全勝王者のテレンス・クロフォードがレイムンド・ベルトランと凱旋防衛戦か?
再び故郷に凱旋(がいせん)するプランが浮上です!進化を続ける全勝チャンピオンのテレンス・クロフォードが11月に故郷のネブラスカ州オマハでベテランのレイムンド・ベルトランを迎えて2度目の防衛戦を行う方向で話し合いを進めていることが発表されました。
テレンス・クロフォードをプロモートするトップランクCEOのボブ・アラムによると、地元のヒーローとして、オマハで絶大な人気を誇るテレンス・クロフォードが凱旋防衛戦を行えるよう、レイムンド・ベルトランと交渉を進めているそうです。もしオマハ防衛戦が決まれば、テレンス・クロフォードにとって、初防衛戦に続く、2試合連続の凱旋防衛戦となります。
しかも、開催日の第一候補が11月29日(日本時間11月30日)。アメリカに住んでいる皆さんはご存知のように、11月29日はサンクスギビングの週末です。「家族みんなで地元のヒーローを応援してね」というメッセージが込められたボブ・アラムの粋な演出ですね。テレンス・クロフォード対レイムンド・ベルトランの11月開催が決まったら、めちゃめちゃ盛り上がるんじゃないかな?
【変幻自在なボクシングが魅力!テレンス・クロフォードのプロモです】
WBO世界ライト級チャンピオンに君臨するテレンス・クロフォードは、抜群のテクニックを誇るスイッチヒッターです。2014年6月に3階級制覇の実績を誇るユリオルキス・ガンボアを迎えて、地元のオマハで初防衛戦を行い、9ラウンドTKO勝ちを飾っています。集まったファンが全勝対決を最高の形で締めくくった地元のヒーローに大声援を送った劇的な防衛戦でしたね。
ファン目線で言うと、テレンス・クロフォードは、どちらかと言えば、玄人好みのボクサーだと思います。同じスイッチヒッターで、一世を風靡(ふうび)したナジーム・ハメドのような派手さがあるわけじゃなく「無理をせず、確実に勝つゲームプラン」を最優先するボクサー。思わず「うまいなあ」とうなってしまうテクニックと試合運びのうまさが持ち味ですね。
そんなこんなで、ボブ・アラムの「地元で試合をさせて人気と知名度を高めたい」という育成プランは、すばらしいと思うんですよ。世界チャンピオンのみんながみんな、パンチ力があってバタンバタン打ち倒すタイプじゃないので、テクニシャンは地元を中心に防衛戦を重ねるプランは悪くないと思います。地元のファンも地元のヒーローの防衛戦を観戦したいですもんね。
今は「勝利を最優先」で戦っているテレンス・クロフォードですが、防衛を重ねながら倒すポイントをつかんでくる世界チャンピオンも多いので「クロフォードがガンボア戦のような展開で倒し切る試合が増えたら、めちゃめちゃ人気が出そうだよ。倒しに行けば、もっとKOできるボクサーだもんね」と期待しています。2試合連続の凱旋防衛戦が決まるとうれしいですね。