ボクシングファン.net > タイトルマッチ観戦レビュー(2014年下半期) > ファン待望の頂上対決!八重樫東がローマン・ゴンサレスと激突

ファン待望の頂上対決!八重樫東がローマン・ゴンサレスと激突

WBC世界フライ級タイトルマッチ

チャンピオン 八重樫東(日本)
戦績:23戦20勝10KO3敗
挑戦者 ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)
戦績:39戦全勝33KO

八重樫東選手とローマン・ゴンサレスの試合内容

ついに実現しました!2階級制覇の実績を誇るWBC世界フライ級チャンピオンの八重樫東(やえがし・あきら)選手が、3階級制覇を目指すローマン・ゴンサレスを迎える4度目の防衛戦。日本が誇る八重樫東選手は「軽量級最強のファイター」ローマン・ゴンサレスを撃破し、歴史的な勝利を手にすることができるでしょうか?ファン待望のドリームマッチの幕が開けます!

試合は、ガードを高く構えながらジワジワと距離を詰め、自慢の強打を打ち込もうとする挑戦者のローマン・ゴンサレスに対して、チャンピオンの八重樫東選手が前後左右に動きながら距離をキープする展開で始まります。八重樫東選手は、ローマン・ゴンサレスのパンチが届かない距離をキープしながら、戦力を分析している印象です。ものすごい緊張感のある立ち上がりですね。

「しびれる立ち上がりだよ。八重樫選手のスピードを知っているゴンサレスは、わざとパンチを打たず、じっくりと動きを観察してるね。どっちもパンチを出すと、反撃のパンチが飛んでくるんで、お互いにパンチが出しづらい展開だよ。どのタイミングで最初のコンタクトがやってくるかな?」と立ち上がりの駆け引きにハラハラドキドキの管理人。頂上対決にふさわしい1ラウンドでしたね。

2ラウンドに入ると、ローマン・ゴンサレスが手数を増やして、プレッシャーを強めます。八重樫東選手をロープに追い込み、強烈なパンチを上下に打ち分けると、八重樫東選手が足を止めて応戦!八重樫東選手は緩急をつけたボクシングでパンチを打ち込もうとしますが、ローマン・ゴンサレスが八重樫東選手のパンチをブロックして、自慢の強打を上下に叩き込みます。

「うぎゃ!ゴンサレスのギアが一段アップしたね。正面で打ち合うと、勢いに乗せちゃうんで、空間を広く使いたいなあ」と思っていると、3ラウンドに入り、八重樫東選手が左ジャブからコンパクトなフックを連打する回転の速い攻撃を披露。ローマン・ゴンサレスが八重樫東選手の動きとパンチのスピードに戸惑っているように感じました。

ところが、3ラウンド残り30秒、八重樫東選手が左フックを打ち込もうとした瞬間、ローマン・ゴンサレスがコンパクトな左フックを一瞬早く叩き込み、八重樫東選手がダウン!「理想的な流れだったのに。今までの左フックと違うタイミングで飛んできたね。八重樫選手のダメージはどうだろう?」とダメージを確認する管理人。表情をチェックする限り、意識がはっきりとしていますね。

4ラウンドに入ると、ローマン・ゴンサレスが強烈なプレッシャーをかけて先制攻撃!ダウンを喫したボクサーが次のラウンドの立ち上がりに攻撃に出ようとするところを封じ込めるローマン・ゴンサレス陣営のスマートな作戦です。一方、八重樫東選手は足を止めて真っ向勝負で応戦!ローマン・ゴンサレスの強打に耐えながら、必死にパンチを打ち返しています。

5ラウンドに入ると、八重樫東選手が打ち合いを選択。ガードを下げて、パンチが打ちやすい本来のスタイルに切り替え、上下に力強いパンチを打ち分けます。「ゴンサレスがボディを嫌がってる!下にパンチを集めたい!八重樫選手、勝負だよ」と応援に力が入りまくりの管理人。しかし、6ラウンドに入ると「ニカラグアの小さな強打者」が自慢の強打を見せつけます。

ガードを下げて戦う八重樫東選手がまともにパンチをもらうシーンが増え、迎えた9ラウンド。ラウンド開始から火の出るような打ち合うが続き、残り50秒、ローマン・ゴンサレスが右ストレート、左アッパー、右アッパーの3連打を叩き込み、八重樫東選手がリングに崩れ落ちます。次の瞬間、レフェリーが試合をストップ。ローマン・ゴンサレスが9ラウンドTKO勝ちを飾りました。

いやー、壮絶な激闘でしたね。勝ったローマン・ゴンサレスはもちろん、敗れた八重樫東選手にも特大の拍手を送りたいです!しかしまあ、ローマン・ゴンサレスはめちゃくちゃ強いですね。今回の試合に関して言うと、一番苦しい時間帯で、八重樫東選手のどこが空いているかを確認しながら急所を打ち抜く攻撃を見ながら「すげえ!世界最高峰の技術だよ」とため息がもれました。

多彩なパンチやブロッキングのうまさ、いつの間にか相手にロープを背負わせる追い込む技術もすごかったのですが、大激闘が繰り広げられた8ラウンドと9ラウンドに、あれだけ冷静なボクシングができる判断力こそ「軽量級最強のファイター」ローマン・ゴンサレスの強さの秘密なのかもしれません。八重樫東選手とローマン・ゴンサレスの勇姿に心が震えた名勝負でした。

八重樫東選手とローマン・ゴンサレスの試合結果

試合結果 ローマン・ゴンサレスが9ラウンドTKO勝ち。3階級制覇を達成しました。
ボクシングファン.net > タイトルマッチ観戦レビュー(2014年下半期) > ファン待望の頂上対決!八重樫東がローマン・ゴンサレスと激突
特集!ミゲール・コット対サウル・アルバレス

新旧スター対決!ミゲール・コットの防衛か?サウル・アルバレスの2階級制覇か?

4階級制覇の実績を誇る「プエルトリコの英雄」ミゲール・コットと2階級制覇を目指す「メキシコの至宝」サウル・アルバレスがついに激突。絶大な人気を誇る新旧スーパースター対決です!

WBC世界スーパーフェザー級チャンピオンの三浦隆司選手も同じイベントに登場します。

テレビ放送日時 11月21日(土)HBOでPPVライブ中継(アメリカ)
11月22日(日)WOWOWで11時から生中継(日本)
ニュース 両雄が計量をパス!ミゲール・コット対サウル・アルバレスの直前情報
ニュース 復活のミゲール・コットはサウル・アルバレスからタイトルを守れるか
ニュース 新旧交代なるか?サウル・アルバレスが語るミゲール・コット戦の作戦
ニュース ミゲール・コット対サウル・アルバレスの新旧対決は11月開催に決定
ニュース 大舞台で輝けるか?三浦隆司vsフランシスコ・バルガスの見どころ
注目のボクサー
伝説のチャンピオン
ボクサーの関連ニュース
ボクシングニュース
ボクシング観戦レビュー
歴史に残るボクシング名勝負
ボクシング情報