フェザー級10回戦
前WBC世界 フェザー級チャンピオン |
長谷川穂積(日本) 戦績:33戦29勝12KO4敗 |
WBCスペイン語圏 フェザー級チャンピオン |
フェリペ・カルロス・フェリックス(メキシコ) 戦績:18戦全勝10KO |
長谷川穂積選手とフェリペ・カルロス・フェリックスの試合内容
衝撃の王座陥落から1年。2階級制覇の実績を誇る長谷川穂積選手がリングに戻ってきました。再起戦の相手はメキシコ出身のフェリペ・カルロス・フェリックス。懐の深いボクシングで全勝をキープするフェリペ・カルロス・フェリックスを相手に、長谷川穂積選手がどんなボクシングをみせてくれるのか、注目ですね。
試合は、お互いにフェイントをかけながら、サウスポーの長谷川穂積選手は左ストレートと右フック、オーソドックスのフェリペ・カルロス・フェリックスは右ストレートと左フックを狙う展開で始まります。踏み込んで左ストレートを狙う長谷川穂積選手に対して、フェリペ・カルロス・フェリックスはステップバックで自分の距離を保ち、ディフェンスを大事に戦っていますね。
「フェリックスの距離が予想以上に長いね。長谷川選手が思い切り踏み込んでも届かないもんな。長谷川選手は2発目、3発目のパンチを当てるつもりで、もう一歩踏み込みたいよ。さあ、どんな展開になるかな?」と長谷川穂積選手のボクシングに注目する管理人。
立ち上がりこそフェリペ・カルロス・フェリックスの懐の深さに距離感がつかめなかった長谷川穂積選手ですが、試合が進むにつれてパンチが当たるようになり、1ラウンド終了間際には、強烈な左フックをフェリペ・カルロス・フェリックスのテンプルへ叩き込みます。
「ナイス、パンチ!その前の左ストレートのボディーも絶妙だよ。スピードは長谷川選手が一枚も二枚も上手なんで、コンパクトなパンチを上下に打ち分けながら、手数で圧倒したいね」と長谷川穂積選手の応援に力が入る管理人。久しぶりの実戦ですが、フェリペ・カルロス・フェリックスの特徴を素早く把握して、試合中に微調整できるところは、さすが長谷川穂積選手ですね。
2ラウンドに入ると、長谷川穂積選手が一段ギアを上げます。2ラウンド中盤には、長谷川穂積選手の左ストレートがフェリペ・カルロス・フェリックスの顔面にクリーンヒットし、フェリペ・カルロス・フェリックスがロープまで吹っ飛びます。フェリペ・カルロス・フェリックスは長谷川穂積選手の左ストレートが全く見えていないようです。
3ラウンド、4ラウンドは、長谷川穂積選手の左ストレートがフェリペ・カルロス・フェリックスの顔面、ボディーにクリーンヒットするなど、長谷川穂積選手が主導権を握り、迎えた5ラウンド。偶然のバッティングで、長谷川穂積選手が左まぶたを大きくカットしてしまいます。
「うわ、パックリ切れちゃった。このカットで、長谷川選手のリズムが狂わなければいいんだけど」と心配する管理人でしたが、長谷川穂積選手はカット後も自分の距離を保ちながら、コンパクトなパンチを中心にフェリペ・カルロス・フェリックスに攻撃を仕掛けます。
6ラウンドに入ると、長谷川穂積選手が攻撃を強め、フェリペ・カルロス・フェリックスを倒しに行きます。「長谷川選手、勝負に出たね。エンジン全開だよ」と思っていると、長谷川穂積選手がフェリペ・カルロス・フェリックスをロープに詰めて力強いパンチを連打!フェリペ・カルロス・フェリックスは何とか耐えていますが、倒れてもおかしくないパンチが入っていますね。
「フェリックスのダメージはかなり深いよ。カウンターに注意して、一気に決めちゃいたいね」と長谷川穂積選手に声援を送る管理人。その声が届いたのか、7ラウンド中盤、長谷川穂積選手がフェリペ・カルロス・フェリックスをロープへ追い詰め、力強いパンチを連打します。
耐え切れずダウンするフェリペ・カルロス・フェリックス。カウント8で立ち上がりましたが、フラフラ状態で足に力が入っていないですね。一気に勝負を決めたい長谷川穂積選手は力強いパンチを連打し、フェリペ・カルロス・フェリックスをロープに釘付けにします。
最後は長谷川穂積選手の左フックがフェリペ・カルロス・フェリックスの顔面をとらえ、フェリペ・カルロス・フェリックスがヨロヨロと後退したところで、レフェリーが試合をストップ!長谷川穂積選手がフェリペ・カルロス・フェリックスに7ラウンドTKO勝ちを収め、1年ぶりの再起戦で勝利を飾りました。
スピードで上回る長谷川穂積選手が全勝のフェリペ・カルロス・フェリックスを圧倒した試合でしたね。ジョニー・ゴンサレスに敗れて王座を失った長谷川穂積選手。久しぶりの実戦で、まともにパンチをもらう場面もありましたが、パンチのキレとスピードは健在だったと思います。
再起戦に勝利したことで、今後は世界タイトル奪還に向けた戦いが始まります。出入りのスピードと左右のフットワークを生かして「打たせずに打つボクシング」に徹することができれば、フェザー級で戦っても全く問題ないと思います。真正面から無防備に攻めることさえなければ、タイトル奪還に成功できる確率はかなり高いのではないでしょうか?
1年ぶりの再起戦で存在感をアピールした長谷川穂積選手。4月14日(日本時間4月15日)に行われるジョニー・ゴンサレス対エリオ・ロハスの勝者に挑戦してタイトル奪還できれば最高ですね。ディフェンスを大事に戦えば、どちらが相手でも長谷川穂積選手が有利だと思いますよ。
長谷川穂積選手とフェリペ・カルロス・フェリックスの試合結果
試合結果 | 長谷川穂積選手が7ラウンドTKO勝ちで1年ぶりの再起戦に勝利。 |