WBC世界バンタム級タイトルマッチ

山中慎介選手とスリヤン・ソールンビサイの試合内容

5連続KO防衛で圧倒的な強さを見せつけるWBC世界バンタム級チャンピオンの山中慎介選手が、2階級制覇を狙うスリヤン・ソールンビサイを迎えて7度目の防衛戦を行います。山中慎介選手はタフなスリヤン・ソールンビサイをリングに沈め、日本タイ記録となる6連続KO防衛に成功することができるでしょうか？

試合は、自慢の強打を振り回しながら頭から突進してくる挑戦者のスリヤン・ソールンビサイに対して、チャンピオンの山中慎介選手が距離をキープしながら、左ストレートのカウンターを狙う展開で始まります。敵地に乗り込んできたスリヤン・ソールンビサイは、完全にKO狙いですね。一方、山中慎介選手は、スリヤン・ソールンビサイを冷静に観察しながら戦っている印象です。

「スリヤンのプレッシャーがすごいよ。山中選手の懐に飛び込むことで、パンチの威力を軽減させる作戦かな？被弾覚悟の勇敢な作戦だなあ。山中選手は、スリヤンがアゴを引いて頭から突っ込んでくるんで、戦いづらそうだけど、左ストレートが当たりそうな雰囲気はあるよ。序盤はアッパーがカギになるかもしれないね」と立ち上がりに興味津々の管理人。めっちゃスリリングな1ラウンドです。

2ラウンドに入ると、スリヤン・ソールンビサイが攻勢を強めます。しかし、山中慎介選手は強烈な左ストレートで応戦。スリヤン・ソールンビサイの腰が落ちる破壊力です。立ち上がりから勢いよく飛び込んできたスリヤン・ソールンビサイですが、山中慎介選手の左ストレートをまともに浴びて、簡単に飛び込めなくなってきましたね。

3ラウンド以降は、強いパンチの交換が続き、迎えた7ラウンド。山中慎介選手が得意の左ストレートを叩き込み、スリヤン・ソールンビサイが後ろに崩れ落ちます。ダウンを奪った山中慎介選手ですが、ニュートラルコーナーに下がらず、リング中央で試合再開を待ってしまったため、レフェリーが山中慎介選手に注意を繰り返し、スリヤン・ソールンビサイに休む時間を与えてしまいます。

「冷静な山中選手が珍しいなあ。10秒以上、休ませちゃったね。でも、ポイントを考えると、ダウンの2ポイント差は大きいよ。ダメージは絶対に残っているはずなんで、8ラウンドは勝負してほしい」と山中慎介選手の猛攻に期待する管理人。8ラウンドに入ると、スリヤン・ソールンビサイが奪われたポイントを取り戻すため、山中慎介選手に猛然と襲いかかります。

強烈なフックを浴び、一瞬、動きの鈍った山中慎介選手ですが、再び左ストレートを叩き込み、2度目のダウンを奪います。「よいしょ！めっちゃ苦しいラウンドだったんで、2度目のダウンは大きいよ！ポイントも確実にリードしたはず。さすがだよ」と山中慎介選手に特大の拍手を送る管理人。山中慎介選手は9ラウンドにもダウンを奪い、ポイントを大きくリードします。

最後の最後までKOを狙って、得意の左ストレートを打ち込む山中慎介選手。しかし、スリヤン・ソールンビサイが驚異的な粘りを発揮し、12ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。採点の結果、3人のジャッジすべてが山中慎介選手を支持。山中慎介選手がスリヤン・ソールンビサイに12ラウンド判定勝ちを飾り、7度目の防衛に成功しました。

山中慎介選手が底力を見せつけ、粘るスリヤン・ソールンビサイに勝利を飾った熱戦でしたね。7ラウンドのダウンの場面が象徴しているように、山中慎介選手にとって、めちゃめちゃハードな防衛戦だったと思います。パワーもテクニックもキャリアもある山中慎介選手なので、ひっくり返すことができましたが、ズルズルと進んでもおかしくない雰囲気でした。

お互いに最も苦しい中盤でダウンを奪い、一気に流れを引き寄せた山中慎介選手のボクシングは圧巻でしたね。8ラウンドの公開採点が終わり、9ラウンドに逆転を目指して猛攻を仕掛けるしかなくなったスリヤン・ソールンビサイに対して、山中慎介選手が冷静に距離をキープしながらカウンターを狙っている姿を見て「うわー、経験の違いって大きいなあ」とめっちゃ勉強になりました。

しかも、山中慎介選手はボディブローでダウンを奪って、試合を決定付けちゃいましたからね。KO勝利を期待される山中慎介選手なので、倒し切れなかったことは残念でしたが、逆に「12ラウンド戦っても強いなあ。試合中に流れを逆転させるって簡単じゃないんだけど、1ラウンドの積み重ねでひっくり返せる強さが底力だね」と無敗チャンピオンの強さを実感できる防衛戦でした。

山中慎介選手とスリヤン・ソールンビサイの試合結果