スーパーウェルター級10回戦
元IBF世界 ウェルター級チャンピオン |
カーミット・シントロン(プエルトリコ) 戦績:36戦32勝28KO3敗1分 |
元NABO北米スーパー ウェルター級チャンピオン |
カルロス・モリナ(メキシコ) 戦績:24戦18勝6KO4敗2分 |
カーミット・シントロン対カルロス・モリナの試合内容
一撃強打を武器に頂点をつかんだ元世界チャンピオンのカーミット・シントロンが再起戦で連打とタフネスを武器に戦うカルロス・モリナと激突します。前回の試合で、ポール・ウィリアムスに負傷判定負けを喫したカーミット・シントロンが1年2か月のブランクを経てリングに戻ってきました。
中間距離を得意とするカーミット・シントロンが得意の右ストレートでカルロス・モリナを仕留めるのか?それとも、トップ戦線浮上を狙うカルロス・モリナが接近戦でカーミット・シントロンにプレッシャーをかけるのか?サバイバルマッチの開始を告げるゴングが鳴り響きます。
試合は、左ジャブを突きながらガンガン前へ出て接近戦に持ち込もうとするカルロス・モリナに対して、カーミット・シントロンが左ジャブを突きながら距離を測り、右ストレートのカウンターを狙う展開で始まります。どちらの距離で戦うかで、試合の行方が大きく変わりそうな雰囲気ですね。
試合序盤はカーミット・シントロンがカルロス・モリナのプレッシャーに対して、パンチを打ち込んで押し返す展開が続きましたが、ラウンドが進むにつれて、カルロス・モリナの手数がカーミット・シントロンを圧倒し、カルロス・モリナがクリーンヒットを奪う場面が増えます。
「モリナの上下に打ち分けるコンビネーションと接近戦のアッパーが効果的だな。シントロンはパンチで応戦できなくなると苦しい展開になりそうだぞ」と試合の行方を見守る管理人。カルロス・モリナはカーミット・シントロンのパンチに耐えながら、手数で主導権を握ろうとする作戦が成功していますね。
スタミナ、耐久力に不安を抱えるカーミット・シントロンにとって、カルロス・モリナのように「パンチをもらっても前進を続けるボクサー」は苦手なタイプのようです。カルロス・モリナのガンガン前進するボクシングは、カーミット・シントロンが2連敗を喫したアントニオ・マルガリートのボクシングに似ていますね。
5ラウンドには、カルロス・モリナがカーミット・シントロンをロープへ詰めて左右のフックを上下に打ち分け、コンパクトなアッパーでカーミット・シントロンのアゴを跳ね上げます。カルロス・モリナはカーミット・シントロンの名前に負けることなく、自信を持って攻撃していますね。
試合はそのままカルロス・モリナのペースで進み、10ラウンド終了のゴングが鳴り響きます。結果は3人のジャッジすべてがカルロス・モリナを支持。カルロス・モリナがカーミット・シントロンに10ラウンド判定勝ちを収め、サバイバルマッチに快勝しました。
カルロス・モリナの連打とタフネスがカーミット・シントロンの強打を完全に封じ込めた試合でしたね。カルロス・モリナはパンチをもらいながらも前進を続け、得意の接近戦でカーミット・シントロンを圧倒しました。フリオ・セサール・チャベス・ジュニアとエリスランディ・ララに引き分けた実績を持つカルロス・モリナの底力が存分に発揮された試合だったと思います。
カルロス・モリナは苦しい中、我慢比べに打ち勝ったことで、トップ戦線浮上の大きなチャンスを手に入れたのではないでしょうか。逆に、持ち味を出せずに敗れたカーミット・シントロンは評価を下げちゃいましたね。カルロス・モリナ、カーミット・シントロンのどちらにとっても大きな分岐点となった試合でした。
カーミット・シントロン対カルロス・モリナの試合結果
試合結果 | カルロス・モリナが10ラウンド3-0の判定勝ち。 【公式ジャッジの採点結果】
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