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宿命の初対決!マニー・パッキャオ対ファン・マヌエル・マルケス(後編)

WBA・IBF世界フェザー級タイトルマッチ

チャンピオン ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)
戦績:44戦42勝33KO2敗
挑戦者 マニー・パッキャオ(フィリピン)
戦績:41戦38勝29KO2敗1分

マニー・パッキャオ対ファン・マヌエル・マルケス(第1戦)の試合内容(後編)

宿命の初対決!マニー・パッキャオ対ファン・マヌエル・マルケス(前編)を読む

2ラウンドに入ると、マニー・パッキャオが一気に試合を決めるため、ファン・マヌエル・マルケスに襲いかかります。しかし、ダメージを抱えた状態の中、歴戦の雄、ファン・マヌエル・マルケスは距離を取って左に回りながら、マニー・パッキャオの左ストレートを避け、ダメージの回復をはかります。

「パッキャオは一気に勝負を決めたいんだけど、さすがはマルケス。めちゃめちゃ厳しい詰めを誇るパッキャオの攻撃を上手くかわしているよ。パッキャオは回復の時間を与えないよう、大きなパンチじゃなくて、コンパクトな連打で勝負したいな」と試合の行方を見守る管理人。

3ラウンドも同じような展開が続き、迎えた4ラウンド。少しずつ体に力が戻り始めたファン・マヌエル・マルケスが前に出てくるマニー・パッキャオの打ち終わりを狙ってカウンターで反撃を開始します。

1ラウンドに3度のダウンを奪われたファン・マヌエル・マルケスですが、絶対にあきらめない不屈の闘士と試合の流れを読む戦術眼、微調整を繰り返しながら相手のボクシングに適応する能力は超一級品ですね。

回復の兆しを見せるファン・マヌエル・マルケスに対して、カウンターを警戒するマニー・パッキャオは持ち味の鋭い踏み込みが姿を消し、躍動感のある動きが少しずつなくなってきました。

「もしかしたら、パッキャオは疲れているのかな?ちょっと飛ばし過ぎた感じがするもんな。汗のかき方も普通じゃないよ」と思っていると、6ラウンド中盤、ファン・マヌエル・マルケスの強烈な右フックがマニー・パッキャオの顔面にクリーンヒット!

「あ、効いた!この試合、一番のパンチだよ」と絶叫する管理人。ファン・マヌエル・マルケスは3ラウンド以降、マニー・パッキャオの上下にパンチを打ち分けて伏線を張り、ボディーを打つと見せかけて顔面にパンチを叩き込みましたね。並のボクサーなら倒れてもおかしくないパンチですが、さすがはタフなマニー・パッキャオです。よく耐えましたね。

7ラウンドには、ファン・マヌエル・マルケスがマニー・パッキャオの左ストレートをダッキングでかわして、すぐに右アッパーのボディーブローを叩き込みます。試合が進むにつれて、ファン・マヌエル・マルケスがマニー・パッキャオのパンチに慣れてきたようです。

8ラウンド以降は、お互いのプライドが火花を散らす凄まじい攻防が繰り広げられます。上下に的確なコンビネーションを打ち分けるファン・マヌエル・マルケスと真っ向から得意の左ストレートを叩き込もうとするマニー・パッキャオ。お互いが自分の武器を信じて、自分の戦い方を貫いています。

試合終盤は、マニー・パッキャオのパンチとスピードに慣れてきたファン・マヌエル・マルケスがダメージを抱えながらも的確なパンチを打ち込む場面が増えます。一方のマニー・パッキャオは踏み込んで左ストレートを狙うのですが、ファン・マヌエル・マルケスにかわされ、カウンターをもらってしまう展開が続きます。

激しい火花を散らしながら最後の最後まで打ち合うファン・マヌエル・マルケスとマニー・パッキャオ。世界中のボクシングファンが対戦を切望したライバル対決は凄まじい激闘の末、12ラウンド終了のゴングを迎え、勝敗の行方は3人のジャッジに委ねられます。

結果は1人のジャッジがファン・マヌエル・マルケス、1人がマニー・パッキャオ、そして残る1人が引き分け。ファン・マヌエル・マルケスとマニー・パッキャオの激闘は三者三様のドローとなり、ファン・マヌエル・マルケスの引き分け防衛となりました。

ボクシングの歴史に残る凄まじい激闘でしたね。マニー・パッキャオが1ラウンドで3度のダウンを奪ったときは「これは決まったな」と思ったのですが、ファン・マヌエル・マルケスが不屈の闘志と驚愕の適応力で試合を盛り返しました。

もし1ラウンドで試合が終わっていれば、マニー・パッキャオの怪物的な強さだけが印象に残り、名勝負として語り継がれることはなかったと思います。マニー・パッキャオの爆発的な攻撃も素晴らしかったですが、それ以上に「絶対にあきらめない」という本当に基本的な勝負師の姿勢をみせてくれたファン・マヌエル・マルケスに感動した試合でした。

※4年後に行われたファン・マヌエル・マルケス対マニー・パッキャオの再戦はこちら

マニー・パッキャオ対ファン・マヌエル・マルケス(第1戦)の試合結果

試合結果 12ラウンド激闘の末、三者三様のドローで引き分け。
【公式ジャッジの採点結果】
  • 115-110(ファン・マヌエル・マルケス)
  • 115-110(マニー・パッキャオ)
  • 113-113
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