ウェルター級12回戦
6階級制覇 チャンピオン |
オスカー・デラホーヤ(アメリカ) 戦績:44戦39勝30KO5敗 |
4階級制覇 チャンピオン |
マニー・パッキャオ(フィリピン) 戦績:52戦47勝35KO3敗2分 |
オスカー・デラホーヤ対マニー・パッキャオの試合内容
前人未到の6階級制覇を達成したオスカー・デラホーヤとアジア出身ボクサーとして初の4階級制覇を達成したマニー・パッキャオが激突する「禁断のスーパースター対決」。絶対に戦うことがないと思われていた2人が同じリングで拳を交えます。
「ゴールデンボーイ」の愛称を持つオスカー・デラホーヤは言わずと知れたボクシング界の第一人者。バルセロナオリンピックでライト級金メダルを獲得後、プロに転向し、6階級制覇を達成したボクシング史上最高のベビーフェイスです。今回のドリームマッチのため、約8年ぶりにウェルター級に体重を落として戦います。
一方のマニー・パッキャオは世界で最も有名なアジア出身のボクサー。「パックマン」の愛称で親しまれ、ボクシングの本場、アメリカでオスカー・デラホーヤに次ぐ人気を誇ります。この試合のため、5キロ以上体重を増量したマニー・パッキャオがオスカー・デラホーヤを相手にどんなボクシングを展開するのでしょうか?2008年最大のビッグマッチが幕を開けます。
1ラウンド、いつも通りのボクシングをするマニー・パッキャオに対して、オスカー・デラホーヤはパンチをほとんど打ちません。最初は「体を振って、前後左右に動くパッキャオの様子を見ているのかな?」と思ったのですが、1分経過、2分経過して「あれ?デラホーヤの様子がおかしくない?」と思い始めました。動きにキレがなく、しかも、パンチに全く力が入っていません。
2ラウンドに入ると、マニー・パッキャオが自分から積極的にパンチを出します。ほとんど動きがなく、真正面に立つオスカー・デラホーヤに対して、得意の左ストレートを顔面めがけてコンパクトに連打!おもしろいようにパンチがヒットし、マニー・パッキャオが躍動します。
3ラウンドもマニー・パッキャオのペースは変わらず、左ストレートだけでなく、右フック、ボディも打ち始め、本来のボクシングを展開します。一方のオスカー・デラホーヤは全く精彩がなく、体が動きません。10年以上、オスカー・デラホーヤの試合を観戦していますが、これだけ動けないオスカー・デラホーヤは初めてです。
4ラウンド、5ラウンド、6ラウンドも完全なマニー・パッキャオのペース。「パッキャオが強い」のではなく「デラホーヤが弱い」と感じてしまう展開です。マニー・パッキャオと戦っているボクサーはボクシング史上初めて6階級制覇を達成したゴールデンボーイでしょうか?
オスカー・デラホーヤは「手が出ない、足が動かない」の最悪のコンディションです。ボクシング史上最高のベビーフェイスはガードを上げることだけで精一杯。オスカー・デラホーヤのコンディションが、明らかにおかしいです。減量の影響でしょうか?
7ラウンドに入ると、マニー・パッキャオがプレッシャーを強め、ラウンド中盤、オスカー・デラホーヤをコーナーに追い詰めて連打します。必死にガードを固めるオスカー・デラホーヤ。マニー・パッキャオは顔面、ボディを打ち分ける絶妙なコンビネーションを披露します。「ゴールデンボーイがパックマンに飲み込まれる」と感じた瞬間でした。
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