ミドル級12回戦
元3階級制覇 チャンピオン |
シェーン・モズリー(アメリカ) 戦績:53戦46勝39KO6敗1無効試合 |
元WBC世界スーパー ウェルター級チャンピオン |
セルジオ・モーラ(アメリカ) 戦績:24戦22勝6KO1敗1分 |
試合内容
元3階級制覇チャンピオンのシェーン・モズリーが元世界チャンピオンのセルジオ・モーラを迎えて再起戦を行います。フロイド・メイウェザーとのスピード対決に敗れたシェーン・モズリーですが、2ラウンドにはビッグチャンスを作るなど、健在ぶりをアピールしたばかり。シェーン・モズリーがテクニシャンのセルジオ・モーラ相手に再起戦でどんなボクシングをみせてくれるのか楽しみですね。
試合はシェーン・モズリーがプレッシャーをかけ、セルジオ・モーラがスピードでシェーン・モズリーの攻撃をかわしながらコツンコツンとパンチを打ち込む予想通りの展開。さすがのシェーン・モズリーと言えど、スピードを武器に「打たれないボクシング」に徹するセルジオ・モーラを捕まえるのは至難の技のようです。
3ラウンドに入ると、パンチを打っては大きく離れるセルジオ・モーラに対して、シェーン・モズリーが走って追いかけるなど、あの手この手で何とか距離を詰めて接近戦に持ち込もうとします。しかし、セルジオ・モーラは打ち気にはやるシェーン・モズリーをステップバック、クリンチでいなし、主導権を渡しません。
「モズリーは本当に戦いづらそうだなあ。モーラは頻繁にスイッチを繰り返しながらモズリーより先にパンチ(ジャブ)を出してモズリーを上手く止めてるよ。モズリーは必要以上に力を入れてパンチを打っているけど、クリーンヒットがないもんなあ。後半疲れなきゃいいけど」というのが試合序盤の率直な感想です。
6ラウンドに入ると、開始直後にセルジオ・モーラがいきなり左フックを打つなど、シェーン・モズリーのペースを乱しにかかります。ラウンド中盤には、体をくっつけてパンチをまとめようとするシェーン・モズリーに対して、セルジオ・モーラが左アッパーをシェーン・モズリーの顔面にクリーンヒットさせ、一瞬シェーン・モズリーの動きが止まります。
「さすがのモズリーもモーラのスピードに手を焼いているよ。モーラは打ち合いに絶対に付き合わないもんな。このままの展開が続くと、モズリーはスタミナが切れて苦しくなるよ」と試合の行方を見守る管理人。7ラウンドに入ると、シェーン・モズリーが口を開け、肩で大きく息をする場面が目立つようになります。
前半スタミナを使ってセルジオ・モーラの動きを止めようとしたシェーン・モズリーですが、セルジオ・モーラのスタミナを奪うことも、ダメージを与えることもできず、逆に自らのスタミナを消耗してしまいました。「ラテン・スネーク」の異名を持つセルジオ・モーラの戦術にドップリとはまってしまった感じです。
10ラウンド中盤には、セルジオ・モーラがコンパクトなストレート、フック、アッパーをシェーン・モズリーの顔面に集めるなど、試合終盤になっても、互角の戦いが続きます。11ラウンドには、シェーン・モズリーが必死にパンチを集めて反撃し、ポイントを奪い返して迎えた最終ラウンド。
お互いのスタミナが切れ、苦しい状態が続く中、シェーン・モズリーが体を預けてセルジオ・モーラをロープに押し込み、細かいパンチを連打!一方のセルジオ・モーラもシェーン・モズリーの打ち終わりを狙って反撃しますが、どちらも相手を倒すことはできず、勝敗の行方は3人のジャッジに委ねられます。結果は1人がシェーン・モズリー、1人がセルジオ・モーラ、1人が引き分け。三者三様の採点の末、ドローに終わりました。
セルジオ・モーラがシェーン・モズリーの持ち味を完全に消し去った試合でしたね。ただ、ラスト2ラウンドで怒涛のラッシュをみせ、ポイントを奪い返し、ドローに持ち込むところはさすがシェーン・モズリーです。セルジオ・モーラはラスト2ラウンドでスタミナが切れ、シェーン・モズリーにポイントを奪い返されてしまいましたが、持ち味を十分に発揮したと思います。
シェーン・モズリーとセルジオ・モーラの相性を考えると、何度戦ってもシェーン・モズリーが望む「打ち合い」になることはなさそうなので、物議を醸す採点でしたが、再戦の可能性は低いのではないでしょうか?大苦戦したシェーン・モズリーがトップ戦線生き残りに執念を見せた試合でした。
試合結果
試合結果 | 1人のジャッジがシェーン・モズリー、1人がセルジオ・モーラ、ひとりが引き分け。三者三様の採点でドローに終わりました。管理人の採点は114-114でドローでした。 【公式ジャッジの採点結果】
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