WBC世界ライトフライ級王座決定戦
WBCランキング1位 | ペドロ・ゲバラ(メキシコ) 戦績:25戦23勝15KO1敗1分 |
WBCランキング3位 | 八重樫東(日本) 戦績:24戦20勝10KO4敗 |
八重樫東選手とペドロ・ゲバラの試合内容
日本ボクシング界の歴史に残る大一番から3か月。八重樫東選手がリングへ戻ってきました!空位のWBC世界ライトフライ級タイトルをかけて拳を交える相手は、メキシコから乗り込んできたペドロ・ゲバラ。階級をひとつ下げて再起戦のリングに上がる八重樫東選手は、日本人ボクサー2人目となる3階級制覇を達成することができるでしょうか?
試合は、左ジャブを突きながらフェイントを入れ、飛び込んで左フックを狙う八重樫東選手に対して、ペドロ・ゲバラがドッシリと構え、強烈な右ストレートと左フックで応戦する展開で始まります。お互いが積極的にパンチを交換するエキサイティングな立ち上がりです。
「スピードは八重樫選手のほうが速いと思うんだけど、ゲバラがすごく落ち着いて対処してるね。ゲバラは入ってくるところを狙ってるんで、八重樫選手はカウンターに注意しながら確実にポイントを積み重ねたいよ。さあ、どっちが主導権を握るかな?」と立ち上がりの攻防に大興奮の管理人。ペドロ・ゲバラの右ストレートはめちゃめちゃ伸びてきますね。
5ラウンドに入ると、お互いの距離が詰まり、試合が一気にヒートアップ!八重樫東選手は積極的に距離を詰めて、パンチを上下に打ち分けます。一方、ペドロ・ゲバラも踏ん張って力を込めた強打で応戦。八重樫東選手もペドロ・ゲバラも打たれたら必ず打ち返す、すさまじい闘志です。
「ものすごい我慢比べになってきたなあ。八重樫選手はライトフライ級へ階級を下げて最初の試合なんで、本当は打たせなくないんだろうけど、そうも言ってられなくなっちゃったね。中盤のヤマ場だよ」と試合の行方に注目する管理人。ペドロ・ゲバラが入ってくるところを狙っているので、八重樫東選手は、もう少し頭の位置を変えながら距離を詰めたいですね。
6ラウンド開始直後、ペドロ・ゲバラが右ストレートのカウンターをダブルで叩き込み、八重樫東選手の動きが鈍ります。「うぎゃ、やばい!」と思った瞬間、ペドロ・ゲバラが追撃のパンチを連打!八重樫東選手はすぐに離れて追撃を回避しましたが、八重樫東選手がまともに被弾するシーンがふえてきましたね。両雄のガードの違い、スタイルの違いが被弾数の違いになっている印象です。
7ラウンドに入ると、ペドロ・ゲバラが左右のアッパーを使って、懐へ飛び込もうとする八重樫東選手を押し返し、迎えた残り30秒。ペドロ・ゲバラが強烈な左ボディブローを叩き込み、一瞬遅れて苦悶(くもん)の表情を浮かべた八重樫東選手が前のめりに崩れ落ちます。ガードを高く構えて距離を詰めようとしたところへ狙いすました一撃が飛んできましたね。
「うわっ!めっちゃ効いてる。あああ、ダメかな?」と八重樫東選手のコンディションを確認する管理人。立ち上がろうと体を起こした八重樫東選手ですが、闘志を足に伝えることはできず、無念の10カウント。ペドロ・ゲバラが八重樫東選手に7ラウンドTKO勝ちを飾りました。
ペドロ・ゲバラが徐々に主導権を握り、最後は強烈な一撃でフィニッシュした衝撃の幕切れでしたね。八重樫東選手が正直に飛び込みすぎた部分もあると思うのですが、ペドロ・ゲバラがすばらしいボクサーであることは間違いないと思います。派手なタイプじゃないですけど、基本がしっかりしていて、どのパンチも強いなあ。メキシカンらしく負けん気もめっちゃ強いですね。
井上尚弥選手にボディブローで敗れたオマール・ナルバエスは「続けても、勝てない」という感じで、戦意を喪失した末のKO負けでした。その証拠に、10カウント後すぐに立ち上がったんですよ。一方、八重樫東選手は必死に立とうとしたけど、立てなかったと思うんですね。10カウント後も動けなかった八重樫東選手の無念さが伝わってくる衝撃の王座決定戦でした。
八重樫東選手とペドロ・ゲバラの試合結果
試合結果 | ペドロ・ゲバラの7ラウンドKO勝ち。 |