IBF世界ウェルター級タイトルマッチ
チャンピオン | ショーン・ポーター(アメリカ) 戦績:25戦24勝15KO1分 |
挑戦者 | ケル・ブルック(イギリス) 戦績:32戦全勝22KO |
ショーン・ポーター対ケル・ブルックの試合内容
無敗の快進撃を続ける若きスーパースター候補のショーン・ポーターが、初の世界タイトル挑戦に燃えるケル・ブルックを迎えるIBF世界ウェルター級タイトルマッチ。無敗チャンピオンのショーン・ポーターが2度目の防衛に成功するのでしょうか?全勝チャレンジャーのケル・ブルックがタイトル奪取に成功するのでしょうか?若きスーパースター候補が激突する注目の米英対決です!
試合は、左ジャブを軽く突きながら飛び込んで左右のフックを打ち込もうとするチャンピオンのショーン・ポーターに対して、挑戦者のケル・ブルックが左ジャブから右ストレートを先手で打ち込み、ショーン・ポーターが飛び込んでくると、クリンチで追撃をさせない展開で始まります。フィジカルの強いショーン・ポーターに対して、ケル・ブルックも全く負けていませんね。
「ブルックのフィジカルの強さはすごいなあ。ポーターが過去に倒してきたボクサーと違って、クリンチのときに負けてないもん。ポーターは、ブルックの左ジャブとクリンチに戸惑っているみたいだね。パンチの交換は少ないけど、めちゃめちゃ楽しい立ち上がりだよ」と両雄の攻防に大興奮の管理人。ケル・ブルックはショーン・ポーターの突進をうまく食い止めていますね。
【Photo:Showtime】
立ち上がりから左右の強いワンツーとクリンチを使ってショーン・ポーターの突進を食い止めるケル・ブルック。フィジカルの強さで負けないケル・ブルックは、ショーン・ポーターの突進をクリンチで封じ込め、離れると、すぐに左ジャブを突いて攻撃しています。強いパンチじゃないのですが、空振りの多いショーン・ポーターに比べて、ジャッジの印象はよさそうです。
パンチが当たらないショーン・ポーターは焦りの影響でしょうか?上半身を振ることなく、真っ向から飛び込み、ケル・ブルックのカウンターをもらってしまう悪循環。ケル・ブルックが「休んだボクサーがペースを奪われる我慢比べ」をコントロールするシーンが増えてきました。どちらもめちゃめちゃ疲れていると思うのですが、ショーン・ポーターのほうが疲れている印象です。
終盤は、飛び込もうとするショーン・ポーターに対して、ケル・ブルックがクリンチをして連打を許さない作戦を徹底します。ケル・ブルックは距離ができると左ジャブから右ストレートのワンツー、距離が詰まるとクリンチに専念して、ショーン・ポーターのリズムをうまく崩している印象です。打たせないことに関して言うと、ファイターの突進を封じ込める教科書のようなボクシングですね。
【Photo:Showtime】
ショーン・ポーターはフェイントをかけたり、最初のパンチを強く打ったり、工夫をしていますが、最後まで決定打を打ち込むことができず、試合終了のゴングが鳴り響きます。勝敗は3人のジャッジにゆだねられ、1人のジャッジが引き分け、2人がケル・ブルックを支持。ケル・ブルックがショーン・ポーターに12ラウンド判定勝ちを飾り、全勝のまま世界タイトル奪取に成功しました。
ケル・ブルックの総合力が、ショーン・ポーターの突進力を封じ込めた試合でしたね。試合前は「序盤はブルックが耐えるけど、最後はポーターが押し切るんじゃないかな?」と予想していたのですが、ケル・ブルックがショーン・ポーターの連打を完璧に封じ込め、もみ合いの結果、ショーン・ポーターが先に疲れちゃいました。後半はパンチによるダメージも影響したのかな?
アメリカへ乗り込み、悲願の世界タイトル奪取に成功したケル・ブルック。「スペシャルワン」のニックネームを持つイギリスのスーパースター候補の試合運びのうまさに「ブルックじゃないとできない作戦だったね。まさにスペシャルワンだよ」とうなってしまった無敗対決でした。最激戦区のタイトルが海を渡り、将来のビッグマッチにどんな影響を与えるのかな?
ショーン・ポーター対ケル・ブルックの試合結果
試合結果 | ケル・ブルックが12ラウンド判定勝ち。初の世界タイトル挑戦でタイトル奪取に成功しました。 【公式ジャッジの採点結果】
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