかけ続けているね。パッキャオが大振りになれば、アルジェリのカウンターも当たりそうなんだけどなあ」と思っていると、6ラウンド中盤、マニー・パッキャオがクリス・アルジェリの左フックに合わせて、左ストレートを叩き込み、クリス・アルジェリがヨロヨロと後退。マニー・パッキャオが追撃の連打で2度目のダウンを奪います!

強烈なダウン
【Photo:HBO

「パッキャオ得意の左ストレートからの波状攻撃だね。スリップ気味のダウンと違って、今回のダウンは効いたよ。アルジェリは生命線のフットワークを使えるかな?」とクリス・アルジェリのダメージに注目する管理人。必死に距離をキープしようとするクリス・アルジェリですが、ダメージの影響で足が動かない印象です。

6ラウンド残り40秒、マニー・パッキャオが連打を浴びせ、クリス・アルジェリから3度目のダウンを奪います。最初とダウンと同じく、足がすべったスリップ気味のダウンでしたが、最初のダウンと違って、ダメージがめちゃめちゃ蓄積していますね。翼をもがれてしまい、自慢のフットワークが使えない手負いのクリス・アルジェリ。絶体絶命のピンチです。

マニー・パッキャオがプレッシャーをかける展開が続き、迎えた9ラウンド。マニー・パッキャオの左ストレートがクリス・アルジェリのアゴを直撃し、クリス・アルジェリが4度目のダウン!思わず「ぎょえー、効いた!」と叫んでしまう会心の左ストレートです!ダウンから何とか立ち上がったクリス・アルジェリ。しかし、焦点が定まらず、体を支えるだけで精一杯です。

ワンサイドゲーム
【Photo:HBO

一気に勝負を決めたいマニー・パッキャオは猛然とラッシュ。「うわー、もうダメだ。これ以上、続けると危ないよ。ストップかな?」と思ったのですが、レフェリーはスタンディングダウンを宣言し、試合は続行。10ラウンド終盤、マニー・パッキャオが猛然とラッシュし、クリス・アルジェリから6度目のダウンを奪います。クリス・アルジェリはフラフラしながら戦っていますね。

終盤は、マニー・パッキャオの完全なワンサイドゲームになりますが、クリス・アルジェリが最後まで耐え抜き、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。採点の結果、マニー・パッキャオがクリス・アルジェリに12ラウンド大差の判定勝ち。マニー・パッキャオがクリス・アルジェリを撃破し、新旧チャンピオン対決に快勝しました。敗れたクリス・アルジェリはプロ初黒星です。

マニー・パッキャオのパワーと瞬発力が、クリス・アルジェリのテクニックとフットワークを上回った試合でしたね。爆発的な攻撃で「仮想フロイド・メイウェザー」のクリス・アルジェリを撃破したマニー・パッキャオは、試合後のインタビューでファン待望のドリームマッチをアピール。久しぶりに「持ち味の積極的な攻撃パッキャオが戻ってきたね」と実感できる圧勝でした。

マニー・パッキャオが快勝したことで「メイウェザー戦をお願いしたい!実現できないと、アルジェリ戦の意味が半減しちゃうよ」とファン待望のメガマッチを激しく期待しています!「ピープルズ・チャンピオン」マニー・パッキャオと「パウンド・フォー・パウンド・キング」フロイド・メイウェザーの「究極のドリームマッチ」。さあ、ナンバーワンを決めようじゃありませんか!

マニー・パッキャオ対クリス・アルジェリの試合結果

試合結果 マニー・パッキャオの12ラウンド判定勝ち。6度のダウンを奪う快勝で健在ぶりをアピールしました。
【公式ジャッジの採点結果】
  • 120-102
  • 120-103
  • 120-103
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4階級制覇の実績を誇る「プエルトリコの英雄」ミゲール・コットと2階級制覇を目指す「メキシコの至宝」サウル・アルバレスがついに激突。絶大な人気を誇る新旧スーパースター対決です!

WBC世界スーパーフェザー級チャンピオンの三浦隆司選手も同じイベントに登場します。

テレビ放送日時 11月21日(土)HBOでPPVライブ中継(アメリカ)
11月22日(日)WOWOWで11時から生中継(日本)
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