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デボン・アレキサンダー

テクニックとスピードを兼ね備えた屈強なサウスポー

アメリカ出身のデボン・アレキサンダーは、サウスポーから繰り出される強烈な連打と抜群の瞬発力を誇るスピード豊かなテクニシャンです。

ニックネームはアレキサンダー大王(Alexander the Great)にちなんで「グレート」。屈強な体と優れた身体能力を誇るデボン・アレキサンダーにピッタリのニックネームですね。

デボン・アレキサンダーの試合を観戦すると、恵まれた体格とサウスポーの特徴を最大限に生かした頭脳的なボクシングを体感することができます。

左足を大きく引いて半身に構え、左右に動きながら自分の距離を保って戦うため、対戦相手は想像以上に距離の長さを感じ、「的が絞りにくいな」と思うのではないでしょうか?

この対戦相手にとって「遠い」と感じる距離こそ、デボン・アレキサンダーが最も真価を発揮する距離。なぜなら、デボン・アレキサンダーの大きな武器である瞬発力を生かした出入りの速さがあれば、中間距離から瞬時に間合いを詰めて「打たせずに打つボクシング」を実践することができるからです。

持ち味を最大限に生かしたボクシングで世界の強豪を撃破するデボン・アレキサンダーは2004年5月にプロデビュー。ビンセント・トーレスを相手に1ラウンドTKO勝ちを飾り、デビュー戦で実力を証明します。

勢いに乗るデボン・アレキサンダーはデビューから18連勝を記録し、迎えた2009年8月。初の世界タイトル挑戦のチャンスを手に入れます。

空位の世界スーパーライト級タイトルを争うボクサーはジュニア・ウィッター。ボクシング界に革命を起こしたナジーム・ハメドを育てたブレンダン・イングルの愛弟子で、変則的なスイッチヒッターです。

接戦が予想された王座決定戦でしたが、結果はデボン・アレキサンダーの8ラウンド終了TKO勝ち。デボン・アレキサンダーが曲者のジュニア・ウィッターを圧倒し、全勝のまま悲願の世界タイトル獲得に成功しました。

WBCタイトルを手にしたデボン・アレキサンダーは2010年3月、IBFチャンピオンのファン・ウランゴと王座統一をかけて激突。結果は、デボン・アレキサンダーがファン・ウランゴに8ラウンド衝撃のTKO勝ち。デボン・アレキサンダーがファン・ウランゴを圧倒した展開に言葉を失った試合でした。

王座統一に成功したデボン・アレキサンダーは2010年8月、アンドレアス・コテルニクに12ラウンド判定勝ちを飾り、迎えた2011年1月。WBOチャンピオンのティモシー・ブラッドリーと王座統一をかけて激突します。

世界中のボクシングファンが注目した全勝チャンピオンのデボン・アレキサンダーと無敗チャンピオンのティモシー・ブラッドリーの王座統一戦は、デボン・アレキサンダーが3ラウンドに偶然のバッティングでまぶたをカットし、デボン・アレキサンダーにとって苦しい展開が続きます。

10ラウンドに再び偶然のバッティングを受けて試合続行不可能となり、負傷判定の結果、デボン・アレキサンダーはティモシー・ブラッドリーに3-0の判定負け。快進撃を続けていたデボン・アレキサンダーが、王座統一に失敗し、プロ初黒星を喫した瞬間でした。

再起をかけるデボン・アレキサンダーは2011年6月の再起戦で強豪のルーカス・マティセと対戦。接戦の末、2-1の僅差の判定勝ちを収め、再起戦を白星で飾ります。ルーカス・マティセ戦の後、ウェルター級転向を表明したデボン・アレキサンダーは2012年2月、強打のマルコス・マイダナと激突します。

結果は、スピードで上回るデボン・アレキサンダーがマルコス・マイダナの強打を封じ込めて10ラウンド大差の判定勝ち。ウェルター級に階級を上げても、自慢のスピードは全く落ちることなく、持ち味を存分に発揮したすばらしい出来でした。

ウェルター級初戦で手応えをつかんだデボン・アレキサンダーは2012年10月、2階級制覇をかけてベテランのランドール・ベイリーに挑戦。結果は、アウトボクシングに徹したデボン・アレキサンダーが12ラウンド判定勝ちを飾り、2階級制覇を達成しました。

2階級制覇を成し遂げたデボン・アレキサンダーは2013年5月、リー・パーディと激突し、7ラウンドTKO勝ちを飾ります。リー・パーディの体重オーバーにより、ノンタイトルマッチに変更された試合で、圧倒的な存在感を見せつけました。

圧巻の強さをアピールしたデボン・アレキサンダーは2013年12月に無敗のショーン・ポーターと対戦。ビッグマッチに弾みをつけたいデボン・アレキサンダーでしたが、結果は無念の12ラウンド判定負け。序盤に浴びたパンチの影響が最後まで残ってしまう悔しい敗戦でした。

再起を目指すデボン・アレキサンダーは2014年6月、驚異のタフネスを誇るヘスス・ソト・カラスと激突します。結果は、デボン・アレキサンダーの12ラウンド判定勝ち。タフなヘスス・ソト・カラスをKOしようと攻撃的なボクシングを展開するデボン・アレキサンダーの勇姿が印象に残る再起戦でした。

再起戦で勝利を手にしたデボン・アレキサンダーは2014年12月、2階級制覇を目指すアミール・カーンと対戦します。結果は、デボン・アレキサンダーの12ラウンド判定負け。プレッシャーをかけて攻め込もうとしたデボン・アレキサンダーですが、アミール・カーンに打ち終わりを狙われ、回転の速い連打を打ち込まれる場面が続く無念の黒星でした。

激戦区のウェルター級に主戦場を移し、メガマッチの実現を狙うデボン・アレキサンダー。「グレート」のニックネームを誇る屈強なサウスポーは、自らの拳で壮大な野望をかなえ、偉大なチャンピオンとしてウェルター級の覇権を握ることができるでしょうか?激戦区の征服を目指すデボン・アレキサンダーの逆襲に期待しましょう。

デボン・アレキサンダーのプロフィール

ニックネーム グレート(The Great)
誕生日 1987年2月10日
戦績 29戦26勝14KO3敗
獲得タイトル
  • WBC世界スーパーライト級タイトル
  • IBF世界スーパーライト級タイトル
  • IBF世界ウェルター級タイトル
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