フロイド・メイウェザー対マルコス・マイダナの再戦は「メイヘム」と正反対の結末か?
5階級制覇の実績を誇る全勝チャンピオンのフロイド・メイウェザーと2階級制覇の実績を誇る強打のマルコス・マイダナが激突する再戦。日本語で「大混乱」を意味する「Mayhem(メイヘム)」と銘打たれたイベントは、キャッチコピーに負けない盛り上がりを見せています。フロイド・メイウェザーもマルコス・マイダナもセコンドを含めて一歩も引かない舌戦を繰り広げています。
もちろん、ボクシングに限らず、スポーツイベントのキャッチコピーはPRのための「うたい文句」にすぎません。多くの場合「キャッチコピーに負けない盛り上がりだね」と言われるリミットは試合開始まで。決戦のゴングが鳴った瞬間「キャッチコピーと正反対の戦い」になるケースは珍しくありません。「筋書きどおりじゃ、おもしろくないでしょ!」という真剣勝負の醍醐味ですね。
個人的に、フロイド・メイウェザー対マルコス・マイダナの再戦はゴングが鳴った瞬間「メイヘムと正反対の戦いになるんじゃないかな?」と予想しています。どちらかと言えば、最近、ファンの間で盛り上がっている「No Mercy(ノーマーシー) or No Doubt(ノーダウト)」を見極める戦いになると考えています。もちろん、理想は「ノーダウトな決着」です!
【天才の努力!昼夜を問わずトレーニングに励むフロイド・メイウェザーです】
フロイド・メイウェザー対マルコス・マイダナの再戦の展開を予想したとき、大きく2つの展開に分けることができると思います。ひとつは「初戦の延長」。もうひとつは「初戦と全く違う展開」です。フロイド・メイウェザーとマルコス・マイダナのボクシングスタイルを考慮すると、フロイド・メイウェザーが「試合の流れを左右する決定者」であることは間違いありません。
キャッチコピーの「メイヘム」と全く違う展開になるとすれば、おそらく、フロイド・メイウェザーが「ノーマーシーな戦い」を選んだときです。日本語で「情け無用」を意味する「No Mercy」。フロイド・メイウェザーが「思いきり距離をキープして、ポイントアウトすることに徹する展開」は、マルコス・マイダナにとっても、ファンにとっても「ノーマーシーな戦い」です。
3年前のフロイド・メイウェザーなら「勝ちに徹する確率」のほうが高いかもしれません。でも、今回の再戦に限って言うと、ファンだけでなく、フロイド・メイウェザーの希望も「ノーダウトな決着」です。もちろん、マルコス・マイダナも同じ気持ちだと思います。フロイド・メイウェザーもマルコス・マイダナも「文句なしの完全決着」を目指して再戦のリングに上がります。
そういう意味で考えると、フロイド・メイウェザーとマルコス・マイダナの再戦は「メイヘム」のキャッチコピーと一致しているのかもしれません。もし「波乱はあると思う?」と質問されたら「もちろん!」と即答します。マルコス・マイダナのパンチが当たれば「うそーん!まさにキャッチコピーだよ」と絶叫してしまうエンディングを迎える可能性は十分にあると思います。
因縁の再戦は「文句なしの勝利を目指すメイウェザーの心意気」に加えて、ちょっとヘンテコリンな言い方ですが「マイダナがどれだけ本気で勝ちたいのか」に注目しています。マルコス・マイダナのファンの皆さんにおしかりを受けてしまうかもしれませんが、フロイド・メイウェザー対マルコス・マイダナの初戦に関して言えば、フロイド・メイウェザーのほうが圧倒的に男前でした。
もちろん、マルコス・マイダナの攻撃的なボクシングは圧巻でした。でも、試合後のインタビューで、真っ先にエナジーバーを食べ、個人的なPRを最優先しながら「オレが勝っていた」と繰り返したマルコス・マイダナより、珍しく顔を腫らしながら「タフな試合だった。ファンが希望するなら再戦してもいい」と宣言したフロイド・メイウェザーのほうがヒーローにふさわしかったと思います。
お互いに手の内を知っている再戦は「どちらが勝ってもワンサイドになるんじゃないかな?」と予想しています。フロイド・メイウェザーが「王様のチカラ」を見せつけ、試合を完璧にコントロールするのでしょうか?それとも、マルコス・マイダナが「攻撃こそ最大の防御」で波乱を呼び起こすのでしょうか?柔と剛の頂上バトル再び。因縁の再戦を勝ち抜くボクサーはどっち?
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