WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
チャンピオン | 内山高志(日本) 戦績:23戦22勝18KO1分 |
挑戦者 | ジョムトーン・チューワッタナ(タイ) 戦績:9戦全勝4KO |
内山高志選手とジョムトーン・チューワッタナの試合内容
抜群の安定感を誇るWBA世界スーパーフェザー級チャンピオンの内山高志選手が、全勝チャレンジャーのジョムトーン・チューワッタナを迎えた記念すべき10度目の防衛戦。WBAから日本人ボクサー初のスーパーチャンピオンに認定された内山高志選手は、ムエタイ出身のタフなジョムトーン・チューワッタナを撃破できるでしょうか?決戦のゴングが打ち鳴らされます。
試合は、ガードを高く構えて右ジャブを突くサウスポーのジョムトーン・チューワッタナに対して、内山高志選手が左ジャブを突きながらジワジワとプレッシャーをかける展開で始まります。お互いに相手のパンチや動きを観察しながら、距離感をつかもうとしている印象です。
「静かな立ち上がりだけど、予想より近い距離で戦っているね。内山選手の右ストレートとジョムトーンの左ストレートが当たりそうな距離になってきたよ」と思っていると、1ラウンド1分すぎ、内山高志選手が軽い左ジャブを突いたあと、リズムを変えて、強烈な右ストレート!パンチをもらったジョムトーン・チューワッタナがロープへ吹っ飛ぶ、すさまじい破壊力です!
内山高志選手はジョムトーン・チューワッタナをコーナーへ詰めて、ガードの空いている場所へ的確なパンチを叩き込み、冷静に追撃。ジョムトーン・チューワッタナは、最初に被弾した内山高志選手の右ストレートで右目を負傷してしまったようです。右目を気にしながら戦っていますね。もしかすると、内山高志選手のパンチが見えていないのかもしれません。
2ラウンドに入ると、ジョムトーン・チューワッタナがガードを固めて距離を詰め、勝負に出ます。一方、内山高志選手は前進を止めるため、強いパンチで応戦します。お互いにワンツーを狙いますが、パンチの的中率とディフェンスのうまさは、内山高志選手が一枚上手です。内山高志選手はポジションを変えながら、自分のパンチだけが当たる距離をキープしています。
「内山選手、全く気負いがないね。めっちゃ冷静だなあ」と思っていると、2ラウンド1分、内山高志選手が強烈な右ストレートを叩き込み、ジョムトーン・チューワッタナが後ろへバタンと崩れ落ちます。一瞬フラフラになってリングへ崩れ落ち「大の字」になってしまう衝撃のダウンです!
「終わった!カウントいる?」と内山高志選手の勝利を確信。最後は、ジョムトーン・チューワッタナの状態を確認したレフェリーがカウントを途中でストップし、勝負あり。内山高志選手がジョムトーン・チューワッタナに2ラウンドTKO勝ちを飾り、記念すべき10度目の防衛に成功しました。
内山高志選手がテクニックと経験の違いを見せつけて、ジョムトーン・チューワッタナを圧倒しましたね。試合前は「ジョムトーンはめっちゃタフなんで、長丁場を考えて、ボディから攻めたいよ。序盤はディフェンスを大事に戦いたいなあ」と思っていたのですが、内山高志選手の破壊力が、ジョムトーン・チューワッタナの想像をはるかに上回っていた印象です。
個人的には「内山選手の左ジャブがすごいなあ。サウスポーに全く違和感なく、ワンツーを打ち込んでるもん」と内山高志選手の技術の高さに改めて感動。ジョムトーン・チューワッタナは、内山高志選手の強い左ジャブが飛んできて戸惑っているところへ、タイミングを変えた強烈な右ストレートがものすごい速さで飛んできて、全く反応できない感じでしたね。
圧巻の攻撃で格の違いを見せつけた内山高志選手。「内山選手が自分の距離で戦うと、誰も勝てないよ。世界の強豪と対戦する内山選手の勇姿を見たいなあ」と期待してしまう記念すべき10度目の防衛戦でした。WBCチャンピオンの三浦隆司選手が、内山高志選手の左ジャブをかいくぐって懐へ飛び込もうする攻防を想像するだけで、テンションがめちゃめちゃ上がるなあ。
内山高志選手とジョムトーン・チューワッタナの試合結果
試合結果 | 内山高志選手の2ラウンドTKO勝ち。 |