絶体絶命のオスカー・デラホーヤ！マニー・パッキャオの大金星なるか？

8ラウンドになっても、オスカー・デラホーヤのキレが戻ることはなく、マニー・パッキャオの連打を浴びる展開が続きます。ボクシング史上初の6階級制覇を達成したゴールデンボーイが後退するシーンの連続です。残り10秒、マニー・パッキャオがオスカー・デラホーヤをコーナーへ追い込み、強烈な左フックを顔面へ叩き込みます！

フラフラになりながらも、マニー・パッキャオの連打に耐え、コーナーへ戻ったオスカー・デラホーヤ。しかし、9ラウンド開始のゴングを聞くことはありませんでした。セコンドのナチョ・ベリスタインがギブアップを申し入れ、パッキャオのTKO勝ち。ボクシング界の主役の座が、オスカー・デラホーヤからマニー・パッキャオへ移った瞬間でした。

今はただ「衝撃的なエンディング」という安易な言葉しか浮かびません。ボクシングを観戦して以来、最大の衝撃を受けた試合かもしれません。何もできず、敗れたオスカー・デラホーヤの言葉（試合後のインタビュー）がすべてを表していると思います。

（マニー・パッキャオの印象は？）
「マニー・パッキャオは、すばらしいボクサーで、本物のチャンピオンです」

（まだ戦い続けますか？）
「私のハートはまだ戦いたがっています。しかし、体が思い通りに動かないこともあるので、賢い判断をする必要があります」

（つまり、引退を考えているということですか？）
「ゆっくり考えます。今日は僕の日ではなかったですが、明日は全く別の日ですから」

引退の明言を避けたオスカー・デラホーヤですが、確実に「ゴールデンボーイ時代」が終わった瞬間でした。世界中のファンが「パッキャオ時代」の到来を感じたのではないでしょうか？アジア出身のボクサーが「アメリカンドリーム」をつかんだ夢の瞬間。主役の座が交代した「禁断のスーパースター対決」は驚きと戸惑いに包まれた24分間でした。

オスカー・デラホーヤ対マニー・パッキャオの試合結果