ライトヘビー級10回戦
元2階級制覇 チャンピオン |
ゾルト・エルデイ(ハンガリー) 戦績:32戦全勝17KO |
元WBA世界スーパー ミドル級チャンピオン |
バイロン・ミッチェル(アメリカ) 戦績:36戦28勝21KO7敗1分 |
ゾルト・エルデイ対バイロン・ミッチェルの試合内容
2階級制覇の実績を持つテクニシャンのゾルト・エルデイと強打を武器にスーパーミドル級の頂点に君臨した経験を持つバイロン・ミッチェルがトップ戦線生き残りをかけて激突します。どちらも37歳の経験豊富な大ベテランです。
これまでドイツを中心にヨーロッパを主戦場にしてきたゾルト・エルデイですが、ひとつ前の試合から主戦場をアメリカに移し、ビッグマッチを狙っています。バーナード・ホプキンスをはじめ、強豪が集結しているライトヘビー級のトップ戦線に生き残るボクサーはテクニックのゾルト・エルデイでしょうか?それとも強打のバイロン・ミッチェルでしょうか?
試合は左ジャブを突きながら距離を測り、自慢のパンチを打ち込もうとする強打者のバイロン・ミッチェルに対して、テクニシャンのゾルト・エルデイが鋭い左ジャブを突きながら的確なカウンターを狙う展開で始まります。完全に「テクニックのゾルト・エルデイ対パワーのバイロン・ミッチェル」という図式ですね。
「大振りのミッチェル相手に、エルデイがコンパクトなパンチを叩き込んでるよ。スピードと手数で負けているミッチェルはどうやって戦うかな?」と試合の行方を見守る管理人。世界チャンピオン時代は左右のフックをガンガン振り回して前進を続けていたバイロン・ミッチェルですが、今は左ジャブから入るボクシングに切り替えたようです。
しかし、左ジャブの差し合いはゾルト・エルデイが一枚上手。鋭い左ジャブを顔面、ボディーへ打ち分けながら、ガードの空いている場所に右ストレートを叩き込む理想的なボクシングを展開しています。ラウンドが進むにつれて、バイロン・ミッチェルがまともにパンチをもらう場面が増えてきました。
4ラウンド以降はスピードと手数で圧倒するゾルト・エルデイが完全に主導権を握り、少しずつダメージが蓄積してきたバイロン・ミッチェルの動きが鈍り始めます。5ラウンド終了間際には、ゾルト・エルデイの狙いすました右ストレートのカウンターで、バイロン・ミッチェルのアゴが跳ね上がります。
「ミッチェルは完全に苦しくなってきたな」と思い始めた6ラウンド開始30秒。ゾルト・エルデイが右ストレートをバイロン・ミッチェルのテンプルへ打ち込み、バイロン・ミッチェルの動きが止まったところへ鋭いワンツーを叩き込んでバイロン・ミッチェルがダウン!
何とか立ち上がったバイロン・ミッチェルですが、ゾルト・エルデイが連打を浴びせて2度目のダウンを奪い、勝負あり。ゾルト・エルデイがバイロン・ミッチェルに6ラウンドTKO勝ちを収め、元世界チャンピオン同士のベテラン対決に快勝しました。
ゾルト・エルデイとバイロン・ミッチェルの戦績を考え、接戦を予想した管理人でしたが、結果はゾルト・エルデイの圧勝でしたね。一方のバイロン・ミッチェルは全く何もできない完敗。バイロン・ミッチェルの全盛期の力強いボクシングを観ていた管理人は少し切ない気持ちになってしまいました。
全勝を守ったゾルト・エルデイはこの試合の勝利でトップ戦線に生き残り、存在感をアピールできたと思います。ゾルト・エルデイはバーナード・ホプキンスやジャン・パスカル、チャド・ドーソンがしのぎを削る激戦のライトヘビー級で再び世界タイトルを手にすることができるでしょうか?ゾルト・エルデイの最終章に注目しましょう。
ゾルト・エルデイ対バイロン・ミッチェルの試合結果
試合結果 | ゾルト・エルデイが6ラウンドTKO勝ちでベテラン対決に快勝。 |