フレディ・ローチ「マニー・パッキャオは近い将来スーパーライト級へ転向する」
7階級制覇の布石です!ボクシング史上2人目の6階級制覇を達成したマニー・パッキャオが長く主戦場にしてきたウェルター級から階級をひとつ下げて、スーパーライト級へ転向するプランを発表しました。スーパーライト級の世界タイトル奪取に成功すれば、前人未到の7階級制覇です!
マニー・パッキャオのトレーナーを務めるフレディ・ローチによると、マニー・パッキャオは2015年にスーパーライト級へ転向し、今後は、スーパーライト級を主戦場に戦う予定だそうです。マニー・パッキャオは、2009年にリッキー・ハットンをワンパンチでリングに沈めて世界に最大級の衝撃を与え、マイナー団体のIBO世界スーパーライト級タイトルを獲得した経験があります。
快勝のあと、主要4団体の世界タイトルに挑戦することなく、すぐにウェルター級へ転向。スーパーライト級は「飛び級」のままです。複数階級の数え方は、国によって、認めているボクシングの団体が違うので、マニー・パッキャオをすでに「8階級制覇チャンピオン」と表記するメディアもたくさんありますが、日本は「6階級制覇チャンピオン」が一般的なので、前人未到の挑戦ですね。
【マニー・パッキャオは契約体重のクリス・アルジェリ戦をクリアできるか?】
ボクシング界の頂点を走り続けているマニー・パッキャオは「何階級制覇チャンピオン」という肩書きが不要な「ピープルズ・チャンピオン」です。そんなわけで、前人未到の7階級制覇ですら「特別な勲章って感じがしないね」と錯覚してしまいます。でも、マニー・パッキャオとフレディ・ローチの意気込みがすごいので「最後の最後にすごいパッキャオが飛び出すかも」と期待しています。
WBO世界ウェルター級チャンピオンのマニー・パッキャオは11月22日(日本時間11月23日)に中国のマカオで、WBO世界スーパーライト級チャンピオンのクリス・アルジェリと対戦します。なお、マニー・パッキャオ対クリス・アルジェリのWBO世界ウェルター級タイトルマッチは、ウェルター級のリミットより3ポンド軽い144ポンドのキャッチウエイト(契約体重)で行われます。
フレディ・ローチは、マニー・パッキャオがクリス・アルジェリとキャッチウエイトで対戦する理由を「アルジェリの体重に配慮したことも事実だけど、スーパーライト級へ転向する準備のためだよ。スーパーライト級で活躍できるか?疑いの余地はないよ。パッキャオより強くて速いボクサーがいると思う?パッキャオがナンバーワンだ。答えは明らかだろ?」と語っています。
個人的に「あれ?パッキャオがスーパーライト級へ転向しちゃったら、フロイド・メイウェザー戦はどうなっちゃうんだろう?ダニー・ガルシアと戦うつもりなのかな?」と困ってしまうわけですが、フレディ・ローチが宣言しちゃいましたからね。フロイド・メイウェザーの残り試合が2つなので、思わず「もうちょっと待っていただけませんか?」とお願いしたくなる転向プランです。
いずれにしても、あと1か月後に迫ってきたクリス・アルジェリ戦が、マニー・パッキャオのスーパーライト級転向を判断する「テストマッチ」になることは間違いないので、マニー・パッキャオ対クリス・アルジェリは勝敗だけでなく、内容を含めて、見どころが多いチャンピオン対決になりそうです。7階級制覇の瞬間も見たいけど、フロイド・メイウェザー戦も見たいなあ。