英国ボクシング管理委員会がディレック・チゾラのライセンスを剥奪
ヘビー級トップ戦線に衝撃が走りました!英国ヘビー級ボクサーで、2012年2月にビタリ・クリチコの持つWBC世界ヘビー級タイトルに挑戦したディレック・チゾラが、英国ボクシング管理委員会によってライセンスを剥奪されました。暴挙続きの問題児に厳しいお仕置きが待っていましたね。
ディレック・チゾラはWBC世界ヘビー級タイトルマッチの前日計量で、チャンピオンのビタリ・クリチコにまさかのビンタ。さらに、試合直前、ビタリ・クリチコの弟で、セコンドについていた3団体統一世界ヘビー級チャンピオンのウラディミール・クリチコに口に含んでいた水を吹きかけ、世界中のボクシングファンを唖然とさせました。
【Photo:The Ring Magazine】
これだけでも前代未聞の暴挙だと思うのですが、ビタリ・クリチコに敗れたディレック・チゾラは試合後の記者会見で、同じイギリス人で元ヘビー級チャンピオンのデビッド・ヘイに罵声を浴びせた末、大乱闘となり、逮捕されてしまいます。
この直後、WBC(世界ボクシング評議会)は、ディレック・チゾラに対して無期限の試合出場禁止を宣告。釈放後、ディレック・チゾラは自らの暴挙について謝罪を表明し、英国ボクシング管理委員会の対応が注目されていました。
一連の暴挙を重く受け止めた英国ボクシング管理委員会は「ディレック・チゾラはプロボクシングのライセンスを持つことに値しない。英国ボクシング管理委員会は彼のライセンスを剥奪する」と発表。プロボクサーとしての資質を問われていたディレック・チゾラにとって、重い重い処分になりました。
なお、ライセンスを剥奪されたディレック・チゾラですが、英国ボクシング管理委員会に対してライセンス再申請の申し立てを行うことができます。英国ボクシング管理委員会は「すべてのボクサーがライセンスの再申請を行う権利を持っている。そして、すべての再申請が考慮に値する」と語っています。
ディレック・チゾラのライセンス剥奪について、プロモーターのフランク・ウォーレンは「絶望と希望が降りかかった気分だ。これからチゾラと話し合って、2、3日中にどうするか決めるよ」と語りました。ヘビー級トップ戦線を揺るがす事件の結末は、ディレック・チゾラにとって絶望となるのでしょうか?それとも、わずかな希望が残されているのでしょうか?